仙台遠征日記
−2002.3.15〜16−

【2002年3月15日(金) 雨のち曇り、時々晴れ】

 朝5時、目覚まし時計が鳴る。起きなきゃと思うけど、眠い。朝が苦手な私は目覚まし時計を止めた手もそのまま。そんな時、ピピピピッとメールの着信音。まだ半分寝たままでメールを見ると一緒に仙台に行く千絵さんから「おはようございます!」のメール。そうだ、千絵さんとお互いに「起きたらメールで起こそう作戦」の約束をしてたんだ。「よし、起きなきゃ!」と思い、「なんとか起きました」と返信して、やっと身体を動かす。遅刻する訳にはいかない。

 仙台に行くには、JRの「仙台たび割7きっぷ」が安い。通常は片道約1万円かかるところ、これなら大宮⇔仙台が13,100円。ただし、朝が早い。6時30分or6時38分大宮発のどちらかの新幹線に乗らなければならない。座席数に限りがあること、1週間前までに切符を買わなくてはいけないこと、乗り遅れたら行きの切符が無駄になること・・・。ちょっとキビしい部分もあるけど、安く行くならこれに限る。

 今回は6時38分発の新幹線。余裕をみて、6時15分に大宮駅のマメの木の前で待ち合わせ。5時半過ぎに家を出ると、外はもう明るかった。でも、風が強く、うなりをあげている。思わず「こわっ!」と身震い。私に行くなって言ってる?と思ったけど、風ぐらいに負けてられません!久しぶりにヤスさんに会えるのだから。
 駅近くの駐輪場に自転車を置き、1泊とは思えない荷物を抱えて電車に乗る。あと2駅で大宮というあたりで、千絵さんから「着きました。ベージュの上着にピンクのズボンです。」とメール。えっ?!ピピピピピンクのズボン?!じつは、千絵さんとは顔を合わせたことがなかった。メールでやりとりしたり、電話で話をしたことはあったけど、「ピンクのズボン」と聞いて、ちょっとビビる。自分は派手な服は着ないので、「派手なおねーちゃんだったらどうしよう」と思いつつ、「ぴったりぐらいに着きそう。私はほぼ真っ黒です。」と返信。緊張しながら大宮へ向かう。改札を出ると、すぐに千絵さんとわかった。こんな時間に大きな荷物、ピンクのズボン・・・、といっても、ド派手なピンクではなかったので、ほっとする。とりあえず挨拶をして、新幹線乗り場へ。そしてここからWちえの大ボケが発揮される!「こっちが○号車だから・・・」と考えて移動したはずなのに、じつは全く反対の方向に移動していて、大荷物を抱えてあっちうろうろこっちうろうろ・・・。先が思いやられる。

 新幹線に乗ると、Wちえの弾丸トークが開始!普段はあまり口数は多くないのに、ヤスさんのことになるとしゃべるしゃべる!周りのみなさま、失礼致しました。1時間ほどしゃべって、食べかけの朝ごはんを食べ、後はしばしのおやすみタイム。いつでもどこでも寝られる私は、しっかりと寝ました。だって、昨日寝たの2時半過ぎなんだもん。

 8時45分仙台着。やっぱり少し寒い。改札を出たところでAさんと待ち合わせ。車で練習場まで連れて行ってくれるとのこと。なんでみんなそんなに優しいの?
 まだ時間が早いので、駅前のPRONTでお茶をする。チームのこと、ヤスさんが歓迎されていることを聞き、涙・・・。正直、J1に昇格したチームに移籍することに不安があった。J1に昇格したのは、去年在籍した選手が頑張った結果だから・・・。上がったところに移籍して、「都合のいい時に移籍してくるなよ!」と思われるんじゃないかと思ってた。でも、そんな心配は必要なかったみたい。Aさんからはホントにいいお話を聞きました。
 10時を過ぎたので、レプリカを買いにワールドスポーツプラザへ。Aさんによると、仙台では1番大きいサイズが売れるとのこと。服の上にレプリカを着るから。なるほど・・・、納得。私は普通よりちょっと小さいくらいなので、Mサイズを購入。背番号はもちろん入れるつもりだけど、明日の試合はどうしよう・・・。明日着てからまた持ってきてもいいと言われたけど、少し考えて明日の試合では着ないことにした。やっぱりレプリカを着るなら、ヤスさんの背番号を一緒に背負いたいから。背番号はもちろん「20」、本物のユニフォームに名前はないけど、背番号の上に「FUKUNAGA」と入れてもらうことにした。背番号が固定制になってから、ずっとヤスさんの背番号を入れてきたけど、レッズのレプリカは既にスポンサー名が入ってて、名前を入れることができなかった。ユニフォームの背番号の上に名前を入れるのは、ちょっとした夢でもあった。レプリカは3月下旬に家に届く予定なので楽しみ♪テレビの前で応援してる時も着るからね!
 その後はファンクラブの申し込みをしに事務所へ。駐車場がないので、道路に車を停めて待っててもらい、ひとりでエレベーターに乗る。えっ?ここ??勝手に入っていいの??ドキドキしながらドアを開けると、おねーさんがすぐに対応してくれた。ベガルタのファンクラブで何が嬉しいって、結婚した時に好きな選手からレタックスがもらえること!まだ独身の私はチャンスあり!「このために今まで結婚しなかったのね」と思ったぐらい(爆)。

 予定していたところは全部行ったので、練習場へと向かう。ちょっとした渋滞をぬけると、急に車の姿が少なくなった。近くに来たと思った途端、うっ、ヤバイ、緊張してきた。浦和にいた時からそう、練習場に行く時は緊張しておなかこわしたり、気持ち悪くなったり・・・。やだやだ神経質は。
 まだ時間があるので、近くでお昼を食べることに。その前に向かいの本屋さんで「せんだいタウン情報」を立ち読み。えっ?なになに?「好きな女性のタイプ」は「空気の読める人?」ずっと何年も好きだけど、好きな女性のタイプなんて初めて聞いた。そんな質問今までなかったもんね。千絵さんとふたり即購入。レジで渡す時に、ヤスさんのページに指をはさんだまま出した自分に笑ってしまった。
 そして「caslon」というベーカリー・カフェでお昼ごはん。「こんにちは!」とステキな笑顔で挨拶され、思わず「こんにちは。」と返してしまった。キレイでお店の雰囲気もいい。オススメのメニューを説明されるが、緊張して食欲がない。何か食べなきゃと思い、スコーンを注文。小さなスコーンが2つ出てきたけど、1つも食べられなかった。そんな私を見て千絵さんもAさんもビックリ。そうだよね、普通、公認サイトの管理人がその選手に会うのに、気持ち悪くなるほど緊張しないよね。でも、緊張するの〜。

 今日の練習は14時から。13時近くなったので、練習場へ。駐車場に車を停めて、外に出る。ここが泉パークタウンかぁ・・・。想像してたよりも狭かった。こんなところに1,000人も集まったの?(初日)
 クラブハウスの近くは選手の駐車場。そっちにも行けるので、ビックリ。そしてヤスさんの車を発見!!まだ13時だよ!早いよー!!ご挨拶したかったのにぃ〜!
 適当な場所に立ってると、選手が続々到着。自転車で来る選手もいる。しかも薄着で寒そう。そんな中、村上選手が到着したらしい。ん?ちょっと運転荒くない??気をつけてね!宮崎で1度会っただけなので、顔も覚えてないかなと思ったけど、とりあえず手を振って声をかけてみる。「わかる?」と訊いたら、「あ!」という顔をして、「お疲れさまです」と言ってくれた。ほっ。
 14時が近づくと選手が続々グラウンドへ。入り口付近でヤスさん待ち。はっ、出てきた!「とにかくご挨拶」と思ってたのに、結局声もかけられず・・・。何やってんだか・・・。

 練習が始まる頃に雨が降り出した。みんな金網越しに見学。その金網にたどり着くのに、ちょっとした土手(?)のようなところを登らなくちゃいけないので、危ないなと思う。なんか転びそう・・・。だって、どんくさいんだもん、私。雨降ってる時は特に注意しなくちゃ。そして適当な場所に行き、雨降ってると写真が撮れないんだよー!と思いながら見学。ヤスさんは常に村上選手と会話をしながら練習してた。ホントに仲いいんだ。「村上選手になりたい。」もちろん、お約束です。
 練習中、いつもお世話になっている、Yさん,Mさん,Nさん,Yママさんとご対面。みなさん、気さくにお話してくださって嬉しかったです。
 途中からトップとサテに分かれ、トップはセットプレーの練習。わざわざそちら側に移動したのに、ヤスさん、遠い遠い。岩本選手とFKのコンビを組んでたけど、イマイチ合ってないような・・・。これからだね。
 セットプレーの練習でトップの練習は終了。この頃には雨もやんでいた。ヤスさんは、端っこでロープのはしごみたいなのとコーンを使って居残り練習。その後はボールを蹴って、嬉しそう。今日の練習はあんまりボールに触れなかったからね。ヤスさんの近くに移動しようとしたところ、Aさんから電話。Nさんが監督に紹介してくれるからおいでと言う。いそいそと移動すると、Nさんが監督に「浦和からフクさんの応援に来た」と紹介してくれました。そしたら監督が「今呼んであげるよ」と「フクー!フクー!」とランニングしてるヤスさんに声をかける。えっ?ちょっと待って!まだ心の準備がぁっ!!しかもヤスさん練習中ー!!!ヤスさんは「何事?」という感じで監督の近くまで来て、監督が「浦和から来たんだって」と指差した先に私がいたので、ビックリ顔。軽く挨拶をして「また後で」と再びランニング。練習の邪魔してごめんなさい。そして、ここでハプニング発生!内容はプライバシー保護のため、この場にいた人のヒミツということで・・・(笑)。監督、驚かせてごめんなさい!!
 ランニングの後は1対1でジュースをかけてボールを蹴ってました。ヤスさん、負けてたような気がする・・・。そして居残り練習終了。私たちはクラブハウスの近くで待つ。ヤスさん、ちゃんと止まってくれたけど、私は一言「待ってますー。」雨の中練習してたし、練習後そのまま止めてお話したりすると、身体冷やしそうだから・・・。

 そして、緊張しながら待つが、待てども待てども出てこない。別の選手が帰るのを見てるだけ。そんな中、村上選手が出てきたので、再び声をかける。「フクさん、マッサージだからまだ出てこないよ」と教えてくれました。ありがとう!選手はみんなけっこう薄着ね。小村選手なんて、半ソデ短パンで車に乗ろうとしたところを止められて、サインしている。寒そう・・・。
 ヤスさんを待っている間、とてもお世話になっているふたりのMさんともご挨拶。おみやげまでいただいてしまい、感激。お世話になってるのはこっちなのにぃ。
 山に近いせいか、雲が低くて流れが速い。真上に雲がないのに、ぱらぱらとまた雨が降り出した。「雨降ったらヤスさんとゆっくりお話できないから、ちょっと待って!ヤスさんが帰ったら降っていいから!!」と空に向かって叫ぶ、自分勝手な私たち。その願いが通じたのか、雨はすぐにやんだ。
 ヤスさんが出てきたのは、18時ごろ。辺りは既に暗くなり、風が強くなっていた。ヤスさんが私たちに近づいてきてくれたので、写真を撮らせてもらい、少しお話をする。オフは浦和に帰るとのこと。「トモくんのところに?」と訊いたら、「トモと洋平のところに」って。どうやらずいぶん楽しみにしてるらしい。やっぱりうらやましいぞ!トモくん&西部くん!!ヤスさんが寒そうなので、お話も早めに切り上げ、車を見送る。すると、突然雨が降り出す。すごい!私たちの願いがホントに通じたんだ!ヤスさんとお話させてくれてありがとう!!←誰に??
 タクシーで帰ろうとすると、Yママさんが車で近くの駅まで送ってくれると言う。「いいんですか?」と言いつつ、素直にお言葉に甘える。飯尾選手を待つMさんを残して、私たちは車に乗る。車の中で、再びヤスさんトーク炸裂!ヤスさんのことになるとホントに止まらないんです!近くの駅までのはずが、ホテルまで送っていただくことに。私がホテルの場所を勘違いしてたので、仙台駅付近で迷う迷う。じつは東口と西口が逆だった。それでも、ちゃんと探してホテルまで送ってくださいました。Yママさん、ありがとうございます!!Yくん、帰るの遅くなってごめんね!!

 ホテルは駅近くのビジネスホテル。ツインで9,000円!安い!!やっぱり遠征は安く行かないとね。それにしても、初対面で同じ部屋。サポつながりってすごいなとつくづく思う。
 ホテルについてほっとしたのもつかの間、まだこれから約束があるんだ。余計な荷物を置き、Mさん(Mさんって多いなぁ・・・)と待ち合わせの仙台駅へ。まだ夕飯を食べてなかったので、夕飯を一緒に食べることに。仙台に来たらやっぱり牛タンでしょう!ということで、3人で「伊達の牛タン」へ。牛タン定食を食べながら、Mさんからもいろいろなお話を聞く。やっぱり地元の人から聞くお話はいい。もっとゆっくりお話したかったけど、また別の約束があったので、早めに解散。なんと、Wちえは揃ってMさんにごちそうになってしまいました。Mさん、ごちそうさまでした。ありがとうございます!!牛タンもとろろごはんもおいしかったです〜!!
 Mさんと別れた後は、村上選手公認サイトの管理人さん、SさんとKさんと待ち合わせ。イニシャルにする意味全然ないですね(笑)。遅くまで待たせてごめんなさい。いつの間にか外は大雨で、駅の外に出られなかったので、地下のお店でお茶をする。おふたりからトークショーと激励会の写真をいただき、「カッコイイ〜♪」を連発するWちえ。その後はHPの話に花が咲く。SさんもKさんも、ずいぶんと「YOU」を褒めてくださいました。嬉しいけど、過大評価しすぎです!!あっという間に22時、閉店なのでお店を出ることに。Sさん&Kさんとも、もっとゆっくりお話したかった。外に出ると、雨はもうやんでいた。良かった、傘ないのよ。駐車場で別れ、ホテルへ帰る。がっ、すぐそにあったホテルが見当たらない・・・。どっちから来たっけ?このセブンイレブンは見たよねぇ、代々木ゼミナールもあるから、ここは絶対に通ったんだよ!とふたりして迷子。方向音痴じゃないのにぃ〜。結局1本先の道が正解でした。手前のビルで看板が見えなかっただけ(ということにしておいて)。

 ホテルについたら、すぐにベッドでごろん。うっわっ、気持ちいい。このまま寝ちゃいそう・・・。でも、部屋が寒い。温度上げて温度。ユニットバスだと寒いしおふろに入った気がしないので、近くに銭湯があったら行きたかったのに、「サウナしかない」と言われ断念。仕方なくユニットバスにお湯をためる。入る順番はじゃんけんで決めよう!と言ったのに、「出てきたらちえさん寝てそうだから、先に入ってください」と千絵さんに言われ、ホントに寝そうだったので、最初に入らせてもらう。このホテルで女性だけに配られるアメニティセットに入浴剤(菖蒲の湯)が入っていたので、それを入れ「菖蒲なのに紫じゃないよ」なんて勝手なことを言う。紫は花の色だってば。おふろから上がると千絵さんが言った。「温度あげても、部屋あったかくならないはずです。電源が入ってませんでした。」・・・あら・・・?それじゃあったかくならないよね。よく気づいた、千絵さん!そしておふろ上がりのコーラを飲み(うまいんだな、これが)、再びベッドにごろん。千絵さんがおふろから上がるのを待つ。ん?なんか部屋に入ってから鼻の調子が悪い。おふろから上がった千絵さんとふたりでくしゃみ連発。外ではなんともなかったのにぃ〜!!
 8時半に携帯のアラームをセットし、ふたりの間にティッシュを置き(笑)、1時に就寝。すぐに寝たけど、鼻とのどがかゆくて何度も目が覚めた。この2日間でホテルの中が1番ひどかった。なんで??


【2002年3月16日(土) 晴れ】
 朝8時半、携帯のアラームが鳴る。いつもより寝たはずなのに、眠い・・・。もっと寝たい。なんでチェックアウトは10時なの??11時にして〜!!と思いながら、ふたりで起き出す。鏡を見ると、目の下にクマさんを飼ってたのでショック!
 のーんびり準備し、10時ぎりぎりにチェックアウト。駅まで行き、コインロッカーに荷物を入れる。「とり忘れたモノないよね?」と鍵をかけたとたん、千絵さんが、「あっ!」早速の忘れモノでした・・・。私は大丈夫かな??

 今回は指定席。あまり早く行っても仕方ないので、またまた駅前のPRONTへ。眠いのでまったりしながら朝ごはんを食べる。
 11時を過ぎたので、そろそろ出発。PRONTを出ると、右側の先の方に地下へ降りる階段が見えたので、「あそこでいいんじゃない?」と言うと、目の前に地下鉄への階段があることに千絵さんが気づく。なんでこんな目の前にあるのに見えないんだろう・・・?
 階段を下り、切符を買う。「えーと、泉中央まで400円!」ん?と思った方は仙台の方ですね!そうです、仙台から泉中央までは290円でいいんです。私たちが買ったのは、バスへの乗り換え切符。本来ならおトクな切符のはずなのに、110円損しました・・・。しかもふたりで・・・!せっかくなので、切符は記念にお持ち帰り!!
 11時45分ごろ泉中央着。改札を出ると、目の前の歩道橋まで自由席の列は続いていた。以前、レッズ戦の時に来たけど、こんなに並んでたことなかったのに。そして、目の前に噂(?)のセルバ発見!写真を撮りたかったけど、一眼レフを出すのが面倒であきらめた。やっぱり軽いデジカメが欲しいなぁ。
 私たちは自由席の列の横を通り抜け、仙台スタジアムへ。着いた時にはすでに開場していたので、特に並ぶ必要もなく、スタジアムの中へ入れた。席はS席のコーナー寄りの2列目。メインのこんな前で観られるなんて嬉しいっ!売店で「海のコロッケ」なるものを発見し、あまりのかわいさに席に着いてからすぐに買いに行った。私が買ったヒトデ型が「魚のすり身とじゃがいも」、千絵さんが買った魚型が「魚のすり身とタマネギ」。どちらもおいしかった!!
 アップが始まる前までに、またみなさんに挨拶に行かなくちゃ。ゴール裏に行き、昨日お世話になった方たちにご挨拶、戻ってからはAさん、Nさんとご対面。席に戻った頃には既にアップが始まっていた・・・。芝にタッチが見たかったのにぃ。レッズのホームゲームの開場はキックオフの3時間前。それに慣れていると、2時間前の開場は時間がないなと思う。
 アップが始まると、サポーターの応援も始まる。1番最初のコールが、ヤスさんの応援歌だった。聴いた途端、千絵さんとふたりで涙がぼろぼろっとこぼれてきた。1番最初に歌ってもらえたことは、ものすごく嬉しい出来事だった。
 アップを見ていると、ヤスさんの身体のキレがいい。なんだかドキドキする。「ケガしないでね」と思いながら、ヤスさんを見守る。ヤスさんはアップ終了の声がかかっても、シュート練習をしていた。

 選手入場。ベガルタユニを着たヤスさんを初めて見るけど、そんなことはこの時にはどうでもよくなっていた。試合に出る。ただ、それが嬉しかった。せっかくメインにいるのだから、集合写真を撮ろうとカメラを構える。ベガッ太くん、どいてどいて!ヤスさんの顔が見えないよ!とりあえずシャッターは押したけど、できあがった写真はパンツの20しか見えなかった・・・。でも、ヤスさん、ベガルタに行っても、集合写真は後ろなのね。

 キック・オフ!試合が始まる。ヤスさんは、右の攻撃的MF。今日は最初のボールタッチが早かったので、少しほっとする。積極的に動きまわり、チームのため、周りの選手のために動いてるのがわかる。そんなヤスさんを好きなことを誇りに思いながら観ていた。
 24分、柏のCKから、柳想鐵のドンピシャのヘディングシュートで先制される。初失点。まだまだ始まったばかりだよ!頑張れ!!
 29分、シルビーニョのゴールで同点に追いつく!千絵さんと手をとりあって喜んだ。喜んだのも束の間の31分、今度は明神に決められた!まだまだ、頑張れ!!
 44分、ヤスさんが倒されて得たFKを岩本選手が直接決める!!「うわっ!」思わず叫んだ。ホントにすごかった。それに、前半のうちに追いついたことは大きい!
 正直、柳想鐵も黄善洪も、上手いしスピードがある。チーム全体として、柏の方がうまかった(すみません)。でも、ベガルタは気持ちで上まわっていたと思う。やっぱり「気持ち」の見える試合は、観ていて楽しい。

 ハーフタイム、Hさんとの約束があったので、アウェイ側ゴール裏付近へ。アウェイ側でも、すごい人・人。混雑のため携帯が通じなくてあせったけど、なんとかHさんを発見!少しお話をして、席に戻った頃には選手がもう出てきていた。

 後半が始まった。今度はこちら側にせめてくる。頑張れ頑張れ!いつも一緒に戦ってるから!!
 60分、柏にPK!え?今の中だった?!蹴るのは黄善洪、仙台スタジアムは「ノリオコール!」お願い!入らないで!!黄善洪の蹴ったボールはゴールの右へ!外した!!これでベガルタに流れが来ると思った。もう、柏には点は入らないと思った。でも、まさかベガルタに3点も入るとは・・・。56分山下選手、67分小村選手、71分マルコス選手。あっという間の逆転だった。
 こうなったらヤスさんのゴールが見たい!周りからもそういう声が聞こえる。でも、残念ながらヤスさんのゴールは見られなかった。逆サイドにフリーで走り込むシーンが何度かあったけど、パスが出てこなかったので、パスが出てくるようになったら、違うんじゃないかな。直接ゴールに絡むことはできなかったけど、大きなサイドチェンジや、タメてからのパス。やっぱり上手いなと思った。何より、すごい輝いてたね。去年、レッズでは見られなかった輝きだよ。ただ、試合中、何度か倒されてたことが気になる。足は大丈夫だろうか。倒されてもゴールに向かって走り続ける姿には、胸を打たれた。終了直前、足がつったらしい。頑張って走った証拠だね。

 終わってみれば、仙台の圧勝!選手の戦う気持ち、選手と一緒に戦ったサポーター、「感動」の一言につきる。

 本当にいい試合に行ったと思う。自分の気持ちをふっきるには最高の試合だった。正直、ヤスさんが仙台に移籍してから、淋しくて仕方がなかった。上辺では気持ちを切り換えたふりをしていても、ちゃんと切り換えることができなかった。自分は今までと変わらない環境にいるのに、その中にヤスさんだけがいない。1番大好きな人がいない。残される方がツライと思った。やっぱり、ずっと赤いユニフォームを着ていてほしかった。
 でも、今回自分の目でヤスさんの輝く姿を見て、本当にふっきれたと思う。ヤスさんが輝いて、そして楽しんでサッカーをしてくれるなら、何色のユニフォームだっていい。いつだって、同じ背番号を背負うから。
 仙台に移籍したこと、今では本当にヤスさんにとっていい移籍だったと思える。ヤスさんは1番いいチームを選んだと思う。これからも、ずっとずっと輝いていてね。

 試合終了後、練習場へ。せっかく仙台まで来たのだから、少しでもヤスさんに会いたい。今度はSさん&Kさん夫妻が練習場まで車で連れていってくださった。ありがとうございます!!
 泉PTに着いて少し待つと、選手バスが到着。バスから降りたヤスさんは、びっこをひいている。やっぱり足傷めたんだ。心配。
 特に何かをするわけではなく、選手はすぐに帰るらしい。ヤスさんの車の近くで待つと、すぐに出てきた。車に乗る時に近づく。「大丈夫ですか?」と訊くと、顔を見るなり「歯折れちゃった」と「い」ってしてくれた。「え?どこ??」と言うと、横向いて「い」。左上の横の歯が見事に折れていた。痛い・・・。ヤスさんは「休み前なのに・・・。」いや、そういう問題じゃなくて・・・。でも、前歯じゃなくて良かったね!そういう問題でもない??
 足を傷めて、歯も折って・・・、身体をボロボロにしながら頑張ってるのかと思うと、胸が痛かった。
 ヤスさんは急いでるようだったので、少しお話をしてお別れ。最後はいつもヤスさんから握手してくれる。優しい。千絵さんもヤスさんにご挨拶をして、車を見送った。いいオフを過ごしてね。

 さあ、私たちも帰らなければ。Sさん&Kさんが、仙台駅まで送ってくださった。本当にお世話になりっぱなしで・・・。感謝の気持ちでいっぱいです。
 駅に着いてからは、帰りの新幹線の指定をとる。ゆっくりしたかったので、20時45分発の新幹線にした。8時45分といえば、昨日仙台に着いた時間と同じ。ちょうど1日半仙台にいたことになる。
 出発までは、駅ビルをうろうろしておみやげを買ったり、ごはんを食べたり・・・。ずいぶん余裕があると思ってたのに、結局はあせってホームに行った。
 新幹線では気持ちが高ぶって眠れなかった。いつもだったら「帰りたくない」とゴネるところだけれど、ヤスさんが「オフは浦和に帰る」と言ってたので、「帰りたくない」とは1度も口にしなかった。
 22時6分、大宮着。千絵さんとはここでお別れ。手を握り合って「また会おうね」と約束。なんか千絵さんとは時間の流れ方が同じだった気がする。そしてひとり電車に乗り、私の仙台遠征は終わった。

 本当に内容の濃い、ステキな2日間でした。この2日間では、「今まで生きてきた中で1番親切にしてもらったかも」と思えるぐらい、たくさんの方に親切にしていただきました。まだ半分赤い私を快く受け入れてくださったみなさんに、感謝します。本当にありがとうございました!!また仙台に行った時には、ヤスさんトークをお聞かせしますので(笑)、どうぞよろしくお願い致します!!

 そして、この長い長い勝手な文章に最後までお付き合いくださったみなさん、ありがとうございます!応援サイトには必要ないことかなと思ったのですが、私が過ごした2日間、私が思った気持ちをみなさんに伝えたいなと思い、今回「仙台遠征日記」と題して、書かせていただきました。評判が良ければ、次も書く・・・かも??


戻る