アングリングファン3月号「インスプールスピニングの話」のつけたし
 こともあろうに土壇場で広告スペースのため「インスプールコレクション」10台のうち5台を泣く泣くカットすることになってしまいました。写真も説明文ももったいないので、ここに載せておきます。雑誌の記事とあわせて完結するあたりデスノートみたいやな。ちょっと違うか(ぜんぜん違うぞ)。

ミッチェル300
 1947年に生まれ2000年まで生産されたスピニングリールの原点。シリーズトータル2500万台が世界中に売られ、スピニングリールの普及に貢献した。60年代から70年代、地域によっては「スピニングリール」という言葉の代わりに「ミッチェル」が使われるほどの絶対的シェアを誇った。完全平行巻き機構を備えた8枚ギアのユニークな駆動系を持つ。/スプール径50mm、自重315g、ギア比3.8:1

ミッチェル308
 1963年生まれの小粋なフレンチスピニング。最後の数字がサイズを示し、300シリーズの最小モデル。小型スピニングが渓流ルアーに使われた70年代当時は408の陰に隠れていた感があるが、プラグやスプーンが主流になった今日の渓流や管理釣り場では低速ギアがかえって使いやすい。408の廃止にともないギア比を5:1として2000年まで生産された。/スプール径40mm、自重200g、ギア比4.4:1

ミッチェル304
 300シリーズの一員ではあるが、ルーツは1937年にさかのぼり、ミッチェル300のルーツCAPリールの流れを汲むもの。60年代までのリールで、日本には正規輸入されていなかったはずだが、ユニークなデザインで個人輸入されるのか、中古市場に意外に出回っている。真円ボディーは現在のリールの流面デザインを見慣れた目には新鮮に映る。/スプール径50mm、自重230g、ギア比3.2:1

ダイヤモンド・プロラインNo.101
 埼玉にあった釣り具メーカー・大森製作所が1976年に発売したモデル。鋼のウォームギアや焼入れ研磨したメインシャフトなどを採用した高級仕様。現在のリールと同様のフェルトワッシャーを使ったマルチディスクドラグは高性能。当時同社のドラグはオーストラリアの釣り雑誌が行ったテストでトップになったほどだった。/スプール径42mm、自重230g、ギア比4.8:1

アルチェード・ミクロン
 70年代にスミスによって輸入されていたイタリアンスピニング。イタリアらしいユニークなボディーラインが特徴で、細かい部品の一つ一つまでしっかりデザインされている。ローター1回転に2ヶ所設けられたベール反転位置やスプリング力が変えられるベール設計、メノウのラインローラーなどがユニーク。ウォームギア採用。/スプール径40mm、自重200g、ギア比5.1:1

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