番外編
『銀座二十四帖』@ 川島雄三監督
1955年 日活

NEW 2018.4.12


タイトル通り銀座の花屋を舞台にした作品で、銀座のロケーションが多く登場しています。出演はしていないが随所に入る森繁久彌のナレーションと唄(銀座の雀)が印象的。


コニィ(三橋達也)とルリちゃん(浅丘ルリ子)の花屋「コニーの店」は、銀座6丁目の「東京温泉」(現在はヒューリック銀座ウォールビル:銀座6-13-16)の隣。
画面を見る限りこれは実際の場所にセットを建てたようだ。傘をさして歩くのは京極和歌子(月丘夢路)。

   



 



絵を描いている望月三太郎(大坂志郎)と仲町雪乃(北原三枝)が会話する、東銀座(築地4丁目)の「万年橋」と「采女橋」の間の道。
映画では横を築地川が流れているが、現在は首都高速。
木に隠れているが、上の写真は采女橋と新橋演舞場方向、下の写真は万年橋方向。

現在は石原裕次郎未亡人としてマスコミに登場する石原まき子さんだが、川島映画の北原三枝はボーイッシュな魅力にあふれていて素敵だ。
夫・石原裕次郎も川島映画の代表作『幕末太陽傳』に高杉晋作役として出演している。
北原三枝は松竹時代は『学生社長』『新東京行進曲』『東京マダムと大阪夫人』、日活時代は『愛のお荷物』、本作、『風船』と6本の川島映画に出ている。
『学生社長』にはキャストのクレジットに名前は無いが、桂小金治によると(書籍「川島雄三乱調の美学」磯田勉編 カワシマクラブ協力(ワイズ出版)P22)
冒頭の江の島のシーンで、インド語のガイドのアルバイトをしている桂小金治の後ろで、顔を真っ黒に塗って、頭にターバンを巻いた
インド人女性役が北原三枝とのこと。台詞は「チャルデ、チャルデ(急げの意味らしい)」。
画面を観ると北原三枝に間違いないと思われる。


 

 


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