雲に会ふ 心したしく 幽けかり 高度の高さ 思ふなるべし
人飛びて 嬬恋ふる時し 天なるや 雲高光り 音ひそめつつ
しづかなる 空の中処に 空洞ありて 来る待つとふ けだしその空洞
天つ風 山吹きおろし 息長し ひた吹きあつる 真向ひの雲
み身隠り 雲がくります 山の襞 また現れて 事なきごとし
雲塊は 雲塊と触れ とどろけり 然か思ふは我の 澄みゆくならむ
眼のかぎり 雲畳はる さながらを 空にして思ふ 大わたの海
噴く綿の 穏しき雲の 畳はり 影繁にして 熱度けぶかき
雲塊の 片陰附けば か黝なる 鷹ひとつ飛ぶと さまかはるなし
紫外線 はげしき昼は 陰黝き 雲片附きて 位置は低めつ
雲海の 雲畳はり はてなきは 無風状態に 置かれたるなり
挙げて光り 眼は向けがたき 天の濤 白雲角に 人交りける
天の昼 非常に光る 雲角の 頂にして 鎮む物あり
独神 御身隠します 時すらや かく雲海は ありて被ひき
雲の海に 我はひびかふ エンヂンの 命なるなり 航くとありつつ
雲海の 荘厳をしも 我が飛びて いつ果つるなし 心食み啖ふ
雲隔つ 友の葬所 光蒸して いま暑からし 蝉のしじ鳴き