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 マイクロセブンVSが呼び水になって、今度はCSを買ってしまいました。(たぶん)シマノのスプレーグリスでグリスアップしてありましたが、点検がてら全分解して謎のDG16・NLTS2でグリスアップ。しかし、この後とんでもないことが! (2019/1/14)

 マイクロセブンCシリーズは、同時期のマイコン100シリーズ、マイコンウルトラシリーズ同様、三段切り替えストッパーになっています。三段切り替えのうちのサイレントストッパーモードは、昔シマノがチタノス・ツインパワーGTでも使っていた「サイレントカム」方式を採用しています。

 この方式は、作動を安定させるのが難しく、部品寸法のバラツキで音が出てしまったり回転が重くなったりします。購入したマイクロセブンCSも、サイレントモードにしてもチチチチと音が出てしまっていました。

 原因は、ドライブギア軸にはまるサイレントカム(ハンドルの右に写っているピンクっぽい樹脂部品で、大森は「サイレントバー」と呼ぶ)が緩いため巻き取り時にストッパーの爪を押し上げ切らないことでした。そこで、サイレントカム(ジュラコン)をライターであぶって変形させ締めてやることにしました。

 はたして開口部4.7mmを3.7mmくらいにしたらラチェット音は消えました。しかし、ちょっとやり過ぎたみたいで回転が重い。それで、再度ばらしてふたたびライターであぶった瞬間、サイレントカムがクニューっとねじれていきました。

 熱し過ぎたかと、あぶるのをやめたのに、さらに変形していきます。なにが起こったかわからなくなって、サイレントカムを机の上に敷いてあるコピー用紙の上に置いてから、表面に残っていたグリスが燃えていることに気がつきました。

 コピー用紙で包み込んで火を消して洗面所で水をかけて事なきを得ましたが、ひとつ間違えば家を焼いていたところでした。

 あらためて考えれば、油分が残った状態であぶったら、燃えますわな。なにをやっておるのやら。しかも、この日は机の上にコピー用紙を敷いていましたが、たまにティッシュを敷いて作業することもあって、ティッシュだったら間違いなく燃え上がっていたでしょう。

 部品で済んでよかった……。

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 『フィッシングライター陽子』はタックルマニア向けではないのに、リールやロッドがいっぱい出てきます。でも、あらためて考えたら、大森はコメットが一か所出てくるだけでした。自分のことながらなんでやろな。

 中古の大森の30分の1の値段じゃありませんか。コメットだったら100分の1ですぜ。読んでやっておくんなせえ。

 2019年1月5日、朽木渓流魚センタールアーフィールドのニジマスです。ぐるぐるX&赤バリという卑劣な組み合わせでも10匹やっとこさというチビしい条件でした。こういう写真を載せていては説得力がありませんが、泥水が入るとリールが壊れてしまうので、こういう撮影をやってはいけません。実際これで初代ルビアスのギア一式交換したことがあります。 (2019/1/7)

 リールはヤフオクで買ったばかりのダイヤモンド・マイクロセブンVSです。機械部分はこれぞ大森というほれぼれするものでした。

 ところがこの日、開始早々巻いても巻いてもルアーが手元に来ないなあとリールを見たら、スプールの前に巨大な糸団子ができていました。その後、そういえばプロラインもこうなるんだったわと、注意して使ったものの、ちょっと油断したらまたやらかして、マジでキレかけました。

 大森ワンタッチスプールは、キャスト後の巻き始めにドラグノブのプッシュボタンカバーにラインが巻き付くのです。カーディナルやミッチェルのベールへの糸絡みやスプール下への糸落ちは、緩んだままのラインを巻いた釣り人側の落ち度と言えなくもありません。しかし、大森のドラグノブへの巻き付きはフェザリングでラインを張っても防げません。しかも糸団子ができるまで分からず、かつ修復不可能です。

 プロラインはプッシュボタンカバーをいったん剥がして薄く削ってから再接着しました。それでも1.2号より細いとまだ巻きます。マイクロセブンVSくらいだと0.8号以下も使うから、改造してもダメっぽい。かといって大幅に外観を変える改造はしたくない。機械部分は見事なのにもったいないなあ。

 何年か前、コメットGSがヤフオクで異常に高騰したことがありました。いま思えば、コメットは大森インスプールがあちこち改良されてきたことと、安物でワンタッチスプールが採用されていなかったことが(偶然?)合わさった名機だったということになるのでしょう。

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 なんだかしつこく宣伝したおかげで、気がついたら『フィッシングライター陽子』の売り上げが『ユキ』『アキ』を上回っておりました。『アキ』は元々『ユキ』のサブキャラ谷山をメインにしたスピンオフとして考えたものでした。もうひとりのサブキャラ北川のスピンオフも考えたのですが、こちらはテーマが軽々に扱わない方がいいものになりそうで、思案中というところ。

 どれもぐるぐるX一個分にもならない値段じゃありませんか。読んでやっておくんなせえ。

 2018年6月14日、御母衣ダムのヘラブナただしスレです。魚野川の帰りに庄川に寄るといい魚が釣れるというジンクスにすがって本湖に行きましたが、やっぱあそこは釣れません。ヘラブナが引っ掛かっただけでした。 (2018/12/30)

 ロッドは、フェンウィックHMGグラファイトGFS64Jです。このころヤフオクで買ったもののいい魚が釣れずに、年末初登場となりました。

 90年代の台湾製で、レガシー/ランカーギアの66ライト2pcsと同じ規格(全長:6ft6in、適合ルアー:1/8〜3/8オンス)のものです。レガシーとランカーギアは後期のランカーギアXからSiCになりました。HMGは、少し遅れてSiCガイド化され、写真のロッドはハードロイガイドになっています。

 私のレガシーとランカーギアはすでにSiCに巻き替えています。HMGはこのまま使おうと素のままにしていますが、SiCはアルミナ(ハードロイやハードリングガイド)に対しリングの比重が2割ほど低いため、どのくらい自重が違うのかと測ってみました。

 すると、

 ランカーギアSiC換装の1番:14.5g、2番:89g

 HMG GFS64Jの1番:14.5g、2番:85g

 という意外な結果が出ました。GFS64Jはハードロイガイドであるのに加え、1番のガイドが1個多くなっているからです。それもティップ近くのLVLG8などではなく、中ほどにあるLVLG12です。GFS64Jのトップはランカーギアの8から6にサイズダウンされていますが、LVLG12、1個分の差はないでしょう。

 最初、これはこの時代のLVガイドのリング厚さのせいだと思いました。同じサイズのLVガイドを比べると、ハードロイのほうがSiCよりリングが薄くなっています。これで比重の差を相殺し、ガイドの自重が逆転しているのか、この時代のLVガイドならハードロイのほうが軽かったのか、だから国内向けHMGはあえてSiCに行かなかったのか……。

 でも、あらためて考えると、2番の差4gはちと大きい。バットガイドのハードロイLVLG30(ランカーギアから剥がしたやつ)を測ってみたら5.5gでしたから、ガイドの重さだけの差ではなさそうです。

 となると、いまさらながらレガシー/ランカーギアとHMGの66ライト2pcsはブランクが違うのか? ということになります。グレードが違うんだからふつう違っていそうですが、この2本、1番を付け替えてもジョイントは普通に継げますし、太さも全く同じです。当時のティムコカタログによると、どっちも“フェンウィック得意のカーボン85%グラス15%のブランク”ということになっています。HMGのほうが高弾性カーボンで肉薄軽量? カーボンで差をつける前にカーボン対グラスの比率を変えそうなもの。

 使った感じはGFS64Jのほうがバットにトルクがあるような気もしますが、ガイドが1個増えてバットガイドがグリップに近くなったのが理由のような気もします。少なくとも軽くてピンピンした感じはしません。

 いまさらながら謎だ。

(なお、ハードロイガイドでも古いものは同時代のLVSGと同じくらいリングの厚いものがあるので、途中で変わったみたいです)

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 『フィッシングライター陽子』にも『ユキ』『アキ』にもフェンウィックが出てきます。そういえば『アキ』の表紙を頼んだとき、時川さんが最初に考えたのは、アリゲーターガーの顔とフェンウィックのロッドがどんとあって、血のついたナイフが脇にあるというものでした。ナイフは怖いのでやめておくんなせえと、私が考えたのがあの表紙だったのですが、アキはガーに乗ってないほうがよかったかなといまさら。

 ちなみにアキの、広島出身で反核平和に関心があったのに歌番組の司会をやらされた長身女子アナという設定は、もろNHKのSアナでございます。

 どれも富士のガイド一個分にもならない値段じゃありませんか。読んでやっておくんなせえ。

 2018年11月25日、大安トラウトレイクのニジマスです。ニジマス3匹ブルーギル1匹の過去最大(たぶん)の天文学的釣果。この日はまだナビ付き代車だったのでナビの道案内で行ったところ、いままで遠回りしていたことが判明しました。 (2018/12/24)

 この日はオリーブのマラブーウーリーで釣り始めました。このフライは昨年(一昨年?)サンクチュアリで入れ食いになり、今年は天竜川でニジマスとスモールマウスが釣れ、スレスレ大江川でもバスを釣っています。サンクチュアリで釣ったときは、同じマラブーウーリーでもオリーブで入れ食いのときにブラウン・レッドにしたらアタリが止まったので、かなり能力が高いと言えます。

 大安トラウトレイクは「日本一釣れない管釣り」を自称しているほどのところで、ホント釣れません。基本釣れないので、色を変えてもいいのか悪いのか答えが出ないと考え、実績のあるオリーブのマラブーウーリーを投げ続けました。

 しかし、1時間半ほど投げてもアタリひとつありません。上記のように思ってフライを固定していたのですが、さすがに飽きてきたので、何年か前に巻いてボックスに残っていたヘアーズイアーに替えてみました。

 すると数投目にフライラインの先がピュンと引き込まれてこの魚が釣れました(インジケータはキャストがよけいに下手になるから使わないのだ)。なんと次のキャストでもヒット。その後も昼飯後に移動したところで1匹、さらにブルーギル(カウントするなよ)と、過去最高釣果をたたき出したのでした。

 やっぱり釣りは奥が深いですなあ。

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 そういえば、『フィッシングライター陽子』に出てくるフライ専用エリア経営者はかなりガチガチな考え方です。『アキ』にもフライの人はほかの釣りを低く見るみたいな書き方のところが最初あって、時川さんに指摘を受けて書き換えたものです。このへんはフライをメインでやっていたころの自分が出とるんでしょうな。

 完成フライ一個分(メーカー品)くらいの値段じゃありませんか。読んでやっておくんなせえ。

 2018年12月13日、天竜川のニジマスです。G誌の連載にいずれ登場させようと思っているプロラインを持っていってヒット。しかし、ヒレがない。ビミョー……。 (2018/12/14)

 ひさびさにプロラインを使おうと思ったのですが、なんかいつも使っているフェンウィック・ランカーギアに似合わない。70年代のミッチェルだって十分時代はズレているのですが、ミッチェルはあばんぎゃるどなリールなのでええのです(?)。でも、大森の武骨というか素朴というか微妙にやぼったい感じは、かなり違和感があります。

 で、引っ張り出したのが、何年か前にグリップを替えてしまったフェンウィックHMXの6ftライト(並行品)でした。このロッドはフェンウィックのオリジナルシート(といっても国内で使われたフロントの回るやつではなく一見VSS風のアップロックのもの)だったのですが、重かったのとちょうどやっていたアングリングの連載でグリップ交換を撮影したかったこととで、渡辺つり具店のコルクグリップにアングルのアルミシートを組み合わせたものにしてしまいました。

 でも、なんだか何のロッドかわからなくなって使わなくなり、富士VSSを使って元のルックスに近づけようかとか、またまた懲りずに再改造をたくらみかけていたところでした。

 ところが、プロラインを組んでみたら、違和感がありません。プロラインとかコメットは80年代から90年代にスーパーパルサーと組んで使っていたので、あの時代のウエダを思わせるシンプルなシートに(自分の)目が慣れているのですね。

 フェンウィックだと思うと、らしくないルックスにしちゃったなあということになりますが、それを置けば、グリップを替えてたしか20gくらい軽くなっているし、ガイドはオールチタンSiCのニューコンセプトに巻き替えてあるので、手に伝わる感度も良好で、悪くないロッドになっております。

 穂先のLSGはナイロンが絡んでも取れないくらい糸絡みに弱い(昔LSGが出たときSGより劣化したと思った)ですが、この手のリールにPEは巻かないからそれほど問題なし。LSGは同サイズのKTSGより軽いので、これはこれでK・Rコンセプト登場前のひとつの完成形と言えなくもありません。というわけで、再改造などせずこのままで行こうと思った次第。

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 プロラインを写真のグリップに付けて(個人的に)違和感がないのは、昔使っていたスーパーパルサーCSU70L/Bに似ているから。でも、この70L/BはHPの写真にも出てきたことがありません。理由は、『川マス』の最終章にあるとおり。

 『川マス』の内容は、なんとなく『フィッシングライター陽子』にも入っています。どんなふうにクロスオーバーしているかは、読んでみておくんなせえ。

 2018年11月11日、小浜のへんのハタかなにかの子供です。この前の週美浜で追突事故に遭い、代車で行ってきました。保険がきいたせいか代車がナビ付きの高級車(ただし軽)だったので、昔々取材で行ったことのある小浜のあたりに行ってみたのでした。 (2018/12/7)

 はるばる小浜まで行ったのに結局釣れたのはこの魚2匹でした。11月11日は常見忠氏とわがはいの誕生日なのに、追突事故(前の週やけど)といいなぜこんな不幸な目に遭うのでせう。腹いせに「自分への誕生日プレゼントだ」と高速に乗って帰ってきました。

 不幸はそれだけではありませんでした。帰ってきてアルテグラアドバンス1000Sのハンドルを回すと、ローター1回転ごとに異音がします。ローター1回転ごとということはベール反転機構が怪しいと思い、ベールを開いてハンドルで閉じたら、ハンドルが回らなくなり、少し力を入れたらブツっという感触がしました。

 むむ、これはもしやとローターを外したら、フリクションリングがオイルで膨潤してぶち切れていました。こうしたトラブルは98系や01系で起きていたものの、07型のアルテグラアドバンスはいかにも油に強そうな青いプラスチックプラスチックしたフリクションリングに変わっていたので、ちょっとびっくりです。

 07型なんで11年も経っとればいかに対策品でも、という気はしますが、00ステラ2500SSがいまだ大丈夫だったりするのがようわからんところ。ほかのリールをチェックしたら、08ツインパワーC2000Sもローターブレーキの効きが強くなっていて、フリクションリングが膨らんでいるっぽい。

 もしかすると、ダメになったリールとなってないリールがあるのは、油脂類のうちどれかが犯人なのかもしれません。07アルテグラアドバンスも08ツインパワーもオイルインジェクションがあって、ここからオイルスプレーを吹いたことがあります。

 で、シマノのリールオイルスプレーは少なくとも一回中身が変わっていて、最初のころのは別の容器に吹き出しておくと白いグリス分が沈殿しましたが、いつ頃からか同じ缶のデザインでも白いグリス分が沈殿しなくなり、灯油臭い嫌な臭いがするものになりました。

 もしかすると、リールオイルスプレーの前期のものが犯人で、これをオイルインジェクションから吹いたリールがやられたのかもしれません。

 もしそうなら、11ツインパワーも09ストラディックCI4(USモデル)も(前の)オイルを吹いた記憶があるのでヤバいということになってきます。とりあえずアルテグラアドバンスはマジックテープの自家製ローターブレーキにしましたが、ツインパワーやUSストラディック用にまだパーツ価格表の残っている11型(たぶん互換性はあるはず)のをまとめて買っておきますかね。

 樹脂パーツは開発時にオイルやグリスに漬けて高温にさらすなどして促進試験をするのですが、やっぱり時間を経た変化は再現するのが難しいのです。

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 フリクションリング1個分の価格ですぜ。読んでやっておくんなせえ。

 絶賛発売中、電子書籍第21弾『BAIT CASTING REEL [HISTORY AND MECHANISM]』に使った電磁誘導ブレーキの写真です。被写体のTD-1Hiはかなり後期に買ったもので、ハンドルも硬い樹脂製になっています。すでに浅溝スプールのTD-S(青緑のやつ)も出ていたのですが、パーミングカバーとボディが色違いなのが嫌で、オリジナル版を買ったのでした。色違いにすることでジウジアーロのデザイン代を避けたとかは、深読みし過ぎかしら。 (2018/12/1)

 絶対同一色のほうがカッコいいと思うのですが、初代以外は全部色違いなんですよね。

 このリールのブレーキローターはメッキされていますが磁石はくっつかないので鉄ではないみたい。真鍮かなにかでしょうか。昔ベイトの開発の人が、ダイワもこのへんの材料や径ををいじってるなあと言っていたので、電磁誘導ブレーキのキャストフィーリング対策だったのかもしれません。電磁誘導ブレーキはスプールの回転速度に比例して効くはずですが、単純な比例関係ではないのかもしれません。

 『BAIT CASTING REEL [HISTORY AND MECHANISM]』にも書いてありますが、ブレーキローターはダイワの特許でした。今のリールみたいに出たり入ったりしませんが、ローター自体が特許なんです。アベイルのスプールにダイワ版がないのもこのへんか関係してるかも(と思ったけど、それならバンタムマグキャスト用のスプールも作れなくなるから、ちゃうかもしれん)。

 おかげで、シマノは80年代終わりごろ、ブレーキを変える羽目になりました。スピードマスターの途中くらいに、ブレーキローターをなくして、スプール側面に磁石を近づけるアブのような方式に変わっています。

 ところが、この変更でブレーキ特性が良くなってしまいました。当時最初のバンタムバスワンの試投を手伝ったことがあります。スプール軸の加工を変えたら異音が出たとかで、何台も用意したサンプルを駐車場で投げた記憶があります。

 このときのリールはすでにスプール側面をブレーキに利用するタイプだったのですが、遠心的なフィーリングで気持ちよく飛んだものです。このとき聞いたのは、キャスト時にマグネットが浮き上がってスプールに近づくんだということでした。偶然なのか意図したのかは不明ですが、マグネットユニットはばねで緩くスプールから遠ざかる方向に引っ張られていて、ドライバーなどを近づけるとユニットがくっついて上がってくるくらいの強さになっていました。

 ただ、ブレーキ力と同時に垂直方向にも力が発生するのかどうかはわかりませんし(わがはいの物理の知識は高3がピークだからブレーキのかかる理論ももはや怪しいのだ)、シマノも特にうたっていないのでフィーリングが良くなった理由がその点だったのかどうかは正確には知りません。もしかするとブレーキローター式から側面式に変えたこと自体が理由だったのかもしれません。いずれにせよダイワのパテントのおかげで性能がアップしてしまったのでした。

 で、いまのバスライズをググってみると、マグなのに遠心的なフィーリングだと書いているブログがありました。マグネットユニットは昔と変わっていますが、もしスプール側に引っ張られる力が発生したら動きそうな構造になっています。やっぱ意図的な設計なのかな?(それにしても今は安物でもええスプールがついとるんやね。バンタムバスワンは樹脂スプールにブレーキ用のプレートを張ったものだったのに)

 前回も書きましたが、『BAIT CASTING REEL [HISTORY AND MECHANISM]』訂正・変更しています。19日夜までに購入されて、奥付(発行年月の書いてある最後のページ)に変更について書いていない場合は、この方法で更新をお願いします。料金はかかりません。

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 数日前朝日新聞の投書欄に、スウェーデン在住の女性の「日本のテレビ番組で女性の(きれいだ若いだという)容姿について触れるのが不快だ」という意見が載っていました。スウェーデンではそうしたことはないそうです。そういえば、以前NHKラジオに中国で活動していたタレントの人が出ていて、中国のお笑い番組で人の容姿をネタにすることはない、と話していました。

 欧米どころかアジアのほかの国と比べても、日本の意識は遅れているのかもしれません……と書いてみて、『フィッシングライター陽子』に陽子の容姿をネタにした部分がいくつかあることに気づきました。

 間違いとはいえ元【準】アングラーズアイドルなのでそれなりの美人のつもりなんですが、そういうことに触れることがすでにアウトなのかしら。わたくしの小説はセクハラ小説だったのでありましょうか!?

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