1.組合長
2.ケティ
3.エディ
4.葉月
5.事務局長
6.シルク
7.メルウ
8.シャドー
9.ドミー


〜組合員について〜


=組合長=


ミスト盗賊組合の長。実質的な街のリーダー。

街で一番偉い存在なんだけどイマイチ地味なキャラクター。ちなみに名前はノイマン。
ガンガン部下をひっぱて行くタイプのリーダーではなく、
若者達のがむしゃらな勢いと意思にGOサインを出してあげる存在。
盗賊講座の責任者でもあるので、校長先生っていうイメージでしょうか。
たくさんの人物に実は影響を与えていて、若者の成長を楽しみにしていたりします。

シートンの祖父にあたり、彼を組合の後継ぎにと考えています。
彼には息子もいますが、気ままな盗賊として放浪の生活をしているので
全然当てにはしていません。シートンへの期待はその分大きいようです。

盗賊組織のボスの割にほとんど裏表のないキャラになっちゃったのが残念なキャラ。
ホントはもっとかっこよいオヤジにしたかった。


=ケティ=


組合長付きの秘書姉妹の姉の方。なんだか破天荒。

「スリが成功したように見せかけて、実は第三者が見ていた」
・・・というシーンが作りたくて姉妹は生まれました。う〜ん、安直。

日常、姉と妹は容姿も振舞いも同じだけれど、日記を読んでみると大きなギャップが!
・・・という設定はありがちだけど、わかりやすくも出来ました。
しかしこのキャラの「くずれっぷり」は正直やりすぎたかなとも思ってます。
ペット通販マニア・ワニの一本釣り・粉砕おにぎり確信犯・・・
街一番の怪力娘という裏設定もあります。
ヤバイよ、この姉ちゃん!

キャラ設定ってどこまで見せるか迷いますよね。
特にユーザーの操作に身を任せちゃうゲームだと
こちらの用意したシーンを全て見てもらえるとは限りませんし。
ケティは「伏せ具合」をあまり考えずにやっちゃたキャラクター。
日記の記述以上でも以下でもないです。

妹エディにはプライベート(ペット通販)で迷惑をかけていたりもしますが仲が悪くはありません。
帝国砦突入前の会議室で、姉妹は帝国に対する抵抗を真っ先に口にします。
趣味思考などバラバラな姉妹ですが、心の内には共通して熱いものがあるようです。
シンクロするシーンなんかは双子キャラの見せ場です。

彼女の後日談。組合長となったシートンの秘書としてマイペースに生活を楽しみました。

=エディ=


組合長付きの秘書姉妹の妹の方。心優しいミストの聖女。

マッコイの「青春のデータ集」によるとミストで人気No,1の女性です。
濃い人達の集う組合内でも心のオアシス的な存在だったりします。

日記を読んでるとワニに腕をかじられそうになったり、
姉に苦労させられてるんだなぁということが伝わってきます。
2人は最近まで生き別れていた双子の姉妹で
組合長の便宜により十数年ぶりに再会、同棲を始めた・・・という裏設定。
育った環境の違いがそのまま人格を形成していたりします。
だからここまで性格が違う。そんな風にイメージして作りました。
エディのほうは育ちが良かったようですね。

日記では身体を壊している組合長の身を案じたり、
事務局長と妻ベスマの壮絶な昔話に泣きそうになったりと優しいエピソードがたくさんです。
街の平和と周囲の人々の幸せを願う、純粋で正義感の強い性格です。
大人しく見えて、友人想いの世話好きなところもあり
葉月やミトンの恋の応援を密かにしていたりします。
鈍感さから葉月を泣かせたシートンに、ビンタを食らわせたのはまた別のお話。

シートンが組合長となり、ノイマンが新たな組合建設のため街を出ると
彼女も彼を助ける為、一緒に旅立ちました。


=葉月=


組合長を守る異国のくノ一。凛とした表情の裏は恋する乙女。

ゲーム開始当初から街、組合の隅々まで歩き回られちゃうと不味いということで
最初はRPGでよく見られる「通せんぼ」役として配置したキャラでした。
ところが「シートンに片思い」という設定をつけた途端、一気に個性的になっていく!

あっさりゲームをクリアしちゃうと葉月は「かっこいいお姉さん」で終わるんですが、
日記や粉砕おにぎりイベントなんかで、悩みやちょっと抜けてるところなんかが見られます。
84期生をはじめ大人の登場人物達は主人公トレドに接する顔と他の大人に見せる顔、
2つの表情を持っています。(大抵盗み見る主人公)その多くは強さと弱さのギャップ。
葉月はそこがうまく出せたかなぁと思うキャラでもありました。

憧れていた故郷の兄弟子をただただ懐かしく想うだけだった彼女が次第にシートンに惹かれ
アーサに嫉妬してみたり玉砕したり、一喜一憂していく様が日記には書かれています。
恋する女心・・・唐変木な作者ですが失恋の思い出なんかを掘り起こして作りました。
えらく苦労したけれど、なんだか沢山の人に葉月は気に入ってもらえたようで嬉しいです。

粉砕おにぎりイベントはアーサや組合3人娘を巻き込み、
かなりキャラクター像を崩すものとなっています。
おにぎりを持ってトレドは3人から逃げることになっていますが、
最初は簡単過ぎるかなぁと思い、葉月は分身の術で4人に増えて追って来るという
設定だったんです。つまり合計6人からの逃亡劇。
で、実際作ってみると・・・逃げ切れない!どんなに頑張っても捕まってしまう!!
・・現在の仕様となりました。

彼女は元々ミストの同盟国である故郷の隠れ里より派遣されてきたSP。
帝国砦突入後、街が平和になりしばらくして任期が消えると故郷へと帰ります。
しかしシートンが新組合長になったという噂を聞き、再び街へ戻ってくることとなりました。
今度は自ら志願して。

彼女とシートン、そしてアーサがその後、どうなったのか・・・
それはあえて結果を決めずにおいておきたいなぁと思います。


=事務局長=


組合受付で一人黙々と仕事をする寡黙な老紳士。
その正体はかつての盗賊‘‘毒使い”のカンタレラ!

物言わぬおじいさん、でも実は凄かったんです!・・・という具合に決めたかった老キャラ。
酒場で聞ける「毒使いの話」と「薬瓶を運ぶ男の話」は聞いてもらえたでしょうか?
この2つのエピソードは自分では一番うまく「形」になったかなと思うものでお気に入りです。
注:「毒使い」とその後聞ける話の「薬瓶を運ぶ男」は局長と同一人物。

若い頃すごく苦労して、その分、今の生活を大切に生きてる人です。
あくまで脇役なので多くは語られていませんが、
万能薬を求めての旅は壮絶なものがありました。
「後の嫁さん」ベスマが眠りから目を覚ました時、現れた悪魔に敢然と立ち向かう彼。
ただ怯えていた悪魔との最初の出会いより、彼が精悍になっている事が伝われば嬉しいです。

「盗人講座」本編は約1ヶ月ぐらいの間のお話のつもりで作りました。
でも魔王と大盗賊の時代、毒使いと悪魔の戦い、シートン達84期生の事件など
いろんな時間軸で、いろんなキャラが精一杯生きていたんだぞ!
・・・というのが出せればなぁと思ってサブストーリーを織り交ぜていきました。
約30年前の事務局長達の熱い物語。気に入っていただけると嬉しいです。

その他の裏設定。彼もまた盗賊講座の卒業生でした。
組合長とはこの頃からの親友で愛称はカンさん。
結婚後は組合で講師を務め、引退後に事務局長となりました。

そして後日談。街を愛する彼は新組合長となったシートンの後見役として、
長くこの我侭なリーダーを補佐しました。夫婦生活はいつまでも幸せに。


=シルク=


口の悪い受付嬢。

最初「受付」は一人の予定だったんですが、「講義の手続き」と「免罪符発行」を分けた方が
作りやすい、わかりやすいということでシルク&メルウが誕生しました。
喧嘩ばかりしているという設定にしたかったので仲裁役として事務局長も誕生。
組合メンバーの誕生秘話はこんなのばかりですね・・・

RPGの盗賊役ってけっこう皮肉屋でずる賢いキャラが多いですよね。
しかし気がついてみれば「盗人講座」はそういうのが居なかった!
シルクの性格は足りないところを埋めてくれています。
第3回講義ではシートンと堂々と交渉を進める一面もあり、
コイツ以外ではタメはれなかったなぁと後から気がつきました。
キャラ作りの危うさを感じております、ハイ。

また「盗人講座」に足りない人物像として遺跡なんかを探索するタイプの
盗賊がいなかったこともあったのですが、ここでも彼女が動いてくれました。

羊のメリーさんから聞ける後日談。
シルクはかねてより考えていた秘宝を求めての冒険の旅に出ます。
ゲーム中はクールな彼女ですが、それは受付嬢としての事務職が
彼女にとって退屈なだけであって、望みは人並み以上に高かったりします。
活動資金もたまった頃、メルウを騙すように丸めこんでパーティーに引き入れ
ミストの街を飛び出していきました。


=メルウ=


どこか抜けてる受付嬢。

ストレス解消の為のシルクの悪戯にことごとくはまる不運な女性。
シルクが言うように微妙に頭が弱いらしく、報復の計画も全て裏目に出ています。
トレドがミストへやってくる以前には事務局長を病院送りにする事件を起こしたり、
シルクに騙され「おにぎり粉砕」を広めた実行犯でもありました。
一見普通そうに見えてハチャメチャなキャラクター。
ぬけてる要素として免罪符をばら売りしか出来ないとか細かなセリフを用意したり、
意外と気を使うことにもなったキャラでした。
(彼女の日記帳は漢字を減らすとかも試しましたが見づらくなっただけなので却下)

彼女にとってはやはり「巨大おにぎり」イベントが見せ場で、
エディ・葉月と共に絶妙なコンビプレイを発揮します。
(乗り気でなかった葉月が一番早足で追ってくるのは、彼女の真面目な性格によるものです)
シルクと違い仲の良い友人もいるようなので決して悪い部分ばかりの女性ではありません。
「女マッコイ」というイメージ。

砦突入より数年後。冒険に旅立つシルクは彼女にこう告げました。
「あなたはいつまでもここでくすぶっているのね」
この言葉に無性に腹が立ったメルウは
「あたしだって出ていくわよ!」
とその場で叫んでいました。

2人の珍道中は幕を明け、事務局長が残業に継ぐ残業で再び倒れることとなりました。


=シャドー=


ミストの密偵。姿は一切見せない謎の女性。

組合でも組合長と事務局長しかその存在を知らない影の構成員、それがシャドー。
カジェリに協力し、組合全員分の日記帳を集めた時登場する。
情報収集を主な任務とし、街に迫る危険を回避させたり、事件を影で解決させていたりします。
トレドとミトンが解決する麻薬事件にも登場させようと思ったこともありましたが
あの事件では2人の間に割って入る余地がありませんでした。
元々は暗殺者でしたが、組合長に救われ今の役についているというのが裏設定。
このキャラと出会えた方は「盗人講座」を遊び尽くしてくださっている証拠。感謝です。

日記帳事件で彼女はカジェリに強い興味を抱きます。
己の望みを持たない彼女にはカジェリの止めど無い野心がとても新鮮に映ったのでした。
カジェリは後の世で大きな活躍を見せるキャラに成長するのですが
シャドーはずっと彼女に付きまとうようになります。
邪魔するわけでもなく、協力するわけでもなく、観察するようにストーキングを続けます。
カジェリにとっては迷惑でしかありませんでしたが、そのうち慣れて諦めました。
共に飯を食うことも一度もありませんでしたが、末永く奇妙な人間関係は続きました・・・

たまにはどこか屈折した後日談もいいですよね。


=ドミー=


助っ人に現れる盗賊講座OB。シートンの先輩。

砦突入前に突然助けにやってくる男です。記憶にない?
シートン達84期生の2〜3つ上の先輩。体育会系な性格なので
昔は後輩達をしごいてたんだろうなぁってイメージで考えてました。
あのシートンが敬語を使う人物なので盗賊としての技量は高かったりします。

実はドナパルトの城下町に秘密裏に存在する盗賊組合支部の代表。
組合長の日記を読めば彼の名前が出てたりもします。
気付いてもらえないだろうなぁと思いつつも入れちゃいました。
伏線はるの好きなんですよぉ!

彼は自分の組合を、街ごと帝国に焼かれてしまっているので憤りもひとしお。
トレドが王子へと戻り、帝国を倒す戦いを始めると
シートンに代わり、トレドのすぐ側で彼を助けることになりました。
実は後日談で活躍する人物です。


〜組合員について〜


キャラ毎の設定量にかなりばらつきがありますが、気にしないでやってください。
組合のメンバーは「組合という場所がそれっぽく機能する」ように誕生した者がほとんどです。
彼らに関しては「日記帳」制作開始辺りからキャラクター像が定まり始めたので
煮詰まってきたのがけっこう遅い時期だったりします。思ってたより大変でした。
シナリオ本編では出番は多くはありませんが、
トレドが街にやってくる前や、見ていない場所でも
ちゃんと生活してるんだぞ!・・というのを出したくて、日記に力を注ぐことになりました。


中世モノのファンタジーだと「ギルド」って言葉がよく使われるけれど、
ファンタジー好きか、世界史を習うようにならないとピンとこない言葉ですよね。
ゲーム中は組合長・秘書・事務局長・受付嬢などと出来るだけ漢字をあてています。


最後にゲーム制作開始時のどうでもいいエピソード。
主人公が生真面目な王子トレドでなく、もっとお気楽ご気楽なキャラだった頃、
プレイヤーキャラが街で入手した盗品を女性キャラに貢ぐ・・・
・・というイベントを考えていた頃がありました。(好感度アップさせる)
主役やシナリオが大幅に変わったり、かなり格好悪い主役になりそうで没にした案ですが
組合のメンバーに女性が多いのはその名残です。

(このページは2007.12.16から再掲載)


戻る