『浮雲』(1955年) G-2 NEW 2024.5.23
G-1に続いての情報。
以下は「画面写真」「後方に映っている建物と鉄塔」「道のカーブや坂道」などの要素と
国土地理院の航空写真等による、Sさん(匿名希望)の推定ロケ地である。
推定の理由が書かれた資料も読ませてもらった上で、Sさんと一緒に推定ロケ地の現地へ行って、
そこでも再度推定の理由も聞きつつ写真を撮影してきた。
70年前の映画であり、当時の痕跡(映画に映っている土蔵など)を見つけることは困難だが、
現地を一緒に歩いてみて、このロケ地の可能性が高いと思う。
もっともこの推定ロケ地が間違っていると、具体的な理由によって断言できる人はいないとは思うが(笑)。
→本作のスタッフの助手でもすでに90歳くらいか?
推定場所はグーグル地図を参照。
1. 富岡(森雅之)の家を訪ねる途中のゆき子(高峰秀子)。
推定ロケ地=渋谷区本町3丁目附近の道。(下記写真とグーグル地図参照)
画面写真の赤点線の建物は、現存する関東国際高等学校(1924年創設)ではないかと推定。
この画面写真の跡に登場する表札(代々木上原)のある富岡の家の前の道は「東宝撮影所から祖師ヶ谷大蔵駅までの畑道のどこか」との証言
(石田勝心監督が『浮雲』のセカンド助監督の松森健監督から聞いたという話)
2. 家から出てきた富岡(森雅之)と並んで歩くゆき子(高峰秀子)。
推定ロケ地=新宿区西新宿4丁目の十二社通りの一つ西側の道。(下記写真とグーグル地図参照)
画面写真の赤点線の鉄塔は「電電公社・淀橋電話局」(現NTT東日本本社ビル)ではないかと推定。
道のゆるやかなカーブもヒントに。
3. 家から出てきた富岡(森雅之)と並んで歩くゆき子(高峰秀子)。
推定ロケ地=新宿区西新宿4丁目13番地附近の道(下記写真とグーグル地図参照)
国土地理院(1947/9撮影)の航空写真だとこの道が似ていると推定。
右の写真の赤丸点線は自転車が映っている。道の奥がT字路=撮影写真の坂道の上(画面奥)にもT字路があるのを現地で確認。