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専門的な知識の不足に気づいたのは、足もみをしていてお客さんに質問を投げ掛けられても、なかなか的確に答えられないということが続き悔しかったからです。お客さんにそれはこうですよと明確に自信を持って答えられる自分になりたかったのです。
1年次では主に解剖学と生理学をメインにした座学と自己指圧、浪越式基本指圧を勉強しました。2年次になると、解剖学・生理学を基礎にした応用(臨床)の座学、実技では疾患別に学んでいきます。3年次では、実際に患者さんを施術していきます。患者さんは近隣の方や学校関係者が主ですが、現場には異様な緊張感が漂います。問診から治療プランを頭に描き、その通りに施術していくのですが、私自身はうまくいった試しがまだございません。(笑)
血圧がなかなか計れなくて滝のような汗を流したり、こちらの説明不足で患者さんに不快な思いをさせたりもします。たたでさえ慣れていないのに外国人が来て頭がホワイトアウト仕かけたこともあります。
いろいろ苦労は付きまといますが、やはり学校に入ってよかったと思います。人体の構造が分ってくるとより効果的な施術が出来るようになります。折田先生が重視されている膝裏揉み、足首回しも非常に解剖学に基づいていて理論的かつ効果的であることも良くわかりました。
私自身も指圧の技術を足もみに取り入れています。それは鼠蹊部を押すことです。腹大動脈からくる大腿動脈を刺激して下肢に行く血液量を増やすのが目的です。座位だと難しいですが仰向けの姿勢で腹部の腹大動脈を刺激するのも良いなあと考えています。
知識が増えるにつれて、治療の恐ろしさも身にしみてきました。今までは力任せに揉んでいた面もあったと思います。これからは知識をベースにした治療、患者と向き合う治療を心がけていきたいと思います。
国家試験の合格、応援よろしくお願いします。
『ようやく血液が全身に流れだしました』
=ゴムのような足・part3=
折田 充
4月22日から始まったゴムのような足だった青年の足もみの効果がようやく肌で感じ、目で見てもわかるような変化となって現れだしました。足もみは何時までたっても勉強させられることばかりです。この5ヶ月間、一回二時間・週二回の足もみを続けた効果がやっと表に出てきました。9月になった頃からは変化が顕著に現れ始めました。
この2ヶ月の中で最初の変化は足裏にはっきり汗をかくようになったことですが、汗腺が完全に開いたことを示しています。それから2週間後に、左足を揉み終わるころに足の指先が冷たいのを感じました。足全体が温かいとか冷たいとかはそれまでは感じていませんでした。指の冷たさを感じたということは、足裏の血行が良くなって暖かくなってきた証拠です。まだ指の先までは血液が充分届いていないので指だけが冷たく感じるのです。指の付け根までは流れが良くなってきたことを示しています。さらにその2週間後には、右足のふくらはぎの筋肉を手で挟んで揺するとゆらゆら揺れるようになりました。まだ完全に筋肉が緩んだわけではないですので、ぎこちない揺れ方ですが緩む徴候です。血液は渦を巻いて血管を流れていますが、筋肉を揺ってバイブレーションを与えることは筋肉を柔らかくするためには大変有効です。