第1話
「復讐の時は来たれり!撃て鉄十字団!!」
●放送日:1978年5月17日(視聴率:7.4%)
●脚本:上原正三
●監督:竹本弘一
◆ゲスト◆
入江正徳(役名:藤田博士)・「ウルトラマン80」等にも出演
■登場マシーンベム:暴君竜
東映版スパイダーマンの一環したテーマ、その根底に流れているものは、
第1話のサブタイトルにもあるようにずばり「復讐」だ!
山城拓也は父親を、ガリアは両親と一族を共に鉄十字団の手によって殺された。
復讐を果たすべく、ガリアの手によって「スパイダーマン」となった拓也と
鉄十字団の首領「モンスター教授」との熾烈な戦いの幕が切って落とされた!
「戦闘機械獣マシーンベムを倒せ!」
「負けるな、スパイダーマン!!」
(写真・左)
「兄弟よ、わが兄弟よ来たれ〜」
トライアル・オートレースを数日後に控え、練習中の拓也は
突然、不思議なテレパシーを受ける。
(写真・中)
時を同じくして、突然上空に謎の物体が現れ、地上に激突した。
(写真・右)
調査団を組み、
謎の物体(実はマーベラー)の発掘調査に向かった山城博士(拓也の父)は
鉄十字団の手により非業の最期を遂げる。
宇宙考古学の山城博士は、
近頃しきりと暗躍するインベーダーの一団(鉄十字団)の存在に気付いていた。
モンスター教授は、山城博士がマーベラーを発掘すれば、
400年かけて研究開発した“マシーン・ベム”の強敵を生むことになる、
と考え血祭りに上げたのだ。
拓也は謎のテレパシーに導かれ丹沢山中に向かう途中、
偶然にも父の死を目撃する。
(写真・下)
山城博士(演・村上冬樹)は母親のいない拓也に並々ならぬ深い愛情を注ぎ育てた。
拓也もそんな父親を誰よりも尊敬し、愛していた。
この“父の死”のエピソードは、
本作品のテーマである“復讐”、“父”、そして“愛”を掲げる上では無くてはならぬもの、
最も重要なエピソードの一つである。
「拓也よ、我が400年の恨み、晴らしてくれ」
(写真・左)
拓也は父を殺した鉄十字団戦闘員・ニンダーとの格闘の末、
剣に刺され瀕死の重傷を負ってしまった。
そこで拓也は400年もの間、毒グモの洞窟に幽閉されていた
スパイダー星人・ガリアと運命的な出会いを果たす。
実はこのガリアこそがテレパシーで拓也を呼び続けていた張本人だったのだ。
拓也はガリアにスパイダーエキスを注入され “スパイダーマン” として蘇った。
そして鉄十字団への復讐を託された。
(写真・中)
鉄十字団は地球侵略の兵器を開発する為に、
原子物理学者の藤田博士を誘拐した。
ひとみからその話を聞いた拓也は、
ブレスレットからスパイダープロテクターを取り出し、
初めてスパイダーマンとなり、鉄十字団の秘密基地に向かった。
(写真は拓也の部屋!)
(写真・右)
基地に乗り込んだスパイダーマンは藤田博士を無事救出した。
(写真・左)
SMの女王様風のアマゾネスが一言「暴君竜、おやり!」
賀川雪絵演じるアマゾネスは“特撮&ヒーロー好きの少年”にとって
あまりにも強烈なキャラクターであった。
この風貌が彼女にあまりにもはまりすぎで子供番組には不似合いということだったのか、
残念ながらこのコスチュームで登場するのは第18話まで。
(写真・中)
スパイダーマンはマシーンベム暴君竜と格闘するも突如巨大化した為、
スパイダー・ストリングスで応戦した。
しかし力の差は歴然、振り回され岩盤に叩きつけられた。
(生身のスパイダーマンが巨大化したベムと戦うのはこの時限り)
(写真・右)
そこでスパイダーマンはブレスレットでマーベラーを呼んだ。
このマーベラーは巨大化したベムと戦う為の戦闘用ロボット・レオパルドンになるのだ。
レオパルドンは必殺武器ソードビッカーであっさり暴君竜を粉砕した。
「ドンと来い、鉄十字団! 俺は戦うぞ、命ある限り!!」
スパイダーマンは闘志を顕に誓うのであった。
■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
(地上に降り立ってベムを粉砕するまで)
35秒47
《使用した必殺武器》
アークターン
ソードビッカー
「暴君竜」はレオパルドンに触れることができたか?→×
〈補記〉
拓也の父、山城博士は番組開始10分も経たないうちに殺されてしまった。
スパイダーマンは鉄十字団の基地に乗り込んだ際、アマゾネスに対し、
「父とガリアの復讐を俺が果たす!」と思わず口にしてしまった。
アマゾネスにもう少し冷静な判断力があれば
この時点でスパイダーマン=山城拓也だと気付いたはずだ。
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