健康のために一言-2
健康のために一言
子供さんの来院時の症状で多いものの一つに発熱があります。
子供さんが高熱のため食事や水分が取れなくなると、脱水になり全身状態が悪化しやすく、
特に乳幼児ではけいれんを起こすこともあります。
成人に比べ免疫機能が未熟のため、発熱の原因のほとんどは、ウイルスや細菌の感染によるものです。
子供に多い感染症は、上気道炎(かぜ)・気管支炎・急性胃腸炎ですが、乳幼児には中耳炎・尿路感染症・髄膜炎もみられます。
発熱したら、まず外来へ受診して下さい。
投薬などの処置を受けられてからも ご家庭での経過を良く見てください。
出来れば熱を記録して、ミルクの飲み方・泣き方・機嫌・顔色・呼吸状態をみてください。
熱のわりに元気で機嫌が良く、あやすと笑うようならまず安心です。
反対にぐったりしボーッとして顔色が悪く、呼吸が荒くけいれんを起こしたり、食事や水分が取れなくなった時にはすぐに再受診をしましょう。
発熱時の解熱剤の使い方として
、
38度C位までは全身状態があまり悪くないことが多いので、そのまま様子を見て良いでしょう。
さらに高熱のときには、解熱剤(座薬など)を6〜8時間おきに投与しても良いと思います。
その他の熱の手当てとして、寒気を訴えなければ薄着で熱がこもらないようにして、
わきの下やそけい部(足の付け根のところ)を冷やすことが有効です。
また、胸や背中をぬるま湯でゆるくしぼったタオルで10分間隔ぐらいで繰り返し拭いてあげるのも効果的です。
子供さんは熱が下がると一見元気そうになります
が、しかし
熱が下がったことが病気の治ったことではありません。
お薬を飲むことをやめないで、また外来に経過をみせに来ていただきたいと思います。
寒い季節のみならず暑い季節も発熱を生ずることがしばしばあると思います。
以上の事を参考にしていただき、健康で元気な毎日をお過ごしください。
もとへ 2000年8月1日 小田切医院 小田切弘人