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朝6時に新潟港へ入港。19時間半の船旅なり…大阪~宮崎が12時間半であることを考えると、北海道も東北もやたら広いことを思い知らされる。30分後に来る新潟駅行きのバスを待つのもダルく、ここから駅まで約5kmぐらいらしいので…歩くことに。予定している電車まではかなり余裕があったし。


大体こっちの方向だろう、とトコトコ動き出し、大きい国道を通っていけばそのうち案内があるさ、とも。気温が上がる前の新潟市内を歩く私だが、荷物を抱えているせいですぐに汗だくに。さらに、国道を進んでいくと、歩道がなくなるというトラップが。途中の橋が自動車しか走れないようになっていたのだ。「このはしわたるべからず」をこれでもかと無視して、このまま橋の端を突き進むことも出来たが、そこは交通量の多い国道…その行為はカーブを曲がってきた車にはねられることを可能にする。「T-KS、新潟市内の橋を渡る最中に進退窮まって憤死」というオチも有りかもしれないが、不人気キャラが死んでもストーリーは盛り上がらないので、止めた方がいいと判断した。


というわけで迂回することに。今考えると正答は、来た道を少し戻って別の大通りに入る、だったのだが、それを面倒に思った私は近くの細い道に突入。で、もちろん道に迷うという黄金パターンに突入。工場地帯に踏み込んでしまい、駅の方向は分かっているのだけれども大工場の敷地に邪魔されてその方向へ進めなくなってしまう。荷物を抱えている私にはキツイ。やっとのことで工場地帯を脱出、どこか別の大通りに出ることが出来た。


自分が新潟駅方向へ進んでいることを確認させてくれる標識を見ながら大通りを進んでいると、空に虹が。雨と晴れのハイブリッド。ちょっと心が和んだが、次第にそいつが虹の色を数えさせるのを私に強要しているような気がして、鬱陶しくなってきた。なので途中からは地面を見て歩く。


結局、一時間強かかって新潟駅へ到着。駅そばで何故か冷やしラーメンを喰って信越線に乗る。予定よりも一本早い電車だ。次の乗り換えは長岡。


信越線…ただっ広い平野、(何かの)向こうまで続く水田の膜を車窓に捉えて進む。遠くまで見えるということが何故に快感を呼び起こすのか。長岡に到着。新潟で一本早い電車に乗ったが、接続がないため、結局、ここでの乗り換え時間が1時間半に伸びるだけだった。18切符で構外に出て、駅前の商店街をぐるりと一周。何か、この旅行では駅の外に出る度に同じことしているな。


駅の待合室で某番組の「真夏のエロオヤジ特集」を見ながら待って、ようやく上越線に乗り換え。出入り口近く、ボックス席横の2人掛けのシートに陣取る(この席が好きなのだ)。列車は越後湯沢駅に停車(駅弁買った、鉄道の中で駅弁を食うのは初めて。美味かった)。4日ぶりに、かつて降りたことのある駅、を見た。


日本一のモグラ駅こと土合駅にも停車。(今回停まった)上りホームは地上だが、下りホームは地下70mにあり、462段の階段を通じてしか行き来が出来ないことで有名。核戦争が起こったら私はここに逃げたい。実はこの駅でも乗り降りしたことがある。その時は、列車を降り462段の階段を目にしたら案の定テンションがMAXを突破、メインザックを背負っているというのに猛ダッシュで登り始めたものだった。なお、残り300段ぐらいのところで呼吸困難に陥りペースダウン、かろうじて登り終えて地上に出た瞬間に倒れ込んだ。体力がないのにテンションだけは高いバカはこうなる。


そして、この周辺にある2つのループには気付かぬまま水上駅で乗り換え。首にタオルをかける、という私の旅行終盤スタイルをとりながら、車内で時刻表をめくっていたら気が付く。新潟港で素直にバスに乗っていたら、今回、自分が乗った列車よりも1本前の列車(つまり予定より2本前の列車)に乗ることが出来、2時間ほど早く家に帰ることが出来たということに。この辺りの詰めが甘いねぇ。手段を一つ見つけると、それにしか目が行きやしない。


それはさておき高崎駅で高崎線へ。ここまで来ると列車の座席は全てロングシートになる――何とも言えない感覚に陥る。鴻巣駅で停車中、そういえば鷹ノ巣駅(奥羽本線)、鷲ノ巣駅(函館本線)を通ってきたことを思い出す。鳥の巣シリーズ。鳩ノ巣駅(青梅線)にも行ったことがあるだが、他にもあるのだろうか。是非、コンプリートしたいものだ。ちなみに「鴻」とは「ひしくい・おおかり」の意らしい。


さて大宮




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