金沢 ことば悦覧 ことば紀行 4月28日 〜5月01日 home 松川昌平さんことば紀行 4月30CAAKにおいて・2005年11月砺波インタビュー記録へ ことば紀行 その01 その02 その03 その04 その03 30分 51秒 〜45分 27秒 佐藤:松川さんが帰ってきたので また始めます 移行期 近代の価値からポスト近代への移行 国民国家から地球人へと自・他が溶融しだしつつ 変わりつつあるのが今の社会であると そのなかで松川さんが 従来的な価値を内包しつつ そこから脱皮しようと 言う姿勢は正当なやりかただと思うのですよね。 それで 実はいつも移行期だったんだよね 僕が教育され ![]() 最先端に居るのが 松川さんなどの30代前後の 建築家だったり表現者だったり すると僕は想うのね 俺は過去のだから 植田実さん著の都市住宅のクロニクル U に納められた人間だから (みすず書房 308頁参照) 松川:ふふふふふ クロニクルだ 佐藤:クロニクル入りだから 95〜2000年の年鑑に納まってしまった成仏・人間だから 中出:これ見せて頂いて (植田実さん著の都市住宅のクロニクル) 佐藤:僕は年鑑内入場人間なので 発言をしてもしょうがないけど やっぱり 本当にいい社会が生まれつつあると実感出来るんだよね それを一生懸命体現してる松川さん だとか田中さんだとか 藤村さんだとか を僕は 尊敬してるわけですよ それでずーっと観察しようと思っているし でも毎日 話聞かせろじゃ〜 松川:はははあはは 佐藤;いや じゃない 〜 松川:そんなに言うことも変わらないですからね〜 佐藤:でも 前回の砺波での話と変わっているんだよね これが。 松川さん家族に当たり前のように 子供が生まれて 子育てしつつ 東京と金沢で仕事をし始めたと いう変化が 松川さんの仕事の中身と 考え方とか人生がドンドン変化していくと思うのですね PCを人格 知能 パートナーとして扱いたいと言う処から話を再開してもらいたいのですが どうしてそういう考えを表明するんでしょうか ![]() 佐藤:そうなの そんなに簡単に会話が成り立つチャウわけですか 松川:難しくないと言うと語弊があるかも しんないけど 僕が今から言おうとしてることは もっと不特定多数の人 達にたいして その建築を開いて(拓いて)いくための手法の話をしたい と思っているので 一人に対して 得々とね 説明すると言うのは 凄く困難を伴うけども 不特定多数の誰かを相手にする 事に比べれば 有る程度は 手法が限定出来る 佐藤:そうだね 松川:そういう意味で今発言をしたんですけども それ自体 難しいですよ だけれども不特定多数の人 相手にすることよりは出来ると そうしたときに 僕がこうしたいと言う 事に対して 沢山の他者を相手にしたときに 建築家って何が出来るか って 言うのを考える 佐藤:おれのテーマと重なっているね 松川:ある意味そうですよね 僕が考えている事も凄く重要かもしれないけれども、相手の事を尊重するのも重要じゃないですか だけど千人居たら千人の言う事を一々聞いていたら やっぱり破綻しますよね それがアレグザンダーの時代の限界だったと思うんですよね だけど例えば情報技術 やコンピューターを使った時に 千人の事をちゃんと組み入れるんだけども 千人の環境淘汰圧から ある意見が自律的に顕在化してくるようなシステムを組むと言うのは 有る程度できると思うですよ 佐藤:抽象化をやはめて それを選別するシステム 松川:例えばグーグル はてなとか されているのは 会社内で 有るアイデアがあれば社会の人達 がアクセス出来るようなブログみたいなものがあって そこに自分のアイデアを書き込む と そのアイデアを書き込んだ時に そのアイデアに対して 社員の誰かが おもしろいと思えば そこにアイディアを書き込むし そんなん駄目だと思っても ダメな理由を書き込こんで 情報を共有する 佐藤:駄目だと言う意見も書き込むと 松川:駄目にも良いにも かからなかったものは自然淘汰されて行く わけですよね 佐藤:そうだよね 興味関心が無いと言う ことはその時代がそう言うことだと言うことだよね 松川:例えば自分のblogを第三者に開いた時に そこに誹謗中傷の書き込みが書き込まれたとする だけれども その環境にいる人の関心を引かないような意見と言うのは なみなみ溢れた情報の 波の中に埋もれてしまうわけですよね だけどそこから なみなみあ溢れた情報の中から 突出するためには やっぱり環境の自然淘汰を潜り抜けたものしか 突出してこないわけですよね ![]() 松川:物理環境が持っている自然淘汰 のシステムと よく似通っているんじゃないかと 佐藤:なるほど 松川:情報の分野の中でもそういう事 があるような気がする のですよ それが建築の分野に 何が 関わって来るのか って言う 話ですよね 佐藤:そうね 松川さんが 何か出し始めましたね〜 中出:ははははは 佐藤:何か見せようとしてるの 松川:建築家って 具体的なものを 佐藤:提示しなきゃだめかな 松川:提示しながら話したほうが 佐藤:おれは 建築家じゃないな具体的なものを示してないからな 松川:はははは 佐藤:物持ってこなかったから 寂しいな 仲間ハズしに会っているみたいで 松川:例えばこれをフランス人とかドイツ人とか見せても 建築というメディアと言うのは 言語を超越した 情報を発信するじゃないですか 佐藤:それはおもしろいね 言葉 じゃ説明出来ない建築とは 何かと言う 松川さんの定義であって これから聞かせていただきましょう ふん〜ん 松川: はははは わらう 佐藤:やっぱり説明するより図だと 本当かね 中出:うふふふふふ 松川:まあ建築と言うよりも ![]() 松川:そうかもしれないですね 佐藤:写真撮ろうぜ〜 中出:うふふふふ 佐藤:アシスタント たのむで〜 中出:はい ふふふふふ 佐藤:笑っているばあいじゃない 真剣勝負でバンバン撮ってね〜 中出:はい 佐藤:この状況は 二度と再現出来ないだから これを見て違う反応をする インターネット2世代が生まれて来るので そこの処を期待しているから ワイワガヤガヤ 松川:この背景の説明を先にすると 未踏ソフトウエアと言う 佐藤:人類未踏ってあの未踏ですか 松川:だれも 達してない だれも足を踏み入れていないという やや気恥ずかしい名前の ソフトウエアー助成の なんていうのかな 佐藤:研究費が出たということですね 松川;そういうことです 佐藤:研究費を出すから松川研究しろと それの答え 成果物なのね 松川:コンペテションなんですよ 僕がこういうソフトウエアーを作りたいと 言って 他にも沢山出てきたなかで これは作ってもいいや〜と言うのを 佐藤:つい最近じゃないかい それを俺たちにプレゼンしてくるわけだね 文科省の役人になった気分で聞いてみましょう 松川:その いわゆる役所的な 公募するときの ネーミングとして 「トポロジカルな関係性を構築するための建築設計支援ソフトウェアの開発」・・・ こう言う方が一般的には うはははあは 佐藤:ああそうなんだ 日々の世界と違うな〜 松川:センスが無いな〜と言う方が 佐藤:ああそうか 松川:論文もそうじゃないですか 詩的なタイトル を書くよりも ようはその 内容が 想い描いているのも 佐藤:あらゆるものを包含できそうなネーミングを付けると 網をおおきくしてね 松川:結局なにヤッタかと言うと建築つくったわけじゃないですよ 佐藤:早く説明してくれ 松川:ソフトウエアーを作った どういうソフトウエアーを作ったかと言うと 建築のキャドってありますよね ようはキャドの一種を作ったんですよ だけど通常のキャドと言うのは 3次元の 均質なグリットがあらかじめあって ニュートン的なあるいはデカルト的な 無限増に広がる XYZ軸が 広がるようなグリッドを想像しますよね だけれどもこのソフトでは 右側の様に もうちょっと多様で複雑な グリットを生成するような ソフトウエアー を作ろうと 佐藤:なるほど どんでもないやつが出て来るわけだな 松川:ふふふふ たかがグリッド 作るソフトウエアーを 何故作ろうと 思ったかと言うと 佐藤:グリッドじゃない言葉を発明しなければ成らないんではないですか 松川:けど 佐藤:むずかしい ![]() 佐藤:風呂敷が大きくなってきましたね〜 均質空間を 松川:均質空間は 近代が生みだした 外せないモデルだと思うのですが 佐藤:それは認めます 松川:けどそこからこぼれ落ちる何かもある それは何かと言うのをやっぱり 考えているんですよ 例えばこういう、商業空間において いろいろ写真ありあますけど バザールとか デパートとかも 佐藤:バザールとかパツサージュとかは 決めぜりふのように出てきますよね お役所対応がた ですか 松川:この資料は建築プロパーの人にじゃなくって 、他のソフトウエアーを開発してる人達にたいして 短い時間でより判りやすく説明しなければならないと言う ので、少し暴論が入っているかもしれませんが その辺は差し引いて聞いてください 45分 27秒 次のページへ |