Jazz Mania2001年8月18日〜9月24日)月組公演東京宝塚劇場

(作・演出)三木章雄 

(出演)

月組 紫吹淳 映美くらら 他 

専科 初風緑 湖月わたる 伊織直加

  

プロローグ(第1場〜3場)

舞台上に七色のライトが孤を描き、ジャズのメロディーが流れます。やがて、霧が立ち込め、ネオンと夜の街をイメージしています。盆が回り、霧の中からソフト帽に白いコートの1人の男が現れます。トップの紫吹淳さんです。また1人、街角にブルーのコートの男が現れ歌います。やがて、また1人、2人と現れ、スローに格好良く踊り、ジャズマニアの始まりを告げて、去ります。
【直ちゃんは3番目に下手の真中辺りの街角から現れます。水色に近いブルーのコートです。】
男達が去った後、セクシーな女達が1人の男を中心にアップテンポで、歌い踊り出します。黒いタキシードスタイルの男達も出て来て、加わります。衣装は、男女共に黒に濃いピンクが、アクセントです。「♪スィング、スィング、スインギング、ベビー♪」と、全員が揃い、リズムに乗って軽快に歌い踊ります。
【7人のジャズマニアが腰拍子を取りながら歌っている所を、他のマニア達が斜めに横切る所が洒落ていますね。直ちゃんもトップさんの向かって左手、若干下がった所で、最もリズミカルに踊っていて、格好良いです。】
3人のシスター達が、「エヤーメイルスペシャル」を歌って次のステージに繋げます。

ダウンタウンドリーム(第3場〜6場)

初風緑さんが上手袖から、白いスーツ姿で、歌い、銀橋を渡ります。それを迎えるように若者達が、リズミカルなステップを踏んで歌うは、汐美さん、嘉月さん、大和さん、霧矢さんらです。オレンジ系のブレザーに色違いのネクタイです。後ろのガール達も、軽快に切れの良いダンスを披露します。中でも西条美恵さんのダンスは最も切れが良く、グレーのドレスに濡れたようなストレートヘヤーが素敵です。

それが終わると、舞台は真っ暗になり、ミュートが唸り出します。
「ハーイ!」と上手花道に湖月さんがライトに照らし出されます。お洒落なブルーのスーツです。
続いて「ヘーイ!」と下手花道に直ちゃんが照らし出され、藤色の同ス−ツです。
東西タップ合戦です。左右から銀橋の中央に向かいながら歌合戦が続きます。
左右の階段の所で、しゃがんだ形で客席にアピールします。
【ヒヤー格好いい!!ジャズスターですね!】

次にジャズピアニスト(霧矢さん)が幕前で、ピエロが鍵盤の上を転がるように、軽快なダンスを披露。
【表情がとてもいいですね】

スターズ&ストラブ(第7場〜9場)

船上でのGI達が歌い騒いでいます。
【もう!ジャズの世界もたけなわ!トランペットの響きが懐かしさを呼ぶようです。】
船が港に着くと、彼女達がお出迎え、カップルのダンスとなります。
夜も更けて、恋人達は散らばって行き、皆よりも遅れて巡り合ったトップコンビ(相手は映美くららさん)だけのデュエットダンスとなります。

夜が明けて、GIの若者達が再び集まってきて、銀橋で元気よく歌います。

ニューヨーク・リズム(第10場〜12場)

真っ暗な舞台中央、急に直ちゃんがライトに照らし出され、「ヘーイ!」と元気よく歌います。
『42ストリート』です。真白なジャケットに黒いズボン、襟元にブラックのアクセントが付いていたように思います。背後にブラックとホワイトのロケットダンサーが、足上げ合戦をしています。(笑)
【直ちゃんは、ロケット軍団を誘導するかのように、軽快に歌い踊り、すっかり、ジャズに溶け込んでいました。】

そして、初風さんの歌になります。ブラックダンサー男女達が後ろで踊ります。銀橋に白いドレスの映美くららさんが出て来て、歌い継ぎます。入れ替わって、ホワイトダンサー男女達が舞台で踊ります。
【大空さんのホワイト、デュエットダンスがすっきりとしていて、素敵でした。】

ストーミー・ウエザー(第13場)

紫吹さんが歌い出し、数人のコーラス隊が現れ、ダンサーも1人ずつ現れます。湖月さん、霧矢さん、大和さんが素敵にダンスを披露します。
ブギウギ・ニューヨーク(第14場)
曲は変わり、ブギのリズムで、湖月さんが銀橋を駆けて来ます。
そこへ直ちゃんが下手花道から飛んで来て、銀橋に並びます。続いて初風さん、紫吹さんが加わり、「ショーインベービー♪シンギンベービー、今がチャンスだ♪ショータイム♪〜」と、全員でにぎやかに歌い踊り、客席も手拍子で加わり、好調な盛り上がりを見せます。やはり、ブラックとホワイトの組み合わせで、直ちゃんと湖月さんはブラックスーツ、初風さん、紫吹さんがホワイトスーツでした。
ラブ・ソング(第15場)
銀橋に紫吹さんが残り、映美くららさんがピンクドレスでやって来て、ラブソングになります。
【以前にも、三木先生の作品でこんな場面がありましたね!ゆきちゃんと花ちゃんの『ゴールデンデイズ』懐かしくて、ちょっと思い出してしまいました。】

マイ・ファニー・ヴァレンタイン(第16場〜18場)

グレーのコートに身を包んだエリオット・ネス、湖月さんが下手花道にライトアップされます。
凄みを効かせて、歌いながら銀橋の中央まで来ると、上手花道からギャング・アルカポネの直ちゃんが黒のコートを羽織って、怖い顔をして歌いながら、現れます。
銀橋の真中で出会った二人は凄いにらみを効かせて歌います。大人の男の対決が始まります。
直ちゃんは黒のコートを脱ぐと、白に細い黒のストライプのスーツ(たぶんね、遠目だからよく見えない)、高い所でネスがキャバレーの女達に囲まれています。1人の女、ヴァレンタインに目をつけたアルカポネは、彼女が自分に気が無い事に腹を立て、銃で彼女を打ちます!怒り狂ったネス!そこで、2人の見事なダンス対決が転回します。
其々のバックには手下の4人の男達がおり、男の中の男のダンス対決で、迫力満点の見所です。
最終的にはギャングの勝ちで、ネスは悔しがり、次期の対決に、こうご期待を…と言う感じで、2人を乗せたセリが高く上がり、終わります。
【もう、面白くて、びっくりです。憎らしげな悪で、いやらしさが伴うのは直ちゃん!それがまた上手いのです!こんな直ちゃん始めて見た!ほんとの男だったら、私の大嫌いなやつだけど、直ちゃんだから、許せる!って感じです。(笑)】

ブルース・イン・ザ・ナイト(第19場)

ブルー系のダンスパーティ会場、カップル達がダンスを楽しんでいます。黒のタキシードに黒のドレス、マスタークイーン(西条さん)だけが、ブルーのドレスです。
そこへ1人の男(紫吹さん)が現れ、昔の恋人クイーンと再会します。
クイーンは動揺し、心を動かされますが、夫、パーティーマスター(初風さん)の元へ戻って行きます。傷付いた1人の男は、星が煌く夜空の下へ飛び出していきます。
悲しみを表現して、舞台一杯に踊ります。トップさんお得意の見事なダンス披露となります。
【何もない舞台に星を表したライトだけが、一層の寂しさを表現し、美々杏里さんの見事な影ソロが響き渡りました】

JAZZ(20場〜21場)

さぁ、ショーも大詰めです。
「♪スィング、スィング、スィング、スィング♪」と軽快なリズムで、歌うのは大和さんです。真っ赤なスーツがとても似合って、可愛いです。若手の男役さん6人がコーラスします。客席前列にも降り立ち、サービスする大和さんです。

ファシネイティング・リズム
汐美さん、大空さんがリズムに乗って歌い、踊ります。銀橋に出て来て、淑女の夏河さん美原さんも加わり、笑顔一杯に歌います。ブラウンのスーツと茶系のドレスだったと思います。結構落ち着いた色調ですね。
【それにしても、「ダバダバダバ♪ダバダバダバ♪〜」と、一体何回言うのでしょうかぁ?よく口が、け躓まずかないなぁー、私なら、とっくに舌を噛んでます。ハイ!】

ストライク・アップ・ザ・バンド
ロケットボーイ(霧矢さん)が元気はつらつと歌い、最下級生達のロケットを誘導します。金のシルクハットに金色の燕尾(って言うでしょうかね??)、美しくて長い足が颯爽と、いっせいに上がりますよ!(^^)

シャレード(第22場)

いよいよフィナーレ!初風さんの歌が響き、3組のデュエットダンスです。トップさんコンビに湖月さんと西条さん、
直ちゃんは向かって左側で、るいさんと組んでいます。後ろ向きに大階段を上がっていきます。
直ちゃんは初めに3段上がり、続いて10段上がり、そこからダンスが始まります。
男役は、白に紫の濃淡で質感があり、レースをあしらった宝塚調の素敵な燕尾服です。娘役は相手役と全く同じ色のドレスです。直ちゃんは藤色です。見応えのあるとても優雅で、素敵なダンスです。
【るいちゃんの切なげなまなざしを受けて、男らしく踊る直ちゃん!すっごく素敵です!!うっとりとして、何回見ても飽きる事はない程に、私は気に入っています。なかなか他のカップルが見れないのですよ。オペラを移動させるのが、もったいからですぅ。】

パレード(第23場〜24場)

エトワール(美々杏里さん)の歌声「スワニーリバー」が、劇場一杯に素晴らしく響きます。
ジャズのメドレーを歌いながら、次々にスター達が大階段を下りてきて挨拶です。
『♪スワニー、ロングタイム・スワニー、シカゴ、マンハッタン等‥♪』
直ちゃんはブルーのタキシードに、白と水色入り羽根をしょっています。
全員がトランペットを持っています。最後はトップさん中心に「ジャズマニア」テーマ曲です。客席も盛んに裏打ち手拍子で盛り上がり、盛大な拍手のうちに、ショーは終わりました。

【改めて、ジャズの楽しさを味わったし、とてもお洒落なショーでしたね!専科の皆さん、月組の皆さん、有難う御座いました。】
(2001年9月23日記)

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