「形あるものは必ず壊れ、だからこそ思い出はいつまでも美しく在り続ける。」
Vonsack-matsudaの有名な言葉であるが、往々にしてこのような言葉はとってつけたパクリであり、そのような言葉が生まれる背景は他愛もない出来事だったりする。
だから皆様におかれては軽くいなして頂きたいのだが、今日、このような出だしで日記が始まるのは、私にとっての一つの青春のシンボルの終焉と、その美しき思い出への転化の現れ。
私はよく伊豆半島にドライブに行くのであるが、ほとんど毎回といっていい程立ち寄る熱海市にある「オーシャンスパおおきじま」が2月20日に閉館するというので、この3連休を利用してぶらり伊豆旅行としゃれこんだのである。
〜 「オーシャンスパおおきじま」のサイトから 〜
ご覧の通りの景観で、眼前に広がる海原に、季節を通じて適度な温度で楽しめるプール。夕暮れ時に入館して夕日の沈む水平線を眺めていると、その心地良さにしばし時の経つのを忘れ、気がつくと頭上には都会では味わえない星空が広がっている。
初めて入ったのは10年も前になるだろうか?
”漢の海”と称して熱海サンビーチで丘サーファーと化した後、その砂まみれの身体を清めようと深く考えずに立ち寄ったこの施設は、4階にスパ、5階に水着着用のプールがあり、
写真中央のジャグジーはプールで冷えた身体を暖めるに丁度いい温度の温泉となっており、写真に見えない両脇のスペースは洋風と和風のきっちり高温の温泉となっていて、湯巡り気分を満喫できた。
そして私はすっかり常連のようになってきて、伊豆に来るたびに利用するようになった。
料金は1、050円と非常にリーズナブル。
そして何故か無料でゴールド会員となることが出来、私なんかは車に搭載しっぱなしの会員証を提示することによって、800円程度でず〜っといることが出来る。
思えばこの料金設定が仇となったのだろうか。
閉館の理由は運営難であるとのことで、一帯の敷地は売却され、次ははやりのリゾートマンションが建造されるそうである。
ネットの口コミに「ここがあるから湯河原に引っ越してきたのに、非常に残念」との書き込みがあったそうだが、私もその気持ちに共感できる。
伊豆に来る楽しみの一つが減ったなあ、と、プールの縁に両腕を広げながら思う。
その料金設定からか、いつも子供の姿も多く、今回もまた地元の中学生と思しき少年たちがプール遊びを堪能していた。
7〜8人で来ている少年たちは、いつしか騎馬戦のようなことを始め、キャッキャと水飛沫を立て出して騒いでいた。
「こらっ!お前たちだけがいるわけじゃないんだぞっ!」
彼らに向けて中年の男性から怒声が飛んだ。
私と並んで、腰痛に効くと思しきジェット水流に身を任せていた中年男性の言葉は、今まさに私が言おうと思っていた言葉そのものであり、まあ私のような若輩者が注意するよりも、年長者の説教と思えばこそとばかりに、素直に少年達は静かになり行儀よくプールの端に移った。
その中年男性と私は軽く目を合わせ、すぐに何事もなかったように視線を元に戻す。
そして私たちの視線の前にはまだ、
まばゆいばかりのビキニちゃんが水遊びを楽しんでいた・・・
都内においては古谷一行よろしく「いや〜君たちかぁ〜」と温泉ギャルに触れる機会は皆無に等しく、まあ、ここにおいても触れる機会は皆無なのだが、美しい景色と美しいビキニちゃんは、私にとって間違えなく失うのが惜しい情景であった。
名残を惜しむようにそこを後にした私は、隣にある「フレゴ湯河原」というパチンコ屋に行ったのであるが、ほぼ全台稼働中の大盛況の中ようやく「秘宝伝」に腰を下せて、
そのまま39,000円遣ってしまった時
(売り上げの一部でも、おおきじまに寄付してやればいいのに・・・)
と、切に思った次第である。
ついでに熱海の梅園にも行ってきました。
梅の季節です。
園内で販売していた岩海苔を3,000円分購入。
明日から真っ黒なコウンを生産することに
なりそうです。
詩人気分で梅園を探索。
デジカメ片手に手当たり次第激写してたら
いい写真が撮れました。
関係ありませんが、
栗の花の咲いているところは、
私の部屋とおんなじ匂いがします。
もうすぐ春ですね。
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