NEW2018.5.6
『乱れ雲』(1967年)B
江田由美子(司葉子)は、夫の交通事故死の後に十和田湖畔にある実家の旅館(映画では「しのへ旅館」)へ帰る。
バス停を降りる由美子は「しのへ旅館」のある右の土手を上っていく。バス停は映画用に作ったのかもしれない。
場所は十和田湖の和井内。実際にロケはここにあった「和井内ホテル」(現在は無い)で行ったとのこと。
本作の助監督の故・石田勝心監督から直接聞いたことがある。
映画のラスト近く、由美子と三島(加山雄三)の二人はタクシーで旅館に行く。
青森県十和田市にある「蔦温泉旅館」。建物の外観、前の池も撮影当時とほとんど変わっていない。
旅館のHPには歴史が記述されていて本作の撮影のことも書かれているが「みだれ雪」となっている!
由美子が亡くなった夫(江田宏=土屋嘉男)との新婚旅行を回想するシーンに登場する十和田湖の遊覧船乗り場と手前のバス乗り場。
十和田湖でボートに乗っていた由美子と三島。
三島は具合が悪くなり、雨も降って来たので休憩する。
二人が会話する休憩所の前に「東湖館」の文字が読み取れる。
場所は十和田湖の「宇樽部」の国道454号と103号が交わったところ。
「十和田湖国立公園協会の公式HP」にも本作の撮影が「東湖館」で行われたと記述されている。現在は営業していないとも。
このシーンの後、熱を出して旅館の和室で寝ている加山雄三を看病する司葉子のシーンがあるが、
撮影当時は営業していたこの旅館の客室で実際に撮影されたのか、東宝のスタジオセット撮影かは不明。
「東湖館」の左側の横の道(十和田湖へ通じる)。雨の中、二人が傘をさしている、本作でよく使用されるスチール写真の撮影場所だろう。
グーグル地図写真は、画面写真の逆アングル。
位置的には、上の画面写真の休憩所は下の画面写真の正面の建物となる(その斜め前が「東湖館」)。