忠さんに会いに行く
 フィッシングショーの話かと思ったら、肩透かし的に前回のっけた「往年の名竿FS64」の続き。一番奥がそのFS64です。これをSiCに巻き換えたとき、失敗に終わるかもしれないということを説明するために、私が行ったロッド改造の失敗の例をいくつか挙げてみようと思います。 (2012/2/4) BackNumbers

 奥から二本目は中学生時代に買ったシマノ・オリーブULです。このロッドはトップにショックリング入りハードガイド、それ以外のガイドはロウ付けで組まれた二本脚ワイヤーガイドが装着されていました。しかし、ワイヤーガイドの宿命で、1年も使ったら糸溝ができてしまいました。そこで、大学生時代に出たばかりのSiCガイドセット(GLST7FとGLVSG8〜25)に巻き換えました。

 ところが、二本脚ガイドが一本脚になったせいか、ガイド重量の増加のせいか、おそらくその両方で、べろんべろんでとても投げられないものになってしまいました。写真がニューガイド構成になっているのは、その後TLST7とCSG6〜CYSG25に巻き直したせいで、これでようやく使えるようになりました。

 三本目は天龍フェイテスLSP70で、これは適合ルアー6〜15グラムということになっていますが、4番か5番のフライロッドみたいにペナペナの竿です。にもかかわらず、トップガイドにPST8Fなどという巨大なものが装着してありました。

 使ってみて一応は投げられたのですが、「こんなペナペナの竿にこんな巨大なトップガイドを付けるなんておかしい!」と思い、あまっていたLST7に交換してしまいました。これでシャンとした調子になって性能アップ・・・と思ったら、なんだかキャストのタイミングが取れなくなってしまいました。それで、写真のように元のPST8Fに戻したのでした。

 いちばん手前はザウルスフィリプソンのスワンプフォックスSS70Mです。これは元々写真のFS64みたいなトップガイドとロウ付けで組まれた二本脚ワイヤーガイド仕様だったのですが、ほかのロッドが折れてあまったチタンフレームSiCガイドを使って、ニューガイド構成にしてしまいました。

 実はこのロッドはオリジナル状態で一回も使わずに改造してしまった(!)のですが、ニューガイド構成にしたものを使ったところ、なんとも投げにくいものでした。しかもそれはトップガイドを小さくしたときの天龍フェイテスのような感じでした。これもよく知られたように、フライロッドみたいなスローテーパーです。

 以上三本の失敗例から・・・

 1:二本脚ワイヤーガイドを一本脚セラミックガイドに換えると、軟らかくなって投げにくいロッドになる恐れがある。

 2:スローテーパーロッドのトップガイドを軽量化すると、キャストのタイミングがとりにくくなることがある。

 ということがいえそうです。1については容易に理解できますが、2は理由がよくわかりません。おそらく、バックスイング時のブランクやトップ以外のガイドの重さによる後ろへの倒れこみに、軽量化されたトップがついていかず、フォワードスイングのタイミングが狂うのではないかと思います。これに近いことはフェンウィックレガシーLG65SL-2でも経験しました。そういえば、某フィッシングエリア取材で、オーナー氏がフライロッドのブランクで作ったニューガイド仕様のスピニングロッドを使っていましたが、ティップの返るタイミングがおかしくて、いかにも投げにくそうでした。

 FS64の場合、付いているガイドが二本脚ワイヤーガイドで、かつスローテーパーブランクときていますから、上の二条件にぴったりです。だから、うっかりガイドを交換すると、使いものにならなくなる恐れが強いのです。

 見るからに重そうなトップガイドの重さを維持するためには、ステンフレームFST8くらいのものが必要でしょう。SiCリングは金属より比重が小さいから、それでも軽いかもしれません。ならPST8とか?

 トップ以外のガイドの選択も難しくなります。一本脚ガイドにすると、軟らかくなってしまいそうですが、いま付いているワイヤーガイドは二本脚といってもロウ付けではなく一本のワイヤーをコイル状に巻いたものなので、それほど調子に影響を与えていない可能性もあって、それなら一本脚でもいいかもしれません。どっちだろ?

 しかも、ガイド自体は軽いので、小さいめのものが必要でしょう。となると8サイズのトップよりも小さいものからスタートすることになります。トップが8で次のガイドが6とか7とかって、変なガイド構成です。

 そんなわけで、FS64のレストアは保留であります。

 しかしまあ、ニューガイドコンセプトも何も、登場は1995年のこと。その後PE対応でLDBやLCが使われて、Kガイドが出て、マイクロガイドが流行りかけたかと思ったら、今度はK・Rコンセプトとかいっているのに、完全に時代に背を向けてますナ。

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