第39話
「格闘技世界一大会」
●放送日:1979年2月21日(視聴率:9.6%)
●脚本:上原正三
●監督:小林義明

◆ゲスト◆
宮内 洋(役名:立花刑事)・「怪傑ズバット」等にも出演
小池三四郎(役名:大鳥人ファイター)・「柳生一族の陰謀」等にも出演
原田力(役名:大力士ファイター)・「大追跡」等にも出演
中屋敷鉄也(役名:キラー・ネルソン)・「仮面ライダーアギト」等にも出演
越後宏樹(役名:立花猛)・「電子戦隊デンジマン(劇場版)」等にも出演
ウイリー・ドーシー(役名:ブラックアイアン)・「ジャッカー電撃隊(#1)」等にも出演
高橋利道(役名:島本刑事)・JAC

■登場マシーンベム:大力士ファイター / 大鳥人ファイター


波のごとく押し寄せる殺気。
身の危険を感じながらも鉄十字団の誘いに乗ったスパイダーマン。
待ち構えていた卑劣な罠。
殺人ショーの幕は開く!


(写真・左)
拓也はオートバイの練習走行中、
蜘蛛の巣に“発光する卍マーク”を目撃する。
(このマークは拓也の超能力により見える)
卍は蜘蛛の世界では不吉を現すという。
拓也はスパイダー感覚で波のように押し寄せる殺気を感じた。

(写真・中)
一方、麻薬Gメンの立花刑事は麻薬所持の噂がある
覆面プロレスラー、キラー・ネルソンを追っていた。
「キラー・ネルソンだ!」
立花は双眼鏡を覗き、遠方の道を走る車にネルソンが乗っているのを発見する。
ネルソンは工事現場跡地に麻薬取引にやって来たのだ。
その現場に張り込んでいた立花の後輩刑事・島本らが捕らえようとしたが、
「オレハ、ツカマラナイ!」とネルソンは軽く一蹴した。

(写真・右)
「自信たっぷりね」
突然、アマゾネスがマシーンベム・大力士ファイターを従え現れた。
ネルソンは大力士ファイターにパンチをくれるがまるで通用しない。
大力士ファイターは反撃に転じると、無敵のネルソンを胴締めでいとも簡単に殺してしまった。
さらに逮捕しようとした島本刑事も殺そうとしたが、立花が応援に駆けつけた。
だが既に現場はニンダー達に取り囲まれていた為、立花はなすすべもなく、
絶体絶命の窮地に陥った。

その時スパイダー感覚を感知したスパイダーマンが疾風の如く登場! 
ニンダーたちを次々に倒していった。
「退け、退くのだ!」
アマゾネスたちは一端、退散した。





(写真・左)
立花刑事は麻薬組織(シンガポールコネクション)壊滅の任務を遂行するにあたり、
息子・猛がいては捜査に支障をきたす為、山城家にあずけにやってきた。
(山城拓也と立花豪が同じ画面に入るカットはこの時のみ。
前回31話の時もそうであったが、なるべく両者が並ぶカットは避けたいようだ)

(写真・中)
アマゾネスは大力士ファイターと大鳥人ファイターの2体のマシーンベムを
各種(プロレス、空手、ボクシング等)の最強チャンピオンと対決させた。
そして強い者は連れ去り、弱い者はその場でとどめを刺した。
鉄十字団はこうして強者たちを集め、スパイダーマンを抹殺する為に
「格闘技世界選手権大会」を仕組み、おびき出そうとしていた。

ひとみが持ってきた「格闘技世界選手権大会」のビラを見て、
拓也は襲い来る殺気(卍マーク)の正体を理解した。

(写真・中)
拓也は敵の誘いには乗らずにいようとしたが、
インターポールの情報により、
立花が鉄十字団に連れ去られた島本の救出に奇岩島へ向かっていることを知った。
スパイダーマンは猛少年に再び悲しい思いをさせたくないと思い、
モーターボートに乗ろうとした立花に当て身をくらわし、立花の代わりに奇岩島へ向かった。





(写真・左)
奇岩島に潜入したスパイダーマンは拉致されて来た島本刑事を救出したが、
実は島本には「催眠コントロール装置」がセットしてあり、
モンスター教授の命じるがままに動く“あやつり人形”になっていた。
島本はスパイダーマンを格闘技会場へ誘導した。

「ようこそ、スパイダーマン! 君が参加してくれなければ、この大会の意義が薄れるのだよ!」
スパイダーマンが現れるのを待ち構えていたモンスター教授はニッと笑い、
誘い込んだ“獲物”をうれしそうに迎えた。

(写真・中)
「ではこれより世界格闘技選手権大会を開始します!」
アマゾネスの合図と共に大会の幕が切って落とされた。

第1回戦「鉄十字団・大力士ファイター 対 ブラジル代表・ブラックアイアン」
(大力士ファイター、ブラックアイアンの首をへし折る)に続いて、
第2回戦「島本刑事・剣道5段 対 鉄十字団・大鳥人ファイター」が開始されたが、
スパイダーマンは島本に代わって自分が大鳥人ファイターと戦うと申し出た。
すると、その言葉を待っていたかのように、
「本日のメインイベント、スパイダーマン 対 2大ファイター」
と、アマゾネスはスパイダーマンに2体のマシーンベムを立ち向かわせた。
スパイダーマンの登場で大会はいきなりクライマックスだ。

(写真・右)
「二人を相手にするのか!?」
さしものスパイダーマンも2体のマシーンベムが相手となると苦戦を強いられた。

ピンチの連続でグロッキーのスパイダーマンはGP−7を呼ぼうとしたが、
電磁バリアが張りめぐらしてある為、電波が遮断されてしまっている。
戸惑うスパイダーマンに対しモンスター教授は、
催眠コントロールで島本に「スパイダーマンにとどめをさせ!!」と命令した。
島本が真剣を抜刀し、スパイダーマンに斬りかかる・・・スパイダーマンの命が危ない!

(写真・左下)
と、その時、ギターの響き(フラメンコ調)と共に岩上より立花が登場した!
“ギターマシンガン”を発射してスパイダーマンを救い、さらに電磁バリアを破壊した。
窮地を脱したスパイダーマンは、
まずスパイダーストリングスでコントロール装置を奪い島本を正気に戻し、
次にGP−7を呼び2体のマシーンベムを次々に撥ね飛ばした。
(大力士ファイターはこれで絶命したようだ)

巨大化した大鳥人ファイターはレオパルドンのソードビッカーで倒された。

(写真・右下)
【以下2行は台本より】
すると、いつしかモンスター教授やアマゾネス達は姿を消していた。それを見た立花は、
「スパイダーマンに恐れをなしたのさ、何しろ格闘技世界一だからね、スパイダーマンは」(笑)

スパイダーマンと立花刑事はスクラムを組んで
モンスター教授の陰謀を打ち砕いたのであった。



■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
15秒74
《使用した必殺武器》
ソードビッカー

「大鳥人ファイターー」はレオパルドンに触れることができたか?→×


〈補記〉
大力士ファイターはGP−7に撥ねられただけで絶命してしまったようだ。
スパイダーマンを戦慄させたベムの最期にしてはあまりにもあっけなさ過ぎた。
巨大化していればレオパルドンも危ういと思ったのだが・・・。

マシーンベム・大鳥人ファイターは、その名の通り空を飛べるのなら、
巨大化した時にマーベラーと空中戦でも繰り広げてほしかった。

立花の乗るジープと鉄十字団の武装ジープのナンバーが同じなのは突っ込み不可(笑)


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