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交換可能とはいうものの ミッチェルのノブは樹脂一体で、ブッシュなどは入っておらず、当然使うとがたがたになっていきます。ミッチェルやカーディナル33/44などのノブはネジ止め式で、交換可能です。穴が減って大きくなったら交換すればいいという考え方のようです。 しかし、いまやノブは供給されていませんし、うっかりオイルを切らすと、一気に磨耗が進みます。樹脂の磨耗分を含んだ、黒いどろどろのオイルもいやなもの。 そこでオイレスのブッシュ「オイレス#80」の「80B0406」（内径4mm外径6mm長さ6mm）をノブの中に入れてしまおうと考えました。 オイレスブッシュはネット上でも買えますが、一般の工場などに工具類を売っている会社（「○○機工」などの名前の小さい会社があると思います）から買えば、ものすごく安く手に入ります。 |
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オイレス80B0406 これがオイレスのブッシュ。近所の機工屋さんで、１個25円です。安い！ |
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用意するもの ドリル（例=4.5 4.8 5.1 5.4 5.7 6.0 6.1）、ハンドドリルなど、エポキシ接着剤、つまようじなど。 ハンドドリルなどは、ドリルをつかむために使うだけですので、チャックの部分だけでも可。ドリルは0.3飛びくらいでないとノブに亀裂が入ることがあります。特に古いノブは要注意。 写真にありませんが、オイレス80Ｂ0406は２個用意します。 |
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穴あけ ドリルを細い方から順番に使って、穴を大きくしていきます。あくまで手でノブを回してねじ込んでいき、ボール盤などの動力は使いません。 最終的な穴は6.1のドリルであけます。ブッシュがほんの少し圧入になるくらいにします。上の用意するドリルのサイズは6.0と6.1で試行錯誤したのでカッコ内のようになっていますが、6.0は不要だと思います。その場合、その下のドリルの寸法は0.1ずつ太くした方がいいと思います。 本来オイレスブッシュは6.0くらいの穴に圧入して使いますが、ハンドルノブでそうすると、径時変化で割れる可能性もあるので、むりなく入る寸法にするのが安全だと思います。 |
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接着剤を塗る ブッシュの入り具合を十分確認した後、ブッシュを外して、ノブの穴にエポキシ接着剤を塗ります。 |
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最初はクランク側の内面に塗ります。ブッシュの長さ以上に塗ります。 |
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ブッシュを入れる ブッシュをつらつらに押し込みます。本来、オイレス80Bのようなポリアセタール系の樹脂は接着できません、しかし、図のように押し出されたエポキシがブッシュがそれ以上入らないような働きをしますし、ノブ本体は恐らくABSなど接着可能な樹脂なので、これで問題はないはずです。 あまりおすすめしませんが、どうしても瞬間接着剤などを使うなら、細いノズルで内側から肉を盛るようにするのがよいと思います。 |
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先端側のブッシュも同様に接着します。ハンドルノブを固定する軸を入れ、A寸法を決めます。 長く使って、クランクのノブが当たる面が磨耗していると、A寸法を長めにした方がガタが止まっていい場合もあります。 軸を入れて長さを調整する際エポキシがブッシュ内面につくので、硬化前にふき取ります。 エポキシが５分硬化なら、図のように２つのブッシュを別工程でつけた方がいいと思いますが、30分硬化なら２個同時にいけます。その場合、エポキシをノブ内面の全体に塗れば、より信頼性が高くなります。 |
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完成 エポキシが硬化したら完成です。 ただ、上にも書きましたが、本来金属に圧入し、そのときに内径が縮んで軸にぴったりになるように設計されたブッシュを緩めに入れて使っているので、ばっちりガタが止まるわけではありません。それでも新品のノブくらいのがたにはなります。 オイレスのホームページにあるように、無潤滑でもいけるブッシュですが、オイルくらいは注した方がいいと思います。 |
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ところが！ こりゃあいいと、70年モデルのノブに取り掛かったら、大問題です。ノブが80年代のものより薄く、中央が膨らんでしまいました。肉もぺらぺらでいまにも破れそうです。 80B0406の外径６mmが大きすぎるわけです。もっと薄いブッシュを探さないと……。でもあまり薄いブッシュではクランクの根本や固定軸のヘッドとの接触面積が小さくなるので、フランジつきのものが欲しくなります。でもそんなものはオイレスのブッシュにはありません。困った！ |