My OHMORI reels
私の大森リールたち。

プロライン101
 
1976年登場のインスプールスピニング。購入は87年でした。すでに「マイクロセブン」で「ハイポイドフェースギア」が開発されていたにもかかわらず、「ウォームギア」を採用しています。滑らかながら生産性の悪いこのギアを、あえて使っているところに、同社の職人気質が見られます。「ウォームギア」はじつは巻き上げ効率の点では劣るギアです。しかし軽量ローターとの組み合わせで、2gのスピナーのブレード回転もわかる高感度なリールになっています。もちろんファイトも痛快。リールも社会も効率追及だけが善じゃないってことです。

コメットG1
 1979年登場のインスプールスピニング。この時期あえてインスプールを出すところに、同社がスピニングを知り尽くしているのがわかります。「ベールが手で返せない」「ラインが噛む」なんて、しょせんスピニングを使いこなせない人の言い分。インスプールの軽量コンパクトをここまでいかしきったリールを私は知りません。スピニングの必要十分条件。ある意味これは芸術品です。

マイコンSS
 マイコンシリーズの最小モデル。しかしいたずらに小さすぎず、39mm径のスプールは実用的。学生時代もっとも使ったリールです。リアドラグばかり注目されていましたが、スリーブ入りラインローラーやねじ込みハンドルなど、基本設計のまじめさを見逃してはいけません。

マイコンNo.1
 マイコンSSに続いて購入。しかしあまり使わず。理由はライントラブルの多さ。スプール摺動が減速されていて回転とライン放出性はいいのですが、すこし糸がよれるとラインがパーマして出て行くことが多くなります。大森リールはスプール幅に対し、摺動ストロークが狭く、放出性のよさが即トラブルにつながるのです。270gの自重は同サイズのコメットG1より45gも重くなっていて、このあたりもちょっと……。

マイコン・ウルトラ No.1
 樹脂ボディーを採用した「マイコン100」シリーズの高級版。「ウリスカーチタン(チタン酸カリ)」配合ボディー。でも同サイズのマイコン101より重い。何のための素材変更? その他にも大手メーカーみたいなウッドハンドルなど、このあたりから路線がおかしくなってきます。スプール摺動は初代マイコンのストロークリダクションから、ハンドル1回転でスプールが1往復するタイプに変えられていて、ライントラブルは少なくなりました。

OHMORI S.S. spinning reels