成瀬映画に登場する風景(60)


「鶴八鶴次郎」(1938) A NEW 07.11.10

:鶴八(山田五十鈴)と鶴次郎(長谷川一夫)が旅行に行く温泉場=箱根。





鶴八と鶴次郎が散策して、鶴次郎が鶴八に愛を告白する重要なシーンに登場する
箱根・芦ノ湖畔の元箱根にある石灯篭や石仏の並んだ「賽の河原」。
石塔や石仏の形や位置は変化しているようだが、背景の山の形と湖の感じからして
ここに間違いないと思われる。
映画の中に登場する竹の椅子(この写真の手前)のあたりは、今は車や観光バスの走る道路のあたりか。
場所は遊覧船の「元箱根港」のすぐ横。



「賽の河原」の逆アングル。映画では森の中を二人が歩いてくる。
映画の中では鬱蒼とした森。

霧のかかった森と夕暮れの光の湖の背景のコントラスト。
鶴次郎が湖の方に歩いていき振り返るショットや
二人が竹の椅子に座ったり、立ち上がったりする動きの流れ。
夕暮れの順光と逆光によって、二人の顔や着物にかかる光と影の表現など、
私が成瀬映画の屋外シーンで最も素晴らしい映像美と思うのがこのシーンである。



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