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5月9日 金融でない(?)ヤミ金

 最近首都圏で目立っているのが「クレジットカードの商品購入枠を現金化します!」と謳う業者の看板。

 クレジットカードには、買い物の立て替え限度枠とキャッシングの枠があり、普通前者の方が後者よりも大きいです(買い物枠が50万円、キャッシング枠が20万円というように)。

 ここに目をつけたのがこれらの業者で、要は多重債務者でもクレジットカードの買い物枠は残っている人が多いことを利用し、この人たちにチケットや商品券を買わせ、ついでこれをチケット買い取り業者に売って現金化するわけです。

 この際、チケットを買わせる際に法外な値段を付けるか、あるいは買い取りをやすく買いたたくなどして利ざやを稼ぐわけです。

 こうしてみればわかるように、最初から現金を得させることを目的とする一連の取引ですから、実質的には形を変えた貸金です。しかし、形式的には故物の売買であって、貸金業法や利息制限法の適用はなかなか認めにくいことになります。

 つまりこの業者たちは、法の裏をかいて、実質的に違法な利息を一見合法的に取っているわけです。

 そればかりか、この業者を利用してしまうと、つまり最初から転売目的でクレジットカード会社に立て替え払いをさせたことになり、将来行き詰まって自己破産申立をしようとしても、免責不許可とされるおそれが出てきます。

 うかつに利用することのないよう、ご注意いただきたいものです。

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