ノブの改造その2

 オイレスのブッシュでは改造できない70年代のノブ。シマノのブッシュを使って改造しました。
 ノブの遊びがなくなることで、ストッパーオフで使ったときノブが指から放れてしまうトラブルが増えます。よってこの改造はあまりおすすめしません。すみません。(2010/6/12追記)

98バイオマスター2000回転枠受ケカラー
 これがミッチェルのノブにぴったりのシマノのブッシュ。98モデルスピニングのスプール軸をピニオンギアの口のところで受けていたポリアセタールのブッシュです。1個100円です。
用意するもの
 ドリル4.5、4.8、4.9、5.0、6.3。上記のブッシュ3個(または2個=下記参照)。ノブとノブ固定軸。4.9は試行錯誤で使ったもので、普通はいらないでしょう。
6.3ドリル
 60番くらいのサンドペーパーかグラインダーで、先端をフラットにします。これはブッシュのフランジ部が入るざぐりを行うために使います。
まず固定軸をチェック
 固定軸には初期の削り出し(下)と、後期のヘッダー加工(上)があります。削り出しは太さが一定なのですが、ヘッダー加工のものは頭のすぐ下の部分が太くなっていることがあるので、チェックが必要です。
首下の太い例
 ヘッダー加工のものの中には、ブッシュが頭の下で詰まってしまうものがあります。
対策
 上記の場合、ちょっともったいないですが、ブッシュを1個犠牲にして、ワッシャーを作ります。もちろん内径4mm外径5mmの真鍮やステンレス、または樹脂のワッシャーが入手できればOKです。
部品構成
 左から、ブッシュ、ノブ、ブッシュ、ブッシュをカットしたワッシャー、固定軸です。使用する2個のブッシュは新品で、ワッシャーを作るためにカットしたブッシュは使いません。
穴あけ
 ドリルを順に使って、穴をあけていきます。例によって手動で、動力は使いません。最終的なドリルは5.0mmです。
ざぐり
 ブッシュのフランジ部が収まるように、6.3mmのドリルでざぐります。
ブッシュを入れたところ
 ブッシュがちょっと出るくらいにします。
先側のざぐり
 先側もざぐります。少しずつ固定軸を合わせながら行います。
これくらい
 固定軸のフラット部が出るか出ないかぐらいにします。
完成
 フランジつきブッシュなので、接着する必要がなく、これで完成です。がたもほとんどなく、回転良好です。

 と、こんなところです。
 ただ、写真のノブは先側のざぐりをするときに、少し亀裂が入りました。前のページ(ノブの改造その1)の最後の写真のノブはあのようにぺらぺらになっても割れなかったのにです。どうも材質か劣化具合が違うようです。改造をされるときは、十分注意してやってください。
 また、上にも書いていますが、可能なら内径4mm外径5mmのワッシャーを用意すると、ざぐりが深すぎたときなどにも調整がきき、よいと思います。
(2003/3/4)
MITCHELL spinning reels