番外編
『喜劇 とんかつ一代』 川島雄三監督
1963年 東京映画

NEW 2018.4.11 画面写真追加


川島雄三監督の晩年の作品で、上野の「とんかつ屋」を舞台にした風俗喜劇。
上野の様々な場所でロケーションをしていて、楽しめます。
スカパー放送の際に録画したビデオ、DVDで見返してみると、上野の風景は当時からあまり大きくは変化してないようにも思えます。
三百人劇場でニュープリントで上映された時は、場内で大受けしていました。
私も大好きな映画の一つです。森繁久弥、山茶花究、フランキー堺、淡島千景、三木のり平、加東大介、水谷良江など、芸達者の演技がともかく素晴らしい。
シナリオは「柳よ笑わせておくれ」(川島雄三/柳沢類寿:河出書房新社)で読むことができます。


冒頭に出てくる「豚の供養」のロケ場所の「不忍池」の中の「弁天堂」。

 


久作(森繁久弥)と仙太郎(山茶花究)が豚供養の帰りに、久作の「とん久」へ向かう途中のバックにこのモダンな建物(酒屋)が見える。



芸者・りんご(水谷良江:現八重子)が久作に声をかける時に出てくる上野らしい粋な感じの呉服屋(と思われる)。
上の建物の正面にあるので位置関係は映画のまま。



久作のお店 「とん久」のモデルとなった上野広小路裏のとんかつ屋「井泉本店」。
「とん久」はセット撮影のようですが、カウンターや2階への階段など驚くほど似ています。
店内には森繁がとんかつの揚げ方を当時の主人らしき方に習っているモノクロ写真も飾ってあります。
ここのとんかつは何回か食べましたが、さくさくしててとても美味しいです。



伸一(フランキー堺)ととり子(団令子)が散策する「湯島天神」。
散策の後、この坂(男坂)を下って行くシーンがある。結構急な坂です。








映画の中の「青龍軒」のモデルとなった洋食の「上野精養軒」。
映画では加東大介が少し頑固なコック長の田巻伝次(シェフとか言わないところがいい)役を演じていました。



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