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5月11日 中国総領事館事件と難民政策

 中国・瀋陽の日本総領事館での北朝鮮住民への中国側の侵入・拘束事件で、外務省の当初の腰の重さ、弱さにマスコミが集中砲火を浴びせていますね。

 領事館の防犯カメラが録画されておらず、何の役にも立っていなかった事まで明るみに出たようで、またまた外務省は四面楚歌でしょうか。それにしても日本人は緊急事態に果断に対応する能力がないようです。

 ただ、日本政府の当初の対応が鈍かったのは、一つには「北朝鮮住民が大量に難民として駆け込まれては困る」という感覚があったのではないでしょうか。

 昨年のアフガン難民の難民申請中の入管当局による身柄拘束などの例一つとっても、日本は難民政策に関しては、全く「非人道的」といってよい冷たい対応をする国です。

 政府は「人道的」観点から、中国に身柄の引き渡しを求めているようですが、本当に「人道的」な感覚が身に付いているのであれば、領事館員ももっと体を張って北朝鮮住民を守ったでしょうし、政府も当初から強い態度を取っていたでしょう。

 今回の件を、単なる外交問題や国のメンツの次元で解決しないで、難民政策の根本に立ち返って考えて欲しいものです。

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