【蜂】に刺されたら!! |
・特徴 |
最も事故が多いのがスズメバチでよくご存じだとは思います。体長 11〜44mmで本州にはキイロスズメバチ、コガタスズメバチ、クロスズメバチ(ジバチ)、オオスズメバチ(大型で獰猛)が生息し、昼行性で攻撃的な性格です。大人しい性格のミツバチでも大群に襲われて刺されてと死亡した報告もありますから注意が必要です。 |
・症状 |
蜂に刺されると局所の症状として痒み、腫れなどの局所のアレルギー反応、局所の皮下膿瘍形成(掻きあとに二次感染して膿のふくろを作る)があり、全身的には蕁麻疹、血管性浮腫、アナフィラキシーショックなどがあります。
多くの場合直ちに局所の疼痛と引き続いて痒みと発赤、浮腫が起こりますがこれらはいずれも通常2〜3時間で治まりますので安静にして冷やしていたらよいでしょう。
刺された場所の直下に末梢神経があると局所に一過性の麻痺が生じることがありますが一過性ですので心配することはありません。
次に急性症状(はじめの2時間)と遅発症状について・・・
局所の急性症状としては痛み、痒み、腫れなどがありますがこれらは何とかしのげます。!一番恐いのがハチの毒によるアレルギー反応。これには全身の痒疹(痒みのある発疹)、気管支痙攣、アナフィラキシーショックなどがあります。
刺されたあと痒みが局所を越えて全身に拡がった、息切れがする、喘鳴(ゼイメイ:ゼーゼー喉が鳴るような呼吸)がでる、目の前が暗くなって意識が遠のいていくなどの症状がでたら病院に直行です。これらの症状は2時間以内に起こりやすいので2時間ぐらい様子を見ている方がいいでしょう。
遅発症状は次の四つの異なった機序で起こると言われています。
毒への局所反応、局所のアレルギー反応、局所感染、全身のアレルギー反応の四つです。
局所の症状は発赤、熱感、腫脹、疼痛といった炎症反応が見られるので三つの機序のどれが作用して症状を起こしているのかを区別するのは困難です。しかし処置はどれもほぼ同じで抗ヒスタミン剤と経口的抗生剤投与を行います。
刺された局所が二次感染をおこし化膿していれば切開して膿を出す事もあります。
全身のアレルギー反応はさほど多くはないのですが血管炎、腎不全などを生じることがあります。 |
・治療 |
刺された場所を確認して体に針が残っていればそれを除き口で数回吸引して 毒を吸い出します。ステロイド軟膏などがあれば塗布して安静にします。この時、出来れば冷やした方がよろしいです。
1匹のスズメバチだったらこの程度の処置でいいでしょうけどそれ以上になると注意が必要です。
取りあえず処置をして単独の時は人目に付くところで腰を下ろして休みましょう。単独行動でない場合もいざという時、搬送に便利な道路に近いところで休んで下さい。一緒に行った人は仲間の様子を観察してあげましょう。時々声をかけてあげるのもいいでしょう。
このようにして刺されてから2時間ぐらい様子を見て全身の変化がない場合はまず問題はないでしょうがアナフィラキシー症状は症状の進行が早いので大群に襲われた場合は迷わず病院に行き病院で診察を受けるべきです。
医師の立場で言せてもらえるならば「安全第一、病院にいった方が賢明です」 |