通用門の斜め前の「首相官邸」から1台の黒塗りの車が出てくる。車には与党の大物国会議員の植谷(伊藤雄之助)が乗っている。
その車を追いかける7−8台の新聞記者の車。
現在の首相官邸から外堀通りへ下る坂道。
当時の地図を見ると、首相官邸の位置も少しレイアウトが変化しており、また現在は無い道が当時の首相官邸の横にあるのだが、
映画で黒塗りの車のカーチェイスの場面はおそらくこの道ではないかと思われる。
交通量が少ない時代だから出来たのだろう。現在ではまず撮影許可が下りないのでは。
赤坂を舞台に三姉妹を描いた文芸・風俗映画の冒頭に、迫力のあるカーチェイスシーンを持ってくるところがいかにも川島監督らしい遊び心だ。
上記坂道を下って合流する「外堀通り」。写真の左側が「溜池」「山王下」(本作の舞台となるバーがある場所)。
映画撮影時は1964年のオリンピック前なので、首都高速もまだ出来ていない。