(2006/7/3(月)画像・記述追加)
リップ交換前 (端の部分が磨耗して丸くなっている。) |
リップ切除部アップ (薄い鉄板は耐摩耗用の内張り) |
リップ交換後 (エッジ取り付け済み) |
横から(エッジ未装着) 変形は殆ど見られない。 |
油圧ショベルやタイヤショベル・ホイールローダー用バケット底部の前端に取り付けられている、端部を斜めにカットされた厚めの鉄板は、リップと呼ばれています。
タイヤショベル・ホイールローダーの場合は、用途に応じてエッジやポイントを、リップに(リップ穴を利用して)ボルトで固定して使用します。
このリップは、作業時に掘削物などに直接食い込んでいくので、磨耗しやすい箇所であり、あまりに磨耗が進んだ場合は交換が必要になります。
ただし、このように長い鉄板を横向きに溶接する場合は、(油圧ショベルの場合と同じく)溶接時の熱による変形が、必ずと言っていいほど生じます。
特にタイヤショベル・ホイールローダーのバケットは横幅が大きく、溶接部が長い為に、より大きい変形が生じやすいといえます。
そのような(リップの溶接で生じる)ひずみをあらかじめ考慮して、完成時にほぼ真直ぐになるように、溶接する箇所の順番を考えるなどして変形を最小限におさえることが、交換作業の効率化には重要です。
もっとも、どうしても変形が生じてしまった場合には、ジャッキや冶具を用いて修正することになります。