成瀬映画に登場する風景(68)


『女の歴史』(1963年)B 2010.3.6


成瀬映画には、ラストシーンに公園が登場する映画がいくつかあります。
『夫婦』(1953)、『娘・妻・母』(1960)、『女の歴史』(1963)など。

その中で、『女の歴史』のラストに登場する公園がわかったので早速写真撮影に行きました。
場所は、東京・世田谷の東急世田谷線「松原」駅近くにある「赤松公園」です。

先日、日本映画専門チャンネルで放送された『女の歴史』を録画で久しぶりに観ていたら、
ラストの公園のシーンに「赤松公園」の文字を見つけました。
最近の放送はハイビジョン放送で画像がとても鮮明なので文字を読み取れる確率が高まっています。
ネットで検索したところ、世田谷に実在することがわかり現地に行ってみましたが、ここに間違いありません。

映画の中では、君子(賀原夏子=高峰秀子の義母役)がひ孫を連れて公園に来ている。
信子(高峰秀子)が探しに来ると、賀原夏子はひ孫をほうっておいてベンチに座っている見ず知らずのお爺さんと仲良く談笑していて
高峰秀子があきれながら小言を言う。(賀原夏子の「あのお爺ちゃん変なお爺ちゃんだよ、
今度ヘルスセンターに行こうと私を誘ったりして」に対して、それを聞いて呆れ笑いの高峰秀子が言う
「お婆ちゃんだって、相当変なお婆ちゃんですよ」との台詞が笑わせる)


公園の入り口。
3本の柵、左横の注意書き、正面に見える小グラウンドの網など、47年前の映画撮影当時とほとんど変わっていないのに驚かさせられる。
右下にあるプレートには今も「赤松公園」文字が。




賀原夏子が、ベンチに座っている近所のおじいさんと談笑するショットに登場。
画面写真だと、ベンチはこのあたりか。映画にも後ろの三角の建物(トイレ)が映っている。


賀原夏子と孫を抱いた高峰秀子が公園を出て歩いていく本当のラストショットに登場する公園横の道。
道の奥が東急世田谷線の線路。



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