番外編(川島雄三作品)
『貸間あり』A 川島雄三監督
1959年 宝塚映画

NEW 2018.4.23


ユミ子(淡島千景)とお千代(乙羽信子)の会話シーンに登場する、大阪の中之島にかかる「水晶橋」(大阪市北区西天満2丁目〜中之島1丁目)。
大阪案内公式サイト「水晶橋」(下記URL参照)によると、昭和4年(1929)に堂島川可動堰として建設され、現在は歩行者専用橋となっている。

大阪観光案内公式サイト


グーグル地図写真を使用させていただいた。
(上)前方の中之島側の左側には、「大阪府立中之島図書館」と「大阪市中央公会堂」のモダンな洋風建築(1枚目)。これは今も健在のよう。
(中)右側には「大阪市役所の旧庁舎」(2枚目)が映っている。イタリアのベネチアなどにありそうな素敵な建物。
現在は橋の上に高速道路が走っているが、映画の当時はもちろん無い。東京の日本橋の上の首都高速と似たような感覚を覚える。
(下)中之島の対岸の西天満2丁目側のレトロな階段(3枚目)は映画の時とほとんど変わっていない。
この階段のデザインも歴史が感じられる。

大阪というと、東京生まれの私などはイメージとして「道頓堀」や「通天閣」のあたりの風景をすぐに思い浮かべやすいが、
実際に大阪に何度も行ったり(この水晶橋も渡った記憶がある)、本作も含めて大阪を舞台にした昔の日本映画を観ると、
特にこの中之島界隈の建築物や橋は洗練されたモダンなデザインが多く、大阪のイメージが変わるようなところがある。
地形的にはパリのシテ島(ノートルダム寺院などがあるパリの中心の島)とセーヌ川にとてもよく似ている。
中之島界隈の風景が多く撮影されている日本映画の傑作として『大阪の宿』(五所平之助監督 1954 新東宝)が挙げられる。
特に夜のシーンは素晴らしい。そういえば乙羽信子は『大阪の宿』にも主要キャストとして出演している。 


 

 

      
    


写真ページへ戻る

トップページへ戻る