私の408
私の408から“いいリール”ってなんだろうということを考えてみます。
私の408 私の408です。購入したのは87年の3月。S社への就職の半月前でした。 見てのとおり、コレクターが喜ぶ70年代の408とは外観からして違います。オークションに出したって、値段も付かないリールです。 いまではバッジの金色も、ローターの赤ラインも消えて、みすぼらしくなってしまいました。 |
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組み替えてみたけれど このサイトを最初から見てくださっている人はごぞんじかもしれませんが、私はこの408に一時期(2000〜2001年)70年代の408から、スパイラルベベルギアを移植して使っていました。 |
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やっぱり戻してしまいました しかし今年(2002年)、買ったときと同じフェースギアに戻してしまいました。 |
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こいつといっしょに もちろんギアはゴロゴロです。でも、87年から私は、こいつといっしょに、魚を釣っていたのです。たった一投で釣ってしまった揖斐川のサツキマスも、ギアゴロとともに巻き上げた魚の1尾でした。 |
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これは初めて長良川で釣ったサツキマス(というより戻りシラメ)です。アングリングの89年1月号に載った、この半端な写真に写っているのが、いまも手元にある408です。 | |
こちらはアングリング89年7月号。文中には出てきませんし、トリミングされて写っていませんが、この魚を釣ったのも408でした。 |
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ギアゴロ以前 これらの魚を釣ったころ、私はS社の社員だったのですが、意地になって408を使っていたものです。このころの私はいつもこう思っていました。 「ギアがゴロゴロで何が悪い。アメリカ人に握らせただけで、ボディー寸法を決め、人差し指がスプールに届かないリールなんて、ギアゴロ以前じゃないか!」 |
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私にとって これは、今年フェースギアに戻してから釣った、揖斐川のサツキマス。ギアをゴロゴロいわせて寄せていたら、懐かしくなりました。 いったん離れたふるさとの川を思いながらマスを追い、「道具はまずこうあるべきだ」なんてことを考えながら釣りに行っていた当時の思い出が詰まったこの408こそ、私にとって、いちばん手ばなせないものなのです。 |
リールの価値はだれが決めるのでしょう? ステラやトーナメントみたいに高いのがいいリールなのでしょうか? オークションで高値がつく“レア”なリールがいいリールなのでしょうか? 偏屈がやっている妙なHPに載っているリールがいいリールなのでしょうか?
いいリールはすでにあなたの手元にあるのかもしれません。
(2002/11/4)
MITCHELL spinning reels