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 15ルビアスを(わざわざIOSマルチツールまで買って)バラしてしまいました。やっぱ一回バラして組まんと自分のリールの気がせえへんでな。途中の写真? 撮り忘れた。 (2018/8/25)

 ストッパーをかけた状態でハンドルを逆転方向に押さえながらローターを引き抜けばクラッチリング(ローラークラッチインナー)が前後方向もロックされるため、マグシールドのオイルを飛ばさずにバラせますし、このときもそうしましたが、せっかくなので(?)取っ払ってしまいました。

 その代わりに入れたのが、写真に写っているポリスライダーワッシャーとステンレスのシムワッシャーです。下からワンウェイクラッチ、同スプリングワッシャー、ステンシムワッシャー(φ20×φ12×0.1mm)、マグシールドキャップ、ポリスライダーワッシャー(φ15×φ10×0.5mm)×4枚(記憶あいまい3枚だったかも)、マグシールドプレート(ただしライターであぶって磁石除去)となっています。

 ポリスライダーワッシャーはあと0.13mm(一番薄い)を1枚足すと固定されてしまうので、上下のステンレス板にギリギリ触るくらいのはず。内径は10.2mmなので、ワッシャーの前後の面も穴の内面も0.1〜0.2mm程度のすき間になります。このくらいのすき間に油が注してあれば、油の撥水性とともに、そこそこの防水性は得られるのではあるまいかと。

 ポリスライダーはナイロンに黒鉛を入れたもので、シマノやダイワのスプール下ワッシャーに使われているものです。耐摩耗性や滑りが良いのは面の部分で、プレスによるせん断面にあたる穴部分の耐摩耗性は不明ですが、基本負荷がかかるわけではないので大丈夫でしょう。ワッシャー外径15mmはマグシールドキャップの内径より小さいため、位置はクラッチリングによってのみ決まり、組付け時のずれや高負荷時の軸のたわみで摩擦による回転抵抗が生じることはありません(私的にはここがけっこうミソ)。

 あくまで簡易式の防水もどきですが、昔92ステラやツインパワーなどでシマノがラインローラーBBを最初に入れたとき、「塩水テスト大丈夫だったの?」と聞いたところ「ワッシャーを入れたらもったからこれで行くことにした」ということでした。このころ(コアプロテクト採用前)のシマノのラインローラーにはジュラコンのワッシャーがベアリングの外側に入れ子みたいに入っていました。だから、オイルをまぶしたワッシャーもけっこう防水に役立つのではあるまいかと。

 あえてすすめませんが、やってみたいという人は0.5mm厚を4枚入れるよりは一番薄い0.13mm厚をたくさん重ねたほうが層間に蓄えられるオイルが増えてよさそう。もしワッシャーの表面の物性が優れていて、せん断面に露出する内部が劣るなら、薄いのをたくさん入れたほうが穴の内側に露出する表面層の割合が増していいかも。どのみち20枚単位での購入(モノタロウ)になりますし。

 さらに考えると、ポリスライダーワッシャーの下にウェーブワッシャーのようなものを入れると、前面の防水性がより確実になりそうです。ワッシャー外周は接触していないため、内径ももう少し攻められるはずで、適当なものがあれば結構な防水性が得られるのではなかろうかと(ただし材質によっては寒冷時に締まって回らなくなるかも……昔シマノのサイレントカムであったなあ、ってわしが最初にやった仕事やないか)。私がもしどこかのメーカーの人で、ダイワ・シマノに続く第三の防水機構を出すなら、これに「フローティングシール」とか名付けてやりますね。低コストやし。

 空で回したときの回転は組み換え前より軽くなりましたが、同時にギアのグリスをシマノNLTS2に替えているのでどっちが効いたかは不明です。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』、超々々々々々々々々絶賛発売中です。第五話【ゴカイライター】は、90年代に書こうとしたものが原型と言えば原型。そのときはもっと悲惨な結末を想定していたものですが、『陽子』は読後感さわやかに終わっております。

 レビュー(なんと五つ星)をあらためて読むと、わがはいはリールうんちくばかりの小説を書きそうに思われているのじゃな。そんな京極夏彦の妖怪小説みたいなものではありません! まあ、あれのリール版も面白いと言えば面白いか。スペアのシングルフックワンパック分くらいで3時間近く楽しめるので、ぜひぜひ。

 2018年8月19日、庄川のイワナです。朝ゆっくり行ったこともあって新子ヤマメのみ。夕方になってようやくこの魚が追ってきたものの、食い切らず足下の落ち込みへ消えました。まさかそんなことはないよなあと思いながら、魚の消えたところへプラグを落としたら、なんと食ってきました。 (2018/8/20)

 朝ゆっくり行くのは基本IBSもちで、生活リズムを乱すとトイレを探す羽目になるからです。この前ヤマメを釣った釣行も4時起きだったからヤバかった。東京玉砕五輪でサマータイムがどうとかほざいとりますが、自律神経の弱い人はこうなります。カミカゼからカローシまで国民の命なんて知ったこっちゃない国だからやるんだろうけど。

 リールは引き続き16型のローターをつけた10セルテート2004CHです。回転の軽快さは最高ながら、ダイワはベールが頼りないのでこのローターはベールを手で返そうかと思っておりましたが、やっぱ渓流で使ってみるとそんなことはやっておれんのでばんばんハンドルで返しております。

 10型で割れた内蹴りレバーの型が10型や15ルビアスから変わっているので大丈夫……と思いたいのですが、10型2004CHと07ルビアス2506でベールスプリングが折れたので、ちょっと心配。つまり、そもそもダイワはベール開閉テストの回数が少ないと推測できてしまうわけで。

 写真のローターを移植した16型を含む現行ダイワの耐久性は不明ですが、10セルテートの内蹴りレバー割れや07ルビアスのスプリング折れは、現在のリールでこんなことがあるのかと驚いたものです。私は80年代にシマノML-1で自らもベールスプリング折れを経験しまくり、MLシリーズのおかげでスプリングを持って店を回ったという営業の人の話を聞き、AFTMAショーにベール衝撃試験機を持ち込んで「ノー・フェイル・ベールスプリング」をアピールした話を聞いてきました。『きわめて私的なミッチェルストーリー』の位置ナンバー608のあたりにも当時のシマノでベールスプリング折れがどういうふうにとらえられていたかのエピソードが入ってます。同時期のダイワも「ライフタイム・ベールスプリング」をうたっていました。

 だから近年のダイワリールのベールが壊れてとても驚いたのですが、こういう話は(ネガ情報が集積するはずの)ネットをググってもほとんど出てきません。今はモノがあふれていてリールも釣種別になっちゃったりして、壊れるほど使わないのでしょう。ちょっと前に読んだカメラの本でも、カメラが安くなって買い替えサイクルが短くなり、昔ほどシャッターなどの耐久性が要求されなくなって、コストとの兼ね合いで設計を決めるみたいなことが書いてありました。

 もう、昔のミッチェルの「一生大事に使いたい」みたいな時代じゃないんですね。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』、超々々々々々々々絶賛発売中です(おお五つ星レビューが!)。第四話【パパ最低】にはアイドルオーディションに反対される娘が出てきます。これは私の姪がちょっぴりモデル。今名古屋かどこかの事務所に入ってHPに載ってるとか載ってないとか。間違って売れたらわしら悪いことできへんがや。

 2018年8月7日、庄川のヤマメです。荘川インターで降りて御母衣ダム沿いの道を白川村へ向かおうとしたら、いきなり通行止めの看板が……。そういえば西日本豪雨では同時に岐阜県でも大雨になり、特にひるがの(長良川と庄川の分水嶺がある)は累積雨量が1メートルを超えたのでありました。 (2018/8/13)

 東海北陸自動車道の荘川−白川郷間は河合村のほうへぐわーんと湾曲しているので高速に乗るメリットがとても小さいのです。時間はかかるわ距離に応じて料金はかかるわなので、いつも荘川で降りて国道を白川郷まで走ります。でも仕方ないので再び高速に乗っていったら片道1330円もかかりました。美濃から荘川まで1900円なので、高速代的にはなにやらもう一釣行した気分。

 さらに白川郷で降りてみたら川はドロドロです。鳩ケ谷ダムに大雨の泥水がたっぷりたまって流木がボコボコ浮いている始末。それでいてダム湖より上流は大渇水です。

 それでも泥濁りよりはマシなので、川近くに駐車スペースのある所へ車を乗り入れたら、草むらから一斉にアブの大群が沸き上がりました。同時に道の先が流木でふさがっているのに気がつきました。Uターンする場所を確認するため一瞬車から降りたところ、車内にアブが流れ込みました。

 国道を窓全開で走行してアブを飛ばし、やや上流側に入ろうとしたらまたしてもアブの大群です。こらあかんとさらに離れたところへ逃げて出たのがこの魚でした。この地方のアングラーのブログにもアブの大量発生が書かれていました。異常な暑さのせいでしょうか。

 リールは久々登場の10セルテート2004CH。実はつまらないことでローターを傷めてしまい、「修理対応」(=部品としては買えない)なのが癪なのと自重を見ればすでに持っている15ルビアス2004Hのほうが軽いのとで放置してありました。

 でも、やっぱり1000番ベースのコンパクト感は捨てがたいので、ヤフオクに本体のみ出品されていた16型を買って、最新版のザイオンエアローターを移植しました。10型はエアスプール(13型以降はアルミ)なのと、私のはマグシールドをフェルトパッキンに替えていることで、組み換え後の自重は192.5gと16型の標準自重210gを大幅に下回りました。どや、ええやろ。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』超々々々々々々絶賛発売中です。第三話【ティーチャーX】はバスバッシングに悩むバス少年と現在の学校および日本社会の在り方にあらがう教師の話。

 『川マス』『ユキ』『アキ』ともども基本常用漢字しか使ってなくて、著者の読解力に合わせて書いてあるため、誰でもすらすら読めます。お子様の夏休み読書感想文にもぜひ(認められるのか?)。

 2018年8月4日、京都祇園で行われたフィッシングイラストレーターズ展へ行ってきました。写真は時川真一さんの村田金箔コラボ「スペシャル箔押しクリアファイル」です。ニジマス版とブラウン版を買って、ニジマス版はこの後行ったKBS京都でつボイノリオ先生に進呈してきました。 (2018/8/8)

 京都は30年前学生さんをやっていた懐かしいところです。祇園まではこれまた懐かしい市バス206系統で行きました。バスのデザインも経路も昔のまま。

 で、昼に祇園に着いて、昼食にざるそばでも食おうと四条通から北に路地を入ったところにあった小さいそば屋に入りました。

 ところが、ここがかなりなんだかなあな所でした。

 入るなり常連と思われる客とスタッフが、観光客が増えるのはいいが中国人は要らんと話していました。それも中国人観光客が神社で立小便をしたとかいう話を大声でしています(その「神社」も近所の神社ではなかったから大方ろくでもないサイトででも見たのでしょう)。

 飲食店で立小便の話をするのも非常識ですし、それ以前に今や国際観光都市になった京都で何を言っているのでしょう。

 こんなところへ外国人観光客の人が来ちゃったららまずいよなあと思いながらそばを食べていたら、小さな子供をふたり連れた若い中国人夫婦の観光客が入ってきました。

 家族連れはテーブルに着いたものの、案の定店のスタッフは説明することもなくブスッとした態度で突っ立っているだけです。メニューには日本語しかありません。その家族は長い時間かけてざるそばと天ぷらそばをひとつずつ頼んでいました。私はそこで店を出たので後どうなったかは知りません。

 この日京都駅と四条通を少し歩いただけでも、ひょっとしたら歩いている人の半数以上が外国からの観光客じゃないかという感じだったのに、こんな店がいまだにあるのかなあと思いました。

 ちなみにその店のざるそば、麺はコシも香りもなくつゆは醤油辛いばかりで不味かった。心が味に出るんだなんてわかったようなことを言いたくありませんが、でもやっぱりそういうことなんでしょうなあ。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』超々々々々々絶賛発売中です。第二話【女悪役の最期】は琵琶湖転じて架空の「咲月湖」が舞台の話。『ユキ』『アキ』(そういえば『アキ』に登場する「久保井盛夫」はつボイノリオ先生がモデルというよりほぼもろ)は表紙イラストを時川真一さんにお願いしていましたが、今回自作にしたのはこの第二話が理由といえば理由。もともとの琵琶湖バージョンが万一炎上したら巻き添えにしちゃうかなあと。結局、発売数日前に舞台を架空の湖にしてしまったのですが、自作表紙も作っちゃってたので自作で行ってしまいました。考え過ぎだったかなあという気がしないでもありません(炎上するほど売れてほしいものだわ)。

 キンドルの表示によると『フィッシングライター陽子』を読み切るまでの平均時間は2時間45分となっています。映画一本分以上の時間を6分の1で楽しめるんですぜ。読んでやっておくんなせえ。

 2018年7月22日坂内川でミニミニアマゴを釣ったあと、淵の落ち込みから飛び出してきたウグイです。一瞬大型のアマゴかと思いましたが、そんなに甘くありませんでした。 (2018/8/3)

 前も書いたとおり、この日は夢屋浅溝スプール入りバンタムMGLを持っていったものの、やはりベイトフィネスの代わりにはならず、アベイル入り10SGにチェンジしたのでした。

 この日は10SGでまたしてもあのラインが音もなく切れる高切れをやらかしてしまいました。スピニングでいう「ピョン吉」が出たまま投げて、ラインがフレームを叩き、摩耗したラインが切れてしまう現象です。

 バンタムMGLからアベイル入り10SGへ持ち替えたとき、リリースポイントがぜんぜん違うためライン(ナイロン1号6lb)が緩んで「ピョン吉」が出てしまいました。でもルアーも軽いし一投くらいいいだろうとそのまま巻き取って、スプーンを投げて直しました。ところが、そのまま釣っていたらまたしても音もなくラインが手元から切れて流れていってしまいました。

 こういう高切れはPEのリーダーがスナップで切れるかライン接続部で切れるかどころではないとんでもないものです。ベイトの使用自体を考えた方がいいかもくらいに思いました。

 で、世の中の人はこの現象についてどう考えているのであろうかと、「ベイトリール」「高切れ」などでググってみたのですが、「ピョン吉」がフレームを叩いてラインが切れるのに着目している人はほとんどいませんでした。私自身、雑誌の記事のためにサンラインの人に聞いて「へえ、そんなこともあるのか」と思い、しかも最初は半信半疑だったくらいなので、気が付いていない人が大半なのではないかと思います。

 あまりにもラインの損害や、川や海に残されるライン量が大きいので、もっと注目されていい問題ではあるまいかと思います。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』超々々々々絶賛発売中です。第一話【伝説の釣り師】は以前メーテレが放送した河口堰稼働後の長良川で恩田俊雄さんにむりやり竿を振らせるというひどい番組から着想したもの。これだけ読むと消化不良に思えるかも知れませんが本作は連作短編で……これ以上はネタバレになるんで読んでやっておくんなせえ。

 キンドルの表示によると『フィッシングライター陽子』を読み切るまでの平均時間は2時間45分となっています。JR岐阜駅裏でこれだけの時間を使ったら、ステラ一台分くらいかかりまっせ。

 2018年7月27日敦賀のアジです。この前いたサバもいなくて朝からなーんのアタリもなく、まわりのサビキの人もジグくらいの超豆アジばかりだったのですが、夕方底までジグを沈めてシャクって落としたらなんとか釣れました。釣り方次第やったのね。 (2018/7/30)

 しかし、トランクの中なら500mlの凍らせたペットボトルが2日くらいもつダイワの真空クーラー(ただし20数年選手)にもかかわらず、夕方までに氷がなくなる猛暑で、1匹釣ったところで退散しました。

 リールは10セルテート。こう書いてみると8年も経っとるのか。このリールはマグシールドを取っ払って同時期のカルディアに付いていたフェルトシールにしてあります。

 その際分解して気づいたのが、購入以来していたシュルシュルシャカシャカみたいな音は防錆BBのピニオンベアリングから出ていたことでした。歯切りのギアがなじんでないのかと思っていましたが、使っても音は落ち着かなかったものです。そこで、ピニオンベアリング(前側)を同サイズのドライブギア支持ベアリング(ノーマルBB) と入れ替えてみたところ、静かになりました(ピニオン後端BBはそのままなのでまだ少し音がする)。

 これはこのリールだけではなくて、同じころ買った11ツインパワーC2000HGSもハイギアのこともあってシューンシューンと盛大なこすれ音を現在も発生しています。ギアからこんな音がするとは思えないし、98型まではこんな音はしなかったので、これも防錆BBが発生源でしょう。そういえば、だいぶ前ですが黒鯛工房の片軸リールのベアリングがノーマルなのは、防錆BBより滑らかだからと聞いたものです。

 もっとも、(個体差がありそうなので手元にあるリールだけでははっきり言えませんが)比較的最近買った15ルビアスとか16ストラディックCI4+とか17サステインとかはまあ静かなので、処理の仕方を改良してきているのかも。よく考えたら、防水機構付きならベアリングはノーマルでもいいことになりそうな気もしますが、どうなんでしょう。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』超々々々絶賛発売中です。第五話【ゴカイライター】は、90年代の初めに長良川河口堰批判を繰り返していた『ビーパル』の編集長が突然『GORO』に飛ばされた事件がモチーフ。これも連作短編でよくあるレギュラーキャラの過去が明らかになるパターンですな。90年代にワープロを買ってきて書きかけた話もこんな感じでしたが、あれはもっとどす黒い終わり方を想定していたもの(結局完結せず)。

 キンドルの表示によると『フィッシングライター陽子』を読み切るまでの平均時間は2時間45分だそうです。喫茶店のコーヒー一杯分でこれだけ過ごせればいいんじゃないでしょうか。私はせっかちなのかササっと飲んでしまうので15分もいられません(それ以前にコンビニで飲み物買っちゃうから最近茶店とか入ったことないな……)。

 2018年7月22日坂内川のアマゴです。暑くてだるいので夕方ふらっと行きましたが、アユが始まってしまっているのでそもそも入るところがない。テキトーな所で投げたら、ミニミニアマゴ。 (2018/7/23)

 バイト6gにつけているのはチヌバリ3号バーブレスのスイミングフックです。バランス的にはチヌバリ5号かそれ以上のほうがいいのですが、昨年から魚のダメージを考えてこのサイズにしています。

 黒いフック&スレッドにしてからこういう掛かり方が多くというよりほとんどになりました。特にこのサイズのスプーンでこのサイズの魚の場合、暴れまわるスプーンのフックをくわえるのは相当困難なはず。黒いフックは狙って食ってくるとみて間違いないでしょう。

 バンタム10SGが写っていますが、もともとはバンタムMGLに夢屋浅溝スプールを入れたものを試しに行ったのでした。夢屋浅溝スプールは単体自重12.4gで、アベイル製BB-2のスプールの12gにかなり近い。ならば、このままでもいけるのではないかとBB-2でやっているように1号ナイロンを50m巻いて持っていきました。

 で、ダメでした(だから予備で持っていった10SGを使っとるわけや)。

 やっぱ浅溝といっても本体装着の16lb100mとの比較であって、12lb100mキャパのため胴径が細いのですな。アベイルBB-2の26mmに対し夢屋バンタムMGLは21mm(一番くびれたところ)なので、スプールの重さがほぼ同じでもラインを引っ張り出すトルクが足りなくて、慣性の大きいスプールみたいになって飛びません。かつ、ギア比6.2対1だからなんとかなるかと思ったものの、巻き速度が追いつきませんでした。当たり前か。

 中途半端なスプール……と思いましたが、モノフィラ12lb100mはエクスセンスDCと同じなので、やっぱ出すとしたらこのくらいでしょう。そもそもMGLを渓流へ持っていこうというのがリールの性格からしてもヘンタイなのだし(渓流ベイトフィネス自体ヘンタイだが)。

 ところで小説出したんですよ。

 KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』超々々絶賛発売中です。第四話【パパ最低】は、もしアングラーが子供に「釣りは動物虐待だ」と責められたら……と考えて発想した話。同時に、全話通してのサブキャラ下田がメインになる話でもあります。連作短編では後半にレギュラーサブキャラの過去が明らかになるのがよくありますが、そういうパターンですな。それにしても下田のキャラってどうなんだ。どういうふうにどうなんかは読んでみておくんなせえ。管釣りスプーン一個分で3時間くらい楽しめるんですぜ。

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