Puppy Panics !
プロローグ 〜誰かと誰か〜
何処かで、自分を呼ぶ声がする。
聞きなれた声。
大好きなあの人の声。
如何したんだろう?
何故そんなに悲しそうな声で俺を呼ぶんだろう?
そんな声あなたの声らしくないって。
もっと、いつもの様に凛とした声を聞かせてよ。
俺、あんたの声好きなんだから。
声だけじゃない。
背筋を真っ直ぐに伸ばした姿も。
太い眉も。
その下の真っ直ぐで強い瞳も。
何もかも全部。
俺、あんたが好きだよ。
だから笑ってよ。
そんな悲しそうな目で俺を見ないで。
わかったよ。俺、行かないから。
何処にも行かないから。
ずっと。
あんたの傍にいるから。
だから…。
あんたの笑顔を俺に見せて…。
最期に見たのはあの人の顔と、その後ろに広がる星空。
ネオンに邪魔され普段見えないはずの、満天の星空。
子供の頃、あの星空に憧れていたのを思い出した。
星の向こう。宇宙の果てまで。
何処までも、遠く高く飛んでいけたらと。
今ならあの空の向こうに行けるかな?
行けたら…良いな。
何処までも…ずっと。
ずっと。
そして、俺は。
瞳を。
閉じる。
つづく
「Puppy Panics!」が無事完売いたしましたので、
ネットにて公開(購入者特典のオマケ編は除いて)致します♪
購入下さいました皆々様本当に有難うございました!
…しかし、古い原稿を読み直していつも思うことなんですが、
久し振りに読むと妙に恥ずかしくて、しかもなんだか新鮮…。
あの頃の自分ってこんなの書いてたのね。
…って、まだ一年経ってないんですけどね(^_^;)