対の一番奥。全ての燭台を部屋の隅まで片づけてしまった、薄暗い空間。ぼんやりと鏡に映る白い顔を、静かに見つめていた。 「もう少し、紅を差しましょうか? その方が華やかなお顔になりますよ」 最後にひとり残った侍女は、やはり三佐であった。本来であれば対の侍女頭がその任に付くべきであるが、今宵は大役を年若い後輩に譲り渡してしまったらしい。 まあ、すでに嫁ぎ先も決まった姫君にこれ以上の教育はいらないと言うことか。 「あ、……しばらくお待ちくださいませ」 先ほどから背後に回り念入りに髪を梳いてくれていた三佐が、表の物音に気付いてそう告げる。少しうわずった語尾、彼女にとって初めてとなる大儀にたいそう緊張しているらしい。努めて明るく振る舞ってはいるが、ここに入って半刻ほどの間に長袴の裾を幾度となく踏みそうになっていた。
次の間へと三佐が出て行き、瑞菜はまたひとり残された。 思えばもう、半日ほどまともに口を開いていないような気がする。何をするのも億劫で、このままひとりで塗籠(ぬりごめ)の中にでも閉じこもってしまいたいくらいだ。今宵の自分がそうすることが許されない身の上であることは百も承知であったが、行き場のない心は今このときにもふらふらと舞い上がりそうである。 ―― 愚かなこと……。 自分にとってこのように迎える夕べは二度目のことになる。ほんの半月ほど前、あのときは南峰の大臣家の跡目殿がこの部屋を訪れるはずであった。いつもは道具も少ない部屋を仰々しく飾り立て侍女たちも皆浮き足だって右往左往していたものである。
「姫さま」 微かな気の流れに、瑞菜の豊かな髪が舞い上がる。それが収まるのを待って、三佐は静かに告げた。 「表の侍従長のご子息がただいまご到着したとのことです。私はこれにて下がらせて頂きます、されど何かありましたら遠慮なくお声を掛けてくださいまし」 絹擦れの音が次第に遠くなり、縁の向こうへと消えていく。それと入れ替わりに辺りをうかがうような足音がゆっくりと近づいてきた。一度振り向いて几帳の端がしっかりと閉じていることを確かめたあと、再び向き直る。白い寝着の襟元を整え、瑞菜はごくりと息を呑んだ。 静かな、何もかもが皆眠りについてしまったような夜であった。 これが秋深まる頃であれば、涼やかな虫の音が庭に響き渡り心を和ませてくれるであろう。しかし晩春の今であっては、それを望むべくもない。互いの呼吸すら感じ取れるほどの距離にあって、しばらくは無言の時を過ごしていた。 「……姫」 ややあって始めに口を開いたのは、几帳の表に控えた男の方である。ひどく震えた声が、再び自分を呼ぶ。ただそれだけのことで沸き立つ血潮をどうにか留めながら、瑞菜はもう一度襟元に手をやった。 「姫、その……お声を掛けてはいただけないのでしょうか。お怒りは未だ、収まりませんか?」 板間に座した気配はない。彼はまだ立ちつくしたままであるのだろう。心細そうなその声色に普段の気丈さは微塵も感じられないが、やはり耳に馴染んだ声を聞き違えることはない。 ―― やはり、そうなのだわ。でも……どうして。 「別に怒ってなどないわ、ただあなたの無謀な振る舞いに呆れ果てているだけ。それだけよ」 胸に詰まる想いを、一気に吐き出す。いや、これだけで言い尽くせるものか。一晩中罵ったところで、この腹の虫は収まりようがない。 ぎりりと噛みしめた唇から薫るのは、かの南峰の御方より贈られた今宵の祝いの品。結局は乳母一族の側女を本妻に据えることで片が付いたという。不義理を詫びる長々とした文の末筆はこれからも両家に変わらぬ親交が続くことを祈っていると結ばれていた。
瑞菜の父に指名を受けた表の侍従長の子息は、相手となった大男を軽業師のような身のこなしで難なく仕留めてしまった。その鮮やかな立ち振る舞いに、その場に居合わせた者のほとんどはただの傍観者に成り下がってしまったと言ってもいい。それからも十番ほどの手合わせがあったが、どれも瞬きをする暇もないほどの快勝であった。 しかし、そのとき。 人垣の一番奥からひょろりとした長身の男が現れたのである。金の髪をしどけなく伸ばし、まるで女子のような装い。しかし、その細い目の奥から光る瞳は見る者を圧倒するような鋭さを秘めていた。 「ちょっと待て、その者の刀は……」 審判を務めていた侍従長たちはすぐにも試合に臨もうという男をしばし引き留めた。その声に他の者たちも訝しげに男の手元を見る。そして、皆顔の色を失った。 ―― あれは、本物の真剣ではあるまいか……!? 「何がある、これは特別に作らせた玻璃を仕込んだ木刀だ。それ、見たことか。この通り、舌の皮一枚切ることが出来ぬではないか」 男は蛇のような舌をだらりと出し、そこにすっと刃を当てる。息を呑むようなその光景に、再び諫める声を上げることが出来る者はなかった。これ幸いにと前に進み出た金の髪の男は開始の合図もないままに、手にしていた剣を相手の鼻先に向けて振り落とす。 「……なっ……!」 はらりと落ちた前髪、突然の無礼にも相手の者は臆することもなくただ真っ直ぐに顔を上げていた。 「次はお前の脳天をかち割るぞ、もしも立ち会いを断るなら今のうちだ」 水を打ったように静まりかえった場内、誰もがふたりのやりとりに口を挟むことなど出来なかった。 「そうか、ならばその言葉をそのまま貴様に返してやる」 無敗のままでここまでを勝ち進んできた男、幾たびもの手合わせに軽く息も上がっていたがそれを気にも留めていない様子にある。相手の男が挑発するように顎で合図する、その瞬間に全てが始まった。
肩から掛けた白装束には、びっしりと刺し文様が施されていた。 普段であれば許されることのない王族の装いを、特別に竜王様自ら賜ったのである。ここまで格別のご配慮をいただけるのは、とても自分の徳の致すところではない。両親が培った恩義がこのように実を結んだのだと言えよう。 皆の祝福を受けて、この夜を迎えた。しかし、自分の心は以前にも増して凍り付いたままである。全てを捨てて西山の巫女になると決めた夜、あのときの心地が再び蘇っていく。 「何もかもをご自分の手柄のように……その出過ぎた振る舞いを少しは反省した方が宜しいわ。あの場が何事もなく収まったから良かったようなものの、大事に至れば御家破滅に至る危機でもあったのよ。……それに」 その時初めて、瑞菜は後ろを振り返った。几帳の表にいる男は未だに同じ場所に立ちつくしているだけ、こちらの許しがなければ顔も見せないという覚悟らしい。それならそれでいい、二晩でも三晩でもこのようにして睨み合っていれば良いのだ。 「いつからあなたは表の侍従長の息子になったの? そのような話は聞いていないわ。わたくしの質問に答えてくれる、李津」
自分の知らぬうちに、名を変え立場を変え再び舞い戻ってきた。かつての同志も今となってはまるで他人の有様である。あれほどに爺という父親を尊敬し、何があってもその息子としての生涯を全うすると言っていたはずの男が一体どうしたことか。 表の侍従長という役職はお庭番を一手にまとめる大変重要なものである。幾代にも渡り瑞菜の家に仕えている信頼のおける者がその任に当たっており、原則として世襲制であった。
「そのようにしてまで、手柄が欲しかったの? 信じられない、しばらくの間にあなたは変わってしまったわ。そうよ、見事な腕前をあれほどの人の前に披露することであなたの格は上がったことでしょう。でも、そのための道具のように使われたわたくしの立場はどうなるの……!?」 同じことならば、身分を変えずにありのままの姿で臨んで欲しかった。いくら自分にその資格がなかったとしてもほんの内輪の余興であるのだ、ごり押しをすれば通らぬ話でもない。館の皆にはすでに知れた顔、全くの他人ではないのだから。その方が遙かに潔い振る舞いである。 「それは……そのように思われるとは心外です。俺はただ、その……」 その先の言葉は浮かばぬらしい。それならそれでよい、こちらの意が通じたのであればすぐにでも立ち去ってくれないだろうか。 「どのように罵られようと、甘んじて受ける覚悟で参りました。ただ、これだけは言わせてください。俺は姫に初めてお目に掛かったあの日から、ずっとお慕い申し上げておりました。もちろん、身の程知らずとは分かっております、ですからこの心は永遠に表に出すことなどないと信じていたのです」 胸の奥にまでしっかりと届く言葉、とても嘘偽りを申しているような素振りもない。だが、やはり許すことは出来ないのだ。もう全てが遅い、この者を受け入れることなど出来るはずはないのだから。 「―― 嘘、嘘よ。あなたの言うことは、全くのでたらめだわ。他の者は騙せても、わたくしは騙せない。あなたはただ、今は皆に持ち上げられていい気になっているだけよ」 口惜しかった、胸の奥から溢れ出る想いを真っ直ぐに伝えることの出来ない自分が。抑え込みすぎて、どこまでもねじれ曲がってしまった心。だから、長いこと自分自身でも真実に気付くことがなかった。 「李津はいつも、わたくしのために出来る限りのことをしてくれたわ。でも、そこには心がなかった。私が、あなたの父上である爺が可愛がっていた主だから、ただそれだけの理由だったのでしょう。そしてこのたびも同じこと、今や表の侍従長の跡目となりお家のためにわたくしを手に入れようとするのだわ。どう、わたくしの推測は当たっていて? 騙すに容易い馬鹿な姫君と思ったら、大間違いなんだから……!」 叶うならば、騙されたままで過ごしたかった。何も知らぬままで心の底から愛されていると信じることが出来たなら、結果として自分の一番欲しかったものが手に入る。だが、そこまで落ちぶれることはどうしても出来ない。己の中の無意味な気高さが、全ての邪魔をする。 「……何を申し上げても信じてはいただけないのですね。ならば、構いません。もともとの身分であれば、姫さまのお顔を拝謁することも敵わぬ立場。こうしてお声を賜ることが出来るだけでも幸せと思わなければならないでしょう。 何かの糸が途切れたような。彼の言葉が終わるのを待っていたかの如く、涼やかな夜の気が部屋奥まで忍び込んできた。それに誘われるように、几帳の表で板間を改める音がする。 「姫は……俺が今、どのような心地であるかお分かりになりますか?」 それはこちらに訊ねるというよりも、ただ自分の心内を確かめるだけの言葉のように思えた。だが、問われたからには答えるしかない。瑞菜は震える唇をかろうじて動かした。 「あなたは将来を約束された華々しい身の上だわ。どんなにか誇らしい心地でありましょう、今まで軽々しく扱っていた者も今度はあなたの臣下に下るのよ。この上ない幸せではないの」 思いのままを口にしたまでだ。立場変われば人も変わる、身分制度がびっしりとはびこっているこの土地では、いくら本人が優れていようと家柄以上の出世は望めない。ただ親の歩んだ道を辿るだけ、出過ぎた夢など願ってはならないのだ。 「本当に……それこそが真実でしょうか。俺にはそうは思えませんが」 お言葉を返すようで申し訳ございません、彼は付け足すようにそう言った。 「そ、そうでなかったとしたら、何だというの? 全く、これ以上こちらを混乱させないで頂戴……!」 せっかく再び巡り会えたのに、このように怒りにまかせた言葉を交わさなければならない。それが情けなく、しかしどうにも抑えようがなかった。李津はこちらが言葉を発している間は静かに聞いている。その後に自分の考えを口にするのだ。 「ならば、姫さまはこの御館で真に幸せでいらっしゃったのですか? 都に戻りたい、あの頃の方が良かったと始終仰っていたではありませんか。 あの夜に表の庭の警護を引き受けたのは、自分なりの惜別のつもりであったと彼は言う。どんな痛みを伴おうとも、思いを断ち切るためには乗り越えなくてはならないものだと耐えていたと。 「ただ人の俺では姫さまを誠に幸せにして差し上げることは出来ない。いらぬ苦労を負わせることは俺の真意ではありませんでした。でももしも養父の息子となれば、……どんな気苦労があったとしても姫さまを生涯お守りすることが叶うではありませんか」 誰かが表の戸口を開いたのだろうか、微かな篝火に導かれるように李津はゆっくりと歩き出した。その流れに部屋奥の灯りもたなびき、やがて消える。辺りは暗闇に包まれた。 「この先も、姫を思う気持ちに変わりはございません。それだけはお心に留めてください」
それは、ただ一度の「賭け」であったのか。 彼にはもう、この場に居残る気はないのだろう。潔いほどの身のこなしで、迷うことなく歩みを続ける。ごとりと鈍い音が響き、すでに縁の表にまで進み出たことを知った。
――この上に一体、自分はどうしたら良いのだろうか。 待ちすぎて、再びすれ違ってしまう。そして、このたびはさらに遠く離れてしまうのだろうか。ここで意地を張り通すことが、自分にとってどんな得になるのだろう。でもこの心を、かたちを変えずにありのまま伝える術は果たしてあるのか。 彼の中にある本当を、未だに心から受け入れることは無理だ。「もしも」と期待し、「もしや」と疑心する。人の心をこちらのあて推量で探ることなど出来るはずもない。 ただひたすらに信じることでしか、今このときに己を奮い立たせる手段はないのだ。
「……待って!」 もはや必死の声が届く距離ではないかも知れぬと思った。だが、叫ばずにはいられない。この期を逃したら永遠に手に入らない心がある。互いに痛みを伴い、ここまで辿り着いた。ならば、この先もいくつもの躓きに出逢いながらも、かろうじて共に歩んでいくことも叶うのではあるまいか。 「本当に、……本当に一生涯わたくしを守り通してくれるの? わたくしが見かけとは違う気性の荒い女子だと言うことは、あなたはとっくに分かっているはず。それでも……いいの? それでもわたくしを妻にと願ってくれる……?」 一体この先をどのように切り拓いていけばよいのかすら、今は分からない。でも、この男の側にいたい。ただの口から出任せで自分を手なづけようとしていたとしても構わない、もしも騙されていたとしてもそれはそれでいいではないか。
しばらくは暗がりの中に、ひとつの声も聞こえなかった。自分の鼓動ばかりが大きく耳元まで鳴り響く。ただひとつのものを手に入れたくて、何もかもを手放す。自分の中のわずかな誇りすらも、今はもう煩わしいばかりだ。 待っていたのだ、姿を見せなくなってからもずっと。心のどこかで、いつかまた会える日を信じていた。 「……姫……っ!」 ふわりと背中から抱きしめられた。いきなりの行為に身体が硬くなる。こんなにも近くまで戻ってきていたなんて、全く感じ取れなかった。 「そのように可愛らしいことを仰らないでください、俺は馬鹿ですから本気にしてしまうではありませんか。お嫌ならどうかこのまま振り払って頂きたい、そうなさらなければどうなるか分かりませんよ?」 ―― 解き放てばいいのだ、今はそれが分かる。 誰が期待したから、誰が欲したから、いつでもそのようにして逃げ回っていた。大切なのは自分の心、嘘偽りのない胸底から湧いてくる真の想いをはっきりと感じ取ることが出来なければ「幸せ」は手に入らない。 「振りほどかなければ、……どうなると言うの?」 わざと挑発するように、そう告げていた。確かめたかった、誠がそこにあるのであれば。あとさきを考える必要はない、大切なのは今このときだ。 「さあ、それは俺にも分かりません。もうすでに心と身体がバラバラになりそうですから、そのような質問にはお答えできませんね」
ゆっくりと唇が重なり合う。静かに抱き上げられて暗がりを進めば、もう何も迷うことはなかった。
◆◆◆
しとねに横たえられて。もう観念しても良さそうなものなのに、李津はまだそのように気弱なことを口にする。唇を辿る指先を制して、瑞菜はようやく暗がりに慣れた目で彼を見上げた。 「そのように言われたら、断らないといけないような気がしてくるでしょう。お願いだから、もうこれ以上は言わないで」 何て心細いのだろう、こうして許された距離にありながら心は絶えず震えている。期待に応えることになら慣れていたはずなのに、今はどのようにして目の前の男を喜ばせたらいいのかが分からない。 「分かりました、……でも」 己の中の迷いを振り払うかの如く、彼は静かにかぶりを振った。 微かな衣擦れの音、互いの衣を全てはぎ取りこの世で一番純粋な姿で抱き合う。恥ずかしくて、気が狂いそうだ。どうして人は誰もこのような行為を当たり前のこととしてやり過ごすことが出来るのだろう。 艶めかしいやりとりに次第に上気してゆく肌、その上にあとからあとから無数の新しい熱が落ちてくる。必死にそれを受け止め、さらに深いところへ進もうと試みる。何人も受け入れたことのない場所が静かに開かれていく、その心許なさに身体の心の震えが止まらない。 「大丈夫ですか、お辛いのでしょう?」 身体の内を駆けめぐる生々しい衝撃にかろうじて耐えていると、耳元に淡いと息が落ちてきた。彼の背中に回した手が、いつの間にか爪を立てている。 「いいえ、……平気です。こうしていれば、今が夢でないことが分かりますから。あまりに信じられないことばかりが立て続けに起こるのですもの、もうどこまでが現実か分からないわ」 額から流れ落ちる汗を拭って、李津がふっと表情を崩した。溢れ出る全てが、彼の情熱なのだろうか。そう思えば、そのひとしずくも無駄には出来ないと思う。 「それも宜しいではないですか。この先は、永遠にこの夢の中に留まってください。俺はもう、あなたを再び手放すことなど出来ない……!」 行方知れずのふたつの心を絡み合わせて、まだ見ぬ道を進んでいく。その先に何があろうと、この者とともにいれば怖くない気がする。
◆◆◆
嵐が過ぎて。 しっとりとしたぬくもりを肌に感じながらまどろんでいると、ふと思い出したように李津が告げる。驚いてその顔をのぞき込めば、複雑そうな瞳の色に迎え入れられた。 「一体……何があったのですか?」 自分は何ひとつ、聞かされてはいない。まさかあの父がひどい仕打ちをしたとは思いたくないが、ひんやりとした不安が胸に忍び込んできた。 「いえ、それは。おいおい、お話ししますゆえ」 いくらかの含みを残してそう告げると、彼は傍らの姫君を静かに抱きしめて目を閉じた。よほど疲れていたのだろう、安堵の溜息がすぐに寝息に変わる。誰よりも近くでその変化を感じ取る幸せを胸に抱きながら、瑞菜もまたひとときの眠りについた。
ここが始まり、ここから始まる遙かな旅路。確かなぬくもりを肌に留めながら、静かに一歩踏み出していく。 最後に残る吐息は今、朝露に溶けて。 了(061013)
※ 2008.6.6 後日談を書きました。こちらからどうぞ! |