宙組東京公演 ダンシング・スピリット!』 グランド・レビュー
(2002年2月16日〜3月24日)

  

  

  

  

 作・演出  中村 一徳

 

 作曲・編曲   西村耕次、甲斐正人、鞍富真一
 振 付   名倉加代子、家城比呂志、藍エリナ、大谷盛雄、KAZUMI−BOY
 出演者   和央ようか、花總まり、水夏希、他宙組生全員  
 新専科〔 伊織直加、樹里咲穂、成瀬こうき 〕
  プロローグ

全体的に白とゴールド使いの洗練された舞台配色です。プラネタリウムみたいな天井背景、無数の電飾が宇宙の星を、いいえ、宝塚の星をイメージいるのでしょうか。(^。^)【3階から観ると舞台全体が見渡せて、素晴らしく綺麗です!!】
男役さんは白燕尾に蝶ネクタイ、メタリックなベスト、娘役さんはゴールドやメタリックなドレスを着ています。
トップの和央ようかさんの歌で始まり、水さん、専科さんが順に登場です。男役さんをバックに
伊織、樹里、成瀬、水さんら4人が踊ります。花總まりさんが登場した後、和央さんの再登場で、主要メンバーが銀橋に出て、『ダンシング・スピリット』の華やかな幕開きです。
【オケの響きが更に良くなった感じです!出演者、皆さんのパワーもアップして、更なる迫力を感じます!】

  ダンシング・スピリット!

舞台下手、銀橋前に、樹里咲穂さんがライトアップされました。黒上下スーツに煌びやかな黒ベスト、ピンクのストライプシャツ、黒のネクタイです。元気良く歌い、踊り、客席に向かって樹里さんらしさを振りまきながら、銀橋を渡ります。
舞台中央、高く上がったセリに、格好良くスタンバイしている
伊織直加さん(直ちゃん)にライトが当たりました。樹里さんを引き継いで、今度は直ちゃんが力強く歌います。衣装は同じで、ストライプシャツは黒です。下級生を引き連れて、ちょっと、ボスの続きのような気もしますね。セリが下がって、ジャズのリズムでダイナミックに踊ります。
【直ちゃんのベストが煌きを増し、黒のストライプのシャツがいいですねぇ!!更に男前が上がって、迫力も違いますよ!】
娘役さんも扉の向うから直ちゃんの誘導で溢れ出て来ます。娘役さんに囲まれて踊る直ちゃんも素敵です。メロディがスローテンポに変わると、成瀬こうきさんが登場して歌います。直ちゃんが再び登場し、陵あきのさんとデュエットダンスします。やがて、何組かのデュエットダンスとなります。
この耳慣れたジャズのメロディが、再びアップテンポになると、
直ちゃんを中心に専科(樹里、成瀬)の切れの良いダンスに変わります。上着を脱いで、肩に掛け、キラキラした黒いベストに色違いのストライプシャツです。
【都会的で、実に格好良い専科のダンス場面です!!本当に気持ちが良いです!!】

  ダンシング・ジェリー

この場面はほとんど変わっていませんので、大劇場編をご覧下さい。

  ダンシング・リズム

舞台は一転して、男っぽく引き締った和の世界になります。太鼓の音が湧き上がり、水さんを中心に気合の入った若人がダンスを披露します。お揃いの白い和装は、金に黒く縁取った桜のマークが両胸に付いています。太くて黒っぽい腰紐を巻き、髪はダイナミックに逆立て、白鉢巻をキュッと結んでいます。長刀のような棒を振り回しての力強い踊りでした。
代わって、樹里さんグループが登場し、さらに唸りを聞かせた歌になります。衣装は同じです。更に太鼓が響き、笛の音も入り、テンポがドンドンと増していきます。
バックステージが開きました。そこはメラメラと燃え盛る炎の世界です。炎の男と女が踊っています。下手から和央さんが現れ、それらをリードして歌います。和央さんは黒と赤の衣装で、金色の長髪です。軽快なダンシングリズムで炎がドンドンと燃え盛ります。
直ちゃん、樹里さん、成瀬さんも参加して、全員のダンスです。一端引っ込んだ和央さんが、赤い長髪にゴールドの衣装で、再び出て来ました。銀橋に主なメンバーが並びます。直ちゃんもいます。客席は手拍子(裏打ち)です。
【最高の盛り上がりで、ここは観客と一体になって、とても楽しいです!3階の天辺から拝見すると、より立派な舞台構成に気付きます!】
やがて、炎は下火になり、全員が舞台から去ると、燃え残った火の精が、銀橋に向かいながら歌います。はい!
それが直ちゃん(伊織)です。6人の火の粉達もついて来ました。曲は代わって、直ちゃんが『ジェラス・ラヴァー』をネットリ?と歌います。ここが評判の、直ちゃんが振付を任されていると言う炎の男、赤い人の場面ですね!(笑)直ちゃんの衣装は赤でも豪華になりました。厚手のスパッツに豪華なベルトと額バンドも立派になりました。髪も更にダイナミックになって、まさしく、燃え尽きない火の精です!銀橋の中央で、火の粉達と絡みながら歌った後、上手客席の間近で、情念、怨念?が怪しくもメラメラと燃えて、燃えて、燃え尽きます。(笑)
【グレードアップした火の精、ずっと貫禄が出た親玉直ちゃんですね!美しい選り抜きの火の粉メンバーも変わりませんよぉ…。くれぐれも皆さーん、残り火にはご注意を!】

  ダンシング・キャッツ

舞台は一転して、薄ねずみ色の世界です。都会の下水道、マンホールの中でしょうか…。しっかり鼠の花總さんを中心に、沢山の鼠達があちこち走り回っています。花總さんの髪は両耳のところでクルクルと丸めて、鼠の耳のようにお茶目さを出しています。軽快なブギウギのリズムです。どうやら、鼠達は猫の住処に迷い込んでしまったようです。
親玉猫は和央さんです。猫軍団も沢山いますよ。鼠達がオールグレイの衣装に対して、猫達はカラフルで、原色のブレザーを着ています。直ちゃんや他の専科さんも猫です。
直ちゃんはストライプブレザー(薄いオレンジ色とブルー)に黄緑のズボン、ドイツ国旗みたいなTシャツです。髪を逆立てて、迷い込んだ鼠達を懲らしめ始めますが、どっちもどっちの猫と鼠のダンス合戦です。
【演じる側の人達も楽しんでいらっしゃるようで、直ちゃんも楽しそうです。観ているよりも、仲間に入りたい感じでしたね!(笑)】

  フィナーレ

フィナーレナンバーです。いつの間にか、鼠の衣装から爽やかな水色衣装に着替えた水さんが、銀橋を渡り、歌いながらロケットを誘導します。元気な掛け声がして、久遠麻耶さんを中心に、颯爽とラインダンスが始まりました。
代わって、青いコスチュームの成瀬さんが歌い、娘役さん達が華やかに踊ります。
樹里さんはピンクの燕尾姿ではなくて、シルバーの上下に黒のシャツ、シルバーの額バンドをして、男役さんを数人引き連れて歌います。
直ちゃんが大階段にスタンバイしました。黒上下に、ストロべりー色のふりふりシャツを覗かせて、数人の男役さんをバックに、気勢良く歌いながら降りてきます。
【バックコーラスの響きも力強く、強烈で、格好良い場面です。断然見所ですよ!!】
そして、和央さんですね。ブルーの素敵な衣装です。和央さんが舞台に降り立つと、その周りを、樹里さん、成瀬さん、水さん、久遠さんが色違いのシャツ姿で踊ります。その後は、トップさんのデュエットダンスになります。花總さんのドレスは和央さんと同色のブルーです。
【宙組さんを象徴するかのように、ロマンチックなデュエットダンスでした。】
パレードです。
エトワールは彩乃かなみちゃんです。直ちゃんは濃いピンク燕尾、同色の雉羽入り大きな羽根です。和央さんは黒の衣装に立派な黒い羽根でした。白とゴールド使いはプロローグと同じで、いつもながら、ゴージャスなフィナーレで幕を閉じました。

【全体的に大劇場より、全員の迫力が増した感じがします。場面場面への流れが良く、見所満載、観る者を飽きさせない転回で、とても楽しめます。】

【進行や衣装等、不明瞭な点は、どうかお許し下さいますよう、省略部分は大劇場編と合わせてご覧下さいませ。】2002年2月17日記

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