惜しいぞミッチェル

現在国産リ−ルが売り出している新機構の中に、かつてミッチェルがやっていたものがかなりあります。

浅溝スプール
 細糸専用の浅溝スプールです。ただ浅いだけじゃなくて、ちゃんと深溝スプールと互換性があります。さらに深溝スプールには、エコノマイザーも付いて、至れり尽せり。
 ひとつのリールでいろいろな釣りを楽しんでほしい……良心的です。
大口径スプール
 ダイワが大口径スプールにやや低めのギアを組み合わせた「どでかコンパクト(おやじギャグかい)」を打ち出したのとほぼ同じ97年に発売されたミッチェル200シリーズです。
 これが売れてたら……惜しいなあ。
絡みにくいベール
 98以降のステラやダイワのエアベールは糸が絡まないと好評ですが、ミッチェルは80年代(モデルによっては70年代から)からこのベールです。
 しかもステンレスの一体です。どうやって作ってるんやろ。
 昔はオービスやカーディナルもこういうベールでした。でも、低コストな日本製品に駆逐されてしまいました。結局のところ日本のリールが主流にした、円筒形のラインローラーサポートは、作りやすかっただけなんです。
ベールの強化
 ダイワのエアベールはステンレスパイプで、変形しにくさが売りです。でも97年にミッチェルはクォーツで、強靭なベールを打ち出しました。
 かっこ悪かったから売れなかったけれど、方向性は間違っていなかったわけです。
防水リール
 防水リールのノーチルです。登場はおなじく「ウォータープルーフ」のステラSW(訂正:98/99モデルの大型が最初だったみたい)やソルティガより早かったと思います(たしか99年登場)。それに、このハンドルノブ、2002ステラSWのにそっくり!
 この画像、ミッチェルのHPからパクッたけど、やばいかな。
ルーブポート
 最近シマノがいっている「オイルインジェクション」(写真下)。でもミッチェル300は50年前からお尻に、ルーブポート(注油口)を持っていました。おなじく302(写真上の取説)は、ギアのかみ合う位置にコインであけられる、ルーブポートを付けていました。

 それにしても、アイデアや方向性はいいのに、なんでほかの会社に負けちゃうんだろう。悲しいなあ。でも、逆のパターンの日本製リールよりいいか。

MITCHELL spinning reels