第41話
「輝け熱血の勇者」
●放送日:1979年3月14日(視聴率:10.8%)
●脚本:上原正三
●監督:小林義明

■登場マシーンベム:なし
ビッグモンスターはモンスター教授が巨大化したもの。


人類を滅ぼし、世界征服を企てる鉄十字団!
父とガリアの仇を討たんとするスパイダーマン!
両者の闘いはいよいよクライマックスへ!!


(写真・左)
スパイダーマンは鉄十字団の秘密基地を攻撃し次々に潰していった。
何者かが事前に基地の所在地をスパイダーマンに知らせてきているのだ。
だが一体、鉄十字団はこうした秘密基地を幾つ造っているのだろうか。
潰しても潰しても果てがなかった。

(写真・中)
アマゾネスはなぜ秘密基地の所在が
スパイダーマンに漏れているのか不思議でならなかった。
「スパイがいるに違いありません」アマゾネスはモンスター教授に訴えた。
「うむ、もしかしたら秘密基地のリストがインターポールに・・・。
鮮やかすぎる、スパイダーマンの奇襲がな」
モンスター教授はインターポールの仕業ではないかと切り返し、スパイ説を否定した。
するとすかさずベラとリタがモンスター教授にある作戦を進言した。
それは、
インターポールの換気口から毒ガスを流す、全員くたばったところで進入し、
総てのリストを奪い返す、というもので、
これにはモンスター教授も、
「どうだアマゾネス、グッドアイデアであろうが」
とご満悦の様子である。

(写真・右)
早速、アマゾネスは行動に移った。
インターポールへ向かう車中で部下が思わず口にした。
部)「どうしてアマゾネス様だけが危険な任務を?
ベラとリタはいつも安全な場所にいます」
ア)「それはベラとリタには荷が重いからだ」
部)「そうでしょうか」
ア)「私は鉄十字団の指揮官だ!くどくど言うな!!」

部下に言われるまでもなく、
最近のモンスター教授とベラとリタの密着ぶりは気に掛かっていた。
アマゾネスはくすぶる不満を必死に隠そうとしていた。




(写真・左)
「待っていたぞ、アマゾネス!」
インターポールへ乗り込んだアマゾネス達は、
またしても情報が漏れ、スパイダーマンやインターポールに待ちぶせをされた。
「い、いったいこれは!?」
アマゾネス達は撤退するしかなかった。

それにしても、
スパイダーマンはどうして敵が密告してくるのか理解に苦しんだ。
自分をおびき寄せ、抹殺する為にしては度が過ぎていると思った。

(写真・中)
「ベラは何処だ! リタはいるか!?」
基地に戻ったアマゾネスは、
この作戦を企てたベラとリタ以外に密告した奴はいないと思い、
モンスター教授に即刻裏切り者の2人を処刑して欲しいと訴えた。

するとモンスター教授の返答は、
「その必要はない。すべてワシの命令じゃ」
と信じられないものであった。その理由として、
「お前にスパイダーマンを倒すチャンスを与えたかった。
その為なら秘密基地などどうでもよいのだ!」
とアマゾネスには何とも腑に落ちない言い分であった。

(写真・右)
だが、それには本当の理由があった。
実はこの度アマゾンの奥地に「鉄十字団帝国」を建設することになっており、
日本にある秘密基地はもう必要がなくなったのだ。
さらにその前に一端、脱出用ロケット(A−38型)で地球を離れ、
宇宙から世界の主要都市へ水爆ミサイルを打ち込むというのだ。
これもベラ、リタの発案であり、アマゾネスには全く知らされていなかった。
そしてそのロケットには座席が3人分しかなく、
モンスター教授とベラ、リタが乗るのだという。




(写真・左)
モンスター教授に冷たく突き放されたアマゾネスであったが、
それでも何とかしてスパイダーマンを倒し、
脱出用ロケットにはモンスター教授と2人で乗りたかった。
そこでアマゾネスはスパイダーマンと何らかの繋がりがあると睨んでいる山城家へ乗り込み、
「スパイダーマンに伝えろ!ひとみがほしければ“鬼ヶ岬”へ来い」
と言い残し、ひとみを奪い去っていった。
その際、拓也は正体がバレるのを恐れて、またしてもわざとやられるふりをしたのだった。

(写真・中)
拓也はスパイダーマンとなり、鬼ヶ岬へ急いだ。
ニンダーとの格闘の末、ひとみを助け出し逃がすことに成功し、安心したのも束の間、
アマゾネスがスパイダーマンの前に立ちはだかった。
「スパイダーマン、お前が山城拓也であることは分かっている。
その証拠に、ほら、そろそろ身体中に痺れが回る・・・」

実はアマゾネスは山城家に乗り込んだ際、
拓也を(アマゾンの毒草から採った)毒液の塗ったムチで攻撃していたのだ。
その言葉通りスパイダーマンの身体は痺れて、やがて目もかすんできた。
遂にスパイダーマンはアマゾネスにその正体を見破られてしまった。

(写真・右)
「地獄へ送ってやる!」
身体が思うように動かなくなったスパイダーマンは、
アマゾネスにされるがままに攻撃を受け、
ついには崖から転落してしまった。
しばらく待ったがスパイダーマンは海に沈んだまま、とうとう上がってこなかった。

「勝った!!」
アマゾネスはスパイダーマンの死を見届け、満面の笑みを浮かべた。

後半へ