Think Pad 560(2640-FJE) 最終更新2008/4/19 →製品仕様 PC Watchの記事 <STORY> 1996年5月に発売された、IBM初のスリムノートです。 スリムノートの元祖といえば、知る人ぞ知るDEC(その後COMPAQに買収されてしまいました)のDegital HiNote Ultra(1994年11月発売)でした。私が司法修習生の後期修習中(95年暮れ)、司法研修所の同じクラスの女の子の一人がこのマシンを持っていて、講義のノートをこのマシンで取っており(今から思うと見せびらかしていたようにしか見えない………)、非常にうらやましい思いをしたものです。 96年春に弁護士登録した後も、なかなかノートパソコンを買えるほどのお金は貯まらず(修習時代の借金を返す方が先でした)、歯がみをしているうちに、DECのマシンはHiNote UltraUに進化してしまいました。しかし、標準価格は54万円から65万円という軽自動車が買えそうな値段………。まだまだ買える日が来るのは遠いな、と思った矢先、IBMからコンセプトがそっくりなマシンが現れました。それがThinkPad 560です。 見たところ、HiNote UltraUに勝っている部分は液晶(12.1インチ対10.4インチ)、価格(同じCPUなら5〜10万円安かった)。負けているのはスタイル(当時はまだ弁当箱スタイルに魅力は感じませんでした)、HDDの容量、拡張性(DECにはモービルメディアというドッキングステーションが用意されていました)、重量(1.9kg対1.7kg)。当時はまだ、IBM、ThinkPadというブランドやキーボードのタッチ、堅牢性といった部分にはあまり意識がありませんでした。 月日は流れ、秋ころになると、HiNote UltraUも30万円台に値下がりしてきてかなり食指が動いたのですが、やはり先立つものがなく、ようやく冬のボーナスをもらって買おうと決心をしました。しかし年末は忙しくて秋葉原に出かける暇もなく、97年年明けの1月2日に我慢しきれなくなって、秋葉原に出かけました。 ところが年末商戦で売り切ってしまったのか、目当てのHiNote UltraUはどこにもなく、途方に暮れた瞬間、偶然TSUKUMOの店先にあった560を見つけ、買ってしまいました。今では完全なThinkPad信者の私ですが、始まりはこんなもんです(^^; <SPEC> ・初期導入OS Windows95 → 現在導入OS Windows98 98年暮れころ、アップグレードインストールしました。 CPU Pentium 133MHz 発売当時は最速のノート用CPUでした。後にマクサスでMMX233MHzへの換装サービスが行われており、かなり興味を引かれましたが、安定性が低下するとの報告を耳にしたことと、CPUだけ換装してもビデオ性能が付いていかないことから、結局実行していません。 LCD 12.1’TFT(SVGA) グラフィックチップ Trident Cyber 9382(ビデオメモリ1MB 最大表示色65536色) 当時、サブノートとしては最大級の液晶でした。ただし、グラフィックチップはスクロール性能に難がありました。 メモリ EDO 標準8MB(公称最大40MB) → 現在メモリ搭載量 72MB 買った当時から32MB増設して公称最大容量で使っていましたが、98年夏に若松通商で買った64MBを増設しました。BIOSを更新しないと、一太郎を使っている最中に不正終了してしまいましたが、BIOS更新でおさまりました。 HDD 1.08GB(DSOA-21080) → 現在 40GB(IC25N040ATCS04) 98年正月に2.16GB(DTNA-22160)に、さらに99年夏に4.09GB(560Xに入っていたDTCA-24090)に換装。その後長らく手をつけずに来ましたが、2006年6月、DiskManager2000を使用して、禁断の8GB越え、40GBに換装しました。 バッテリ Li-Ion(公称3時間) 実際に2時間半程度持ちました。 重量 1.9kg 価格 定価598,000円 購入価格348,000円(32MB DIMM込み) 当時としてはそんなに高いとは思いませんでした。今となっては信じられない定価ですね。 インターフェイス VGA、パラレル、シリアル、PS/2、外付けFDD用コネクタ、PCカードスロット(typeU×2)、ポートリプリケーター用コネクタ 時期的に当然ながら、USBはありません。またPCカードスロットがCardBusにも対応していないため、32ビットカードも使えません。 <HISTORY> 1997/1/2 購入。 1998/1 HDDをDTNA-22160(2.16GB)に換装。 1998/5 若松通商の広告に「560対応64MBメモリ!」とあるのを見て、買いました。 当初は59800円というものすごい値段で手が出ず。24800円まで値下がりを待って買いました。 店員に「BIOSをアップグレードしてください」と言われましたが、当初はBIOSをいじるのが恐くてそのまま使ってみました。そのままでも一見大丈夫に見えましたが、なぜか一太郎を使っているときだけ強制終了が続出し、思い切ってBIOS更新に踏み切りました。 更新後は不具合はなく、順調です。 1998/5 山手線のラッシュで、液晶がクラッシュ。頑丈さが売りのThinkPadですが、さすがにこの日は鞄の位置が悪かったらしく(相当局所的に力がかかるような状態になってしまった)、おシャカになってしまいました。 IBMのクーリエ・サービスで、引き上げ後、約1週間で帰ってきました。EMSに入っていなかったため、約13万円でした(悲しい………)。 1998/12 560XのWIN98へのアップグレードの成功に気をよくして、こちらも98にアップグレードしました。 1999/5 HDDを560Xに入っていたDTCA-24090に換装。FAT32で1パーティションにしました。 1999/6 液晶の明るさを調整するつまみが効かなくなりました。インバータの故障かも。 さらに、サスペンドからの復帰後、画面のバックライトが点灯しない状態になってしまいました。 Fn+F7(外部ディスプレイとの切り替え)キーを押すと、点灯する(つまり外部ディスプレイをいったん探して、見つからないので本体の液晶にスイッチが戻る)のですが、かなりジャンクになってしまいました。 1999/7ころ 今更ですが、ポートリプリケータを買ってみました。 1999/11 ついに、というか、左クリックボタンが酷使に耐えかね、壊れて取れてしまいました! またまたIBMのクーリエ・サービスです。 これはキーボード・ユニット全部の交換になってしまうのですね。 2000/5 ようやく自宅用マシンの600Eへの環境移行がすべて終わり、560Xが事務所用メインマシンになるため、当機は事務所の事務局用にお下がりです。 2001/3 いつのころからか、本体のFDDコネクタにFDDをつないでも読み出せないと事務局からクレームが。 コネクタがいかれちゃったかなあ。 よく見てみると、いつのまにかFDDコネクタのふたも取れてどっかに行っちゃってます(^^; 2002/8 本体のFDDコネクタのみならず、ポートリプリケータのFDDコネクタを通してもFDDが使えないとの苦情が出ました。 さすがにあらゆるソフトの動作が重く、限界かも知れませんね(^^; 長い間ロートルマシンで苦労した当該事務局には、新品のT30が割り当てられました。 いよいよ560もご隠居です。 2002/10 と、思ったら、ボスの240を修理に出すことになり、2週間ほど代替マシンに。 2002/12 またまた自宅の600E修理のため、嫁さんの代替マシンに出張です。 丸6年が経とうというのに、まだ活躍してます。 2005/7 嫁さんの代替マシンの役割を終えてからはすっかり引退状態で、時折電源を入れては起動を確認する程度でしたが、遂にバッテリーが完全にお亡くなりになりました。 もう新品も売っていませんので、前々から気になっていたベイサンのバッテリー内蔵電池交換サービスに出してみました(内蔵電池の自力交換はさすがに自らやるほどの勇気はなし)。 結果としては見事にバッテリーが復活し、しかも持続時間も長くなるということで、めでたしめでたし。 2006/6 6月30日で、WIN98のWindowsUpdateサービスが終了してしまうということで、一念発起し、HDDを交換して98の再インストールに取り組みました。 今更…という感じですが、この無印560は、BIOSの関係で8GB以上のHDDを認識しない(560Xは8GB分だけは認識しますし、WIN2000をインストールした後は8GBの壁を越えて認識しますが、無印はとにかく8GB以上の容量を持つHDDは、一切認識すらしない)ため、今まで4GBのまま放置してきました。しかし、このご時世、8GB以下のHDDすら入手困難ですので、DiskManagerを使って、手持ちの40GBのHDD(IC25N040ATCS04)に換装を試みました。 なお、BIOSを騙して8GB以上のHDDを認識させるDiskManagerは、以前はIBMのサイトに掲載されていてダウンロードできた(私は当時にダウンロードして保存しておいた)のですが、現在ではHGSTのサイトにも掲載されていません。 大元のソフト開発元のOntrack社のページにはまだ存在していますが、59.95ドルで購入するしかないようです。また、バージョン自体、私の持っている3.14から5.06へ、大幅に上がっているため、現在の機能や操作性はよくわかりません。 DiskManagerの導入の仕方は、ThinkPad資料館のこの記事とこの記事のとおり真似しました。 導入後のWIN98のインストールは、このHDDを他のパソコンに外付けでつなぎ、CD-ROMドライブのWIN98のCDから\WIN98のフォルダーの中身をC:\WINDOWS\OPTIONS\CABSに全部コピーし、またThinkPad 560に戻して起動Diskから起動→HDDのSETUPを起動しました。 2007/6/11 ウイルスソフトをフリーのAvast!4にしてみました。ところが、さすがに133mhzでは重くて、ソフトのレスポンスが悪すぎます。 2008/4/19 結局ウイルスソフトをほかのパソコンと同じくNOD32にしました。 |