伊織直加お茶会   2003年3月15日(土)宝塚ホテル
宙組大劇場公演『傭兵ピエール&満天星大夜總会』

入場

♪男の生き方、2つある〜♪
♪人に使われる者、人を使う者、日のあたる人生、日陰の人生、
♪どうせ男に生まれたからは、日のあたる道を歩こうぜぇ〜♪
♪昇り詰めた男の人生、邪魔するやつらは叩き落せ〜!♪

「シェフは俺だ!」と深みのある低音を、格好良く響かせる傭兵トマ、直ちゃんの入場でした。

直ちゃんのご挨拶と乾杯です。

「皆様、お疲れ様でした。
宝塚大劇場最後のお茶会と言う事で、私もなるべく構えないで行こうと思っているんですけど、いつもよりもグツと来ちゃったと言うか〜、お茶会を15年間続けて来て、始めは緊張してたのがだんだんこのようになって来て、昔を思い出す感じですね。
今日もいつも通り、明るく過ごしたいと思いますので、最後までどうぞ宜しくお願い致します。」
「では皆様、楽しくいきましょう、乾杯!!」

声のメッセージが届いています。

「ゆうかでぇーす。リキでぇーす。まり子でぇーす。あんちゃんでぇーす。お茶会おめでとう御座いまぁーす!私達、ディナーショーメンバー4人より、激励メッセージでぇーす。フライパンを叩くトマ、大好きでぇーす!。でも、強く叩き過ぎて壊しちゃダメですよ。白い軍服のとっても似合う直ちゃま。あんなに白が似合うのは白鳥と直様位です。私達も直ちゃまと共に頑張りますので、宜しくお願い致しまぁーす。エィ!エィ!オォー!」
『ハハハハ!キャキャ!キュキュキュ』と、彼女達の笑い声まで録音に入ってます(爆笑)

「可愛い〜、と言うか、結構な学年なんですけどね。上の方は〜。」そう言う直ちゃんも激励された感じで嬉しそう。

お手紙が届いています。

花總まりさん、遼河はるひさん、湖月わたるさん、月丘七央さんです。(届いた順で、順不動になっています)
直「有難いですね。わたるが私のお茶会知ってたんだ!」と、わたるちゃんから頂いたので、うん?って感じで嬉しそうでした。

お客様到来で、直ちゃんによるご紹介です。「有難う、お疲れ様〜、忙しいのにぃ〜」

「たけ、夢大輝です。今回髭付けてるのね。私のアントニオの残りの髭糊を彼女に託しました。そう言いながら『キス・ミー』の時に化粧前に髭糊が入ってて、びっくりしたけど…。」
「みほこ、彩乃かなみちゃんです。今回は結構一緒に踊ってるよね。」「光栄です…。」(笑)「今更〜」(笑)「ほんとに〜」と、しおらしく答えるかなみちゃんです。
「えりこ、七帆ひかるさんです。新人公演でやってたね。トマやってたんだよね。私の髪型はトイプードルではなくて、スタンダードプードルって言われてるけど、この人は柴犬で〜、役作りはね。」「東京までにドーベルマンになります」「そうね、頑張りましょう。わざわざ今日は有難う。明日からもよろしく」と後輩にほんとに優しい直ちゃんです

続いてまた、お手紙が来ました。

水夏季さんです。「どうも有難う!結構ね、仲間が一杯で〜」と、続々と来る便りやお客様に嬉しそうな直ちゃん。

さて、質問コーナー開始です。

(司会者)  傭兵ピエールのトマ役で、ピエールの重要な片腕であり、会計係でもありますが、役創りで苦労なさった点等はありますか?

「2週間遅れで入ったのが、きつかったですね。
1月に『キス・ミー』が終わって、博多座から戻って来たら、ほぼ出来上がっていて、台本外して位置とかも決まっていて、いきなり通し稽古で、その時は必死だったので、流れを止めないよう何とか台詞言って、役創りはどうでもよかった。
初日でも暗転になったらどっちに引っ込むか判らなくて、どのようにするかはたか子さんにくっついて…。反対に引込むと一貫の終わりだから。初日はドキドキで…。
役創りは、初日開いて一週間経って気付いた感じで、漸く出来てきました。取りあえずは、会計係は頭は斬れるがクソ真面目ではない、シェフ思いで優しい〜。ロベールとの喧嘩が面白いし、優しくてもクソ真面目に創るのは嫌で、真面目だけれど傭兵だから荒くれてる感じでやりたいなと思いましたね。」

(司会者)  衣装についてはいかがですか?ブーツとかは重たいのでしょうか?

「甲冑は重くはないけど、動きが制限されますね。手も上がらないし、銀橋で思うように踊りにくいです。でも、甲冑姿の方が重要らしいので、振りを多少ごまかしつつも踊ってるますが、上半身が筋肉痛になりつつあります。」

(司会者) お好きな場面とか、お気に入りの場面は何処でしょうか?

「お芝居ですかぁ?全章気に入ってるんですが、甲冑はあまり好きではありませんね。ちょっと、憂鬱になると言うか〜。
緑の衣装かなぁ〜、あれも下半身がロックされてるんですよね。膝のブーツの上の黒い物と、おまけにズボンが皮で〜。後ろの階段上がるのがやっとで、階段降りるのが大変。足が上げられないから…。でも、自分としては一番好きで気に入ってるかな。
場面としては、シェフを騙して立ち直らせる所は、今までやってきた男役の引出しを使ってと言うか、判りやすく言えば、『大海賊』のキッドがアントニオになって、また戻った感じみたいな、そのような事が出来て嬉しいかなと思っています。」

(司会者) トマにとってピエールとはどのような存在の人でしょうか?

「気持的には見た感じは違ったとしてもデイルクハイムですね。タモさんの王様の事を思っていたのと同じで。傭兵だから甲冑着てて荒くれてるけど。あれが2枚目でヨーロッパになったら、デイルクハイムって気がしますね。そう言う主従関係はあると思います。」

再びお客様到来です。

あいり「お邪魔しまぁーす。今回ご一緒させて頂いています華宮あいりです。」
「良かったね、声が出るようになって」(笑)あいり「出ます!あぁ、あ〜、はい、大丈夫です。」声を出してみるあいりちゃんです。劇中劇で声が出なくなるお薬を毎日飲まされてますからね。
「普段男役なのに、今回は女役でね。」「はい、お稽古中に『女の声を作らなくていいんだよ』って伊織さんに言って頂いて、それをいつも思いながらやってます。」
「私も真似出来るよ、あーんた、天国に行けるかぁーもねぇ〜」と、直ちゃんはあいりさんの女役台詞を女声(裏声みたいだけどね)で言って、会場を沸かせました。【キスミーの成果ですねぇ〜。】あいりさんの特長ある話っぷりに、直ちゃん初め会場全体が楽しそうに笑うもんだから、
「そんなに可笑しくないですよ」とあいりちゃん。
「最後まで楽しもう!」「はい、伊織さんの台詞を聞きながら化粧して、全取っ替えしてるんですよ。『アンジューの一角獣〜♪へい!』と言う時にちょうど終わってるんですよ。」
「お芝居がオーバーだと思ってたんだけど、こんなにオーバーとは、女になったら素に戻ればいいって言ったけど、この人日頃からこうだから〜、負けるわぁー」(爆笑)
あいり「そうぉ?そうじゃないですよぉー、可笑しいなぁ〜、伊織さんの方が声高いですよ。朝から、ウッフォ!とか後ろで声出してて〜」
「朝ねぇ、一応女の声で練習してるのね。出なくなったら困るから、まず女のロイスから始めて、ショー一式歌い、『俺はシェフだぁ!』で、朝のウォーミングアップを終わってます。」
あいり「皆化粧出来上がってるのに、間に合うかなぁって思ってたら、奈落の時はちゃんと出来てて、早ーい!でも、一回忘れ物しましたよね」
「一回、小道具忘れたんだよね、私が取りに帰って戻ったら、水がガァーと走って行ったりして、一回忘れてたらニ度と忘れないね。でも袖で待ってて、ピストルの撃つ場所が今日は無い、変、おかしいな?と思ってて、明るくなったら裏向きになってた。反対だったの全然気が付かなかった。」(笑)
あいり「アハハハ、可笑しい〜!」と皆より少しばかり遅れて笑うあいりちゃん。それがまた可笑しい。「帰ります」
「こう言う人です」(会場爆笑)「有難う御座いました」「すみません、お邪魔しました」ー拍手ー

「一人で、さっきの3人より喋っていったね。この前のたか子さんのお茶会に、彼女と一緒に行ったら20分位喋ってた…。」(笑)

【ほんとにテンションが相当高く、会場を一気に沸かせたユニークで愛嬌タップリのあいりちゃんでした】

ここで、美郷真也さんからお手紙です。
【最近雪組から宙組に配属になった方ですね。この公演ではマルク、傭兵仲間ですね。】

(司会者) ショーについて、全体を通しての印象とか、どのように感じられますか?

「全体を通しては、大して踊ってないんですよ。どっちかと言うと歌ってますね。男役でしか出来ないような場面を頂いているんですよ。
大階段もそうですけど、銀橋の真ん中でギャングのスーツにソフト帽で、曲もTCAのようなアレンジだし、出方とか、踊り方とか、アピールする存在って言うのか、宝塚的な男役の場面に出させてもらってます。
踊りまくってはいないですね。ゆうかちゃんとの場面もそんなに踊ってないし、黙って立っててどれだけ持つかって感じで、振りもあまり付いてないです。15年間、どうやったらこのポーズ一つが格好良く印象的に見せられるかとか〜。
男役として生かせる場面を貰えたので、最後にして、15年間研究してきた事を全て出せるショーになってるなぁと、斉藤先生に感謝してます。」

(司会者)宝塚ならではの白い軍服とか、黒エンビなどを着て歌われる感想等はいかがですか?

「黒エンビは最後には着たいなと思っていたし、白い軍服は『エンラブ』のポスターのみと、『エデンの東』の時にちょっと着たけど、あれは別として、真っ白な2枚目的な軍服は初めてなんで凄く嬉しいなと思ってます。」

(司会者)異邦悲恋について、沢山ご質問を頂いたのですが、苦労された点等ありますか?

「ストーリー的にかなぁ〜?ストーリ的に頑張ってはいるんですが、2人の明るい場面が無く、曲が短いので、表現するのがなかなか難しいと思いますね。ただ踊ってるだけではダメで、一番重要なのはゆうかちゃんの表情なんですよね。ゆうかちゃんの表情が全てを物語るので…。ゆうかちゃんは普段男役で女役は初めてなので、まず、その特訓から入りました。
苦労したのはあひると組んでる所で、バァーンとぶつかるのね。後ろからゆうかちゃんを抱いても首がぶつかるしね。その辺をいかに綺麗に見えるかなと、ぽっぽさんやたきちゃんが見てくれたりして、苦労して作りましたね。
ストーリー的には得意とする分野かな、戦争に行って帰って来ると、昔の恋人が娼館に売られてたと、それを助け出そうとして廻りの人に邪魔をされ、娼館を燃やされてしまう。あれを悪魔と考えてもよいと言われてますが、私は普通に牢破りだと思ってるんです。『心中大和路』の洋物盤みたいな感じかな。それが表現出来たらと、それが判るようにやっていけたらと思ってます。」

(司会者)大階段の黒エンビ姿はとても素敵ですが、衣装の着こなしやスポットライトの感想などいかがですか?

「あれは気持ち良いですよ。もう少し早く歌えって感じなのですが、かなり引っ張ってます。舞台稽古で、自分の顔にライトがあたるまで待ってたら、『それが良い!』と先生に言われて、ああいうタイミングになったんです。
着こなしとか、黒エンビでずっと抜けない事とかで下級生がひどかったら注意したいなと思いましたね。花組の時の鉄則は前髪を下ろしてはいけなかったので、全員統一で全員上げなさいと、私は言ってしまったんですけど。後は気持ち良くやってます。手の角度とか思ってなくて、自分が一番臭いと思う所を演じて下さいと、皆には言ってるんですけど。」

【なるほどね、だからあんなに綺麗に揃って、格好良いのですね!さすがぁ〜、卒業を前にした花組育ちの直ちゃん様様です】

(司会者)別れの歌手として、最後の曲を歌われるお気持ちはいかがでしょうか?

「初め、譜面貰って、歌詞見た時にやられたぁ〜、これ私の歌だなと思って…。
『ラバーズ・コンチェルト』はメロディがみんな一緒なので、『ウォ〜♪』も無かったのを入れて、ロックバラードに変えてしまうのが直ちゃんらしいと言われました。たか子さん達に『踊りにくい?』って聞いたら『好きにやって〜』と言われたので、メロディも変えて、好きなように歌わせてもらってます。
歌詞は、大事な事を言ってるんですよ。私から皆さんへのメッセージを込めてるつもりなので、自分も思い出しながら歌ってます。
君との日〜♪は日によっていろんな人が浮かんできたりして、大階段から劇場を見るのも最後だなと、1公演1公演思いを込めて歌ってます。
一番弱かったのは、わたると絵理が観に来てくれた時に、絵理がビリビリに泣いてるのがすでに見えたんです。ファンの皆様が軍服の時もだけど、下級生が『プロローグから泣いてらっしゃる方がいる』と言ってて、私も前から見えるので、それに吊られてウッ!となると、歌えなくなるので『ダメダメダメ!あかんあかん』と思って、頑張って歌ってます。
暖かく見守って下さった皆様への感謝の歌だと思って、気持ちを込めて大事に歌っています。」

(司会者)大階段から降りる時、赤い羽根を着けて、最後にどのようなお気持ちで降りていらっしゃるでしょうか?

「赤い大きな羽根は、『ザ・レビュー』の時に一回着けてるのと、『カステル・ミラージュ』はピンクだったかな。大きくて嬉しいなと思う反面、あそこまで行くのにヘロヘロになってて〜。(笑)
今回のショーはキィーが高いんですよ。上のデェー辺りを出そうとすると女になっちゃうんです。男の声で出すのは大変で、声がひっくり返りそうになっちゃいますね。凄く音が高くて切れそうみたいな。キィー!と頭がプチッと切れそうなんですけどね…。
このプロローグの歌、主題歌はCDになってますが、初CD録音で、ショーは私になっていますので、是非、皆さん買って下さい。(拍手)本番と違うアレンジになってますが、本番も何回も何回もやらされて、頭に血が上って死にそうになったけど、『キス・ミー・ケイト』やったんで、なんとか出るようになりました。
何の話だったっけ?そうそう、でも、大階段は最後なので、毎日毎日より感謝の気持を込めてやっています。」

(司会者)宝塚での15年間の思い出や印象に残る事とか、男役としての思い出などありましたらお聞かせ下さい。

「役として印象に残るのは、キャルと、『エンラブ』のバシームとマークです。苦労したのが一番覚えてるのね。『エンラブ』が一番しんどい公演で、『switch』もしんどかったけど〜、出ずっぱりで…。男役事態は体力的にしんどいなと、女性役の方が楽で、宝塚のショーはしんどいですね。こんなに大変だったのかと思いますね。
印象に残ってるのは沢山あって、特にって言うと、初新公主役と初バウかなぁ〜。案外、アントニオも印象に残ってる。退団を決めるきっかけになって、アントニオやった時に達成感を感じたんです。髭も付けて、ここまで男役やったら、もういいかなぁと、あの役で結構誉められたし、いつも誉めない先生とかに誉められたし、だから、あっ、出来たかなぁ〜、完成したんじゃないかなぁ〜と思って、考えるようになりましたね。
そこから極端にロイスで、戻って『switch』やって、全部やりたい事やったって感じです。だから、アントニオとかが印象に残ってます。」

記念撮影(いつものように各テーブル事に、直ちゃんを囲んで撮って頂きました。)

プレゼントコーナー(いつものように、直ちゃんからサイン入り写真やプログラム、ツーショット写真など、くじ引きで当選者が頂きました。
私達から直ちゃんへは真白なお洋服を数枚差し上げました。)

ここで再び、声のメーセージです。

『直子、お茶会おめでとう!たか子でぇーす!この間来てくれたからさぁ〜、私も行きたかったんだけどさぁ〜、やっぱ、どうしても無理だから、残念だけど声だけ。えっと、直子ほど面白い人めったにいないと思います。私の衣装と髪の毛の違いもわかんないと言うか、直ちゃん、『ピエール起きてくれ〜!』とか言いながら、髪引っ張らないでよ、あれ、地毛じゃないから、取れちゃったらどうしてくれるのよぉ〜、ほんと、頼むよぉ〜!よく自分が台詞忘れても、自分じゃないとかとぼけたりするんだけど、ほんとにぃ〜判ってるんだからぁ〜。
でも、直子を長い間応援して下さいまして有難う御座いました。伊織直加さん、有難う御座いました。ほんとに寂しいですけど、私も皆様と一緒に〜、直子の最後まで頑張って応援していただきたいと思います。じゃ、明日また、楽屋で…。じゃねぇ〜!』

【何と優しくて、面白くて、楽しい方なんでしょう…。トップさんなのに、ふんぞり返ってない所が凄いし、偉いですよね。宝塚ファンとして、たか子さんをますます見直しちゃいますよ。(笑)こんなに良いトップさんの所で辞められる直ちゃんが、ファンの私としても良かったなと思います。何となくホッとする感じですものね。】

「ずっと、暴露するのかと、冷や汗かいちゃいました。宝塚では間違うと反省にいくんですけど、初日から、私パーフェクトに行ってるのね、初めは修道院に立ち寄った所が言えなかったのだけれど、結構『カステル・ミラージュ』とかも…。たか子さんが『馬鹿なジェンヌめ、勝手な事を〜、シェフ殿』と言う所を『馬鹿なジェンヌめ〜』で止まっちゃったので、私が『シェフ殿』と続けたら、後で『直子〜勝手な事が〜』と言われて…。
たか子さんの化粧前に反省した回数が表になって張ってあるのね。たか子さんも自分が間違ったら付けるのね。私は結構正直に行くんですけど、足踏んじゃったとかバァーンとあたった事とか気にするくせに、襟と髪引っ張った事は全然気が付かないのね。正の字はダントツです。(笑)

何故かと言うと、初日が開いて、私のずっと忘れていた台詞があったんです。『シェフ殿、諦めた方がいいですぜぇ〜』と言う所、そんなのあったっけ?って状態で、全公演間違えてた。始まって10日後位に、たまたま、その辺りをロレちゃって反省に行こうと思ってアンチョコを見て、初めて気が付いたんです。こんな台詞あったんだけどと、新人公演の子に言ったら『えっ?カットになったのかと思ってた』と。(笑)

『switch』の時も、大介先生に『直ちゃん、言ってる事はあってるんだけど、台本と全然違う。事細かに全部違うのね』と言われた。感覚で言っちゃうから、やっていくうちに変わっちゃうのね。例えば、『いつまで寝てるんですか』が、『いつまで寝てるんすか』とかね。『あんた一体、何言ってるんのぉ〜』と言われて、あぁ、足踏んじゃったとかね。
『カステル・ミラージュ』の時も、お札が頭にのっかってるのに気が付かなかったし…。

たか子さんも反省に来なかったら寂しいって言うんですよ。(笑)結構行ってる回数の方が多いって言う流れで、小休憩に顔出さなかったら淋しいって言うので、反省無い時も結構行ってるんですよ。今日も足踏んじゃった。」(笑)

【ひゃ〜、直ちゃん、自分の失敗?を正直にこんな所で暴露してくれて、ほんと偉い!こんな事はあんまり言いたくはないですよね。正直ですねぇ!この世の中、ごまかす人だっているでしょうに、ねぇ〜】

ここで、直ちゃんから歌のプレゼントです。

「別れの歌手の『ラバーズ・コンチェルト原曲』を歌いたいと思います。」ー拍手ー

♪あぁ〜 時は過ぎ〜 あの日の星、今〜
♪あぁ〜流れゆく〜 思い出は、君との日〜
♪スマイル、忘れてた〜 優しい、微笑みさえ〜
♪きらきらと、明日を待つ〜、恋人へ〜

♪果てなき空〜 ブルースカイ 君は微笑み、恋の宵〜
♪朝日浴び〜 羽ばたくよ〜
♪あぁ〜 旅立ちは〜 グッバイ〜
♪言葉もなく〜 歩き出す〜 いつかまた〜
♪忘れないぃ〜〜

ー拍手ー

「最後に決めたと思ったら、声がひっくり返ってしまいました」(笑)

【うぅーん、凄くお上手で、もう、すっかり聞き惚れていたら、一番最後の最後に一杯一杯伸ばして、これでもかこれでもかと、よぉーく伸びて凄かったのに、残念な事にちょこっとひっくり返ってしまったのね。
そんな愛嬌のある直ちゃんでしたけれど、ファンに対する感謝の気持ちが真近かに伝わって来て、ほんとに素晴らしかったです。拍手!拍手!】

直ちゃんから特別なプレゼントです。

「いつもは私の愛用品を何名かの方に、クジ引きでお渡ししてるんですけど、宝塚を卒業したら男役のスーツ等は着れなくなります。普通、下級生などにあげたりもするんですけど、今日はこの会場に来て下さった皆様にもらって頂きたいと思います。
私は、やっぱり、15年間応援して下さった皆様が1番大切にして下さると思って、私が家に置いておくより大事にして下さるかなと思って、この思い出の詰まった物を貰って頂きたいと、皆様にお配りしたいと思います。それは当たった方によっては、スーツだったり、いろいろですけどね。是非、大事になさって下さい」

と、有難いお言葉を頂きました。

そして、15年間の中で、直ちゃんが一番思い出に残っている『エンドレス・ラブ』の曲が流れる中を、各テーブルを廻って、直ちゃんご自身の手で其々が入った紙袋を置いていかれました。

【とても、思い切った事をして下さった直ちゃんに感謝ですね!一番胸に染みるひとときでした。また、流れる曲が何とも言えず辛くて、しみじみと来ますね。】

今後のご予定とご挨拶です。

「皆さんがウルウルなさってると、私もグッと来るものがありますね…。
今、バタバタしてますけど、千秋楽には15分のサヨナラショーをさせて頂きます。懐かしい曲も一杯出て来ます。譜面は、まだ来てないんですけどね。
そして、一週間後にディナーショーです。フェアウエルパーティをやった宝塚ホテルでやります。16日、17日は東京グランドパレスにて、ディナーショーも新しいものと言うよりも、ほとんど、私が使った曲、歌った曲、もしくは使った曲で踊るか、コメディも折り混ぜて、私の事ですから〜。私のヒストリーと言うか、思い出の宝箱みたいにしたいと思いますので、私の旅立ちの瞬間に、是非、お立ち寄り下さい。ー拍手ー

終わりましたら、次の日から東京公演の集合をして、最後の東京公演に臨みたいと思います。公演は5月9日から、私の誕生日から(笑)6月22日までで、これで宝塚男役の最後になります。
しかし、8月、梅コマで『キス・ミー・ケイト』はさせて頂くつもりでおります。宝塚歌劇団ではありませんけど、引き続き、ロイス、ビアンカをやるつもりでいます。是非、そちらの方にも観に来て下さい。

この公演は退団公演の実感が湧かない位のバタバタと忙しい感じで、九州から帰って来て、すぐにお稽古に入ってバタバタしていて、気付いたら中日、最後の公演が半分来てしまったんですね。このまま最後を迎えるのかなぁと、私もこれからどう言う風に千秋楽を迎えていくのかと、全然頭がまわらない状況なんですけど…。

早くから、写真撮影して握手する時から泣いて下さる方が沢山いらっしゃると言うのが、私は幸せ者だなぁと思います。宙組の皆さんもたか子さんを筆頭に、暖かく迎えて下さり、協力して下さって、有難く思っています。
宝塚大劇場は最後になるので、大切に大切にいきたいなと思ってます。皆さんとね、こうやってじっくり顔を見て喋れるのは、東京のお茶会のみになっちゃいましたけど、一人一人握手するじゃないですか、その皆さんの手の暖かい事!宝塚のお客様は暖かいなと身にしみて思います。

千秋楽まで、私の旅立ちの時を皆さんと一緒に迎えられるよう、ご協力をお願い致します。
今日はどうも有難う御座いました。また、明日からよろしくお願いします。」ー拍手喝采ー

【とっても、直ちゃんらしく、とても暖かいご挨拶で、ファンにとって最高に嬉しいお言葉も頂きましたね!また、締めくくりの大切な言葉が、相手にきちっと伝えられる方だなぁと、改めて感心させられた私です。ー拍手、拍手ー】

退場(いつまでも名残惜しく、大劇場最後のお茶会は幕を閉じました。)

以上です。直ちゃんが話された事の100パーセントではありませんが、こんな感じ、ニュアンスであったと言う事で、お許しの程をお願い致します。
尚、ご意見等御座いましたら、メールなどで遠慮なくお寄せ下さいますように。

 2003年4月5日 Yuko記

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