@スパイダーマンの正体
主人公の性格設定は東映版と本家ではかなり違う。
東映スパイダーマンの正体は山城拓也(22歳)。明るく活発な青年。
設定ではオートレーサーとなっているが劇中でのレースシーンは全く無い。
要は無職。今で言うフリーターといったところ。
主な現金収入はカメラマンをしている恋人・ひとみの助手。
家庭教師のバイトにもありついたことがあるが、
三日ももたずにクビになる。(第20話参照)
モンスター教授曰く「箸にも棒にもかからぬうつけ者」である。
しかしそうやってわざと情けないふりをするのは正体を隠すためで、
一人孤独な戦いを続ける山城拓也は正義感溢れるナイスな兄貴だ。
(186センチ、82キロ〔推定〕)

一方、本家スパイダーマンの正体はピーター・パーカー。
気弱な化学オタクでガリ勉タイプである。
連載が始まった当時は高校生(16歳)。後に大学→大学院と進み、
学費を稼ぐ為にフリーのカメラマンをしている。
スパイダーマンはバットマンやスーパーマンのように
手の届かない憧れのヒーローではない。
見た目は決してハンサムではなく、
恋愛や仕事に関しての様々な悩み事だってある、どこにでもいる普通の青年だ。
しかしそんな等身大のヒーローだからこそ、
「あなたの親愛なる隣人」
の愛称で呼ばれ圧倒的な支持を受けているのだ。
(178センチ、75キロ)






A恋 人
拓也の恋人・佐久間ひとみ(20歳)は写真の専門学校を卒業し、
『週刊ウーマン』契約のプロカメラマンになったが、
編集長・吉田冴子(アマゾネス)失踪の為、敢え無く『週刊ウーマン』は廃刊。
それからはフリーのカメラマンとして活躍?している。
ひとみの撮った少女の写真が週刊誌のグラビアを飾ったこともある。(第33話参照)
情報通で、鉄十字団に関するニュースはいち早くキャッチして
山城家に知らせにやって来る。
また“お金”に対する執着心は尋常ではなく、
小さい時からお金には相当苦労したと思われる。(笑)
拓也がスパイダーマンだとは知らない。

メリー・ジェーン(以下MJ)はモデル兼女優。
幼少時代の生活は決して豊かではなかった。
父親は仕事がうまくいかないと酒を飲み、姉やMJによく暴力を振った。
だがMJは辛くても表面には決して出さず、
友達の前では常に明るく陽気に振る舞った。
そんなMJは母親の死を機に家を出て、
女優をこころざし、ピーターの隣に住む伯母アンナの家に滞在するようになった。
そして紆余曲折の末ピーターと恋人関係になり、やがて結婚する。
ピーターはスパイダーマンであることをずっと彼女に隠していたのだが、
実はベン叔父さんが殺されて犯人を追跡する時に、
ピーターがスパイダーマンとなり出て行くところを
隣に住んでいた彼女は目撃していた。
つまりスパイダーマン(=ピーター)の正体は初めから分かっていたのだ。







B家 族
山城拓也は妹と幼い弟の3人で生活している。
妹の新子(18歳)は城西大学に通う学生。
父親が鉄十字団に殺されてからは一家の柱となり拓也と拓次の身の回りの世話をしている。
弟の拓次(7歳)はスパイダーマンに憧れている小学生。
鉄十字団に襲われた時、拓也は正体を隠す為にいつもやられてばかりいるので、
二人は拓也のことを情けない兄だと愛想を尽かしている。
拓也が無職、新子が学生の為、
山城家の家計を支えているのは宇宙科学者だった父親が残した遺産である。
(遺産を管理し、家計をやりくりしているのは勿論新子である)
なお母親に関しては劇中では一切触れられていないが、死別しているようだ。

ピーターは幼い時両親を飛行機の墜落事故で亡くしている。
(諜報部員だった二人は任務を遂行できずに殺されたという説もあった)
ベン(ピーターの父親の兄)とその夫人・メイはそんな彼を喜んで引き取り、
本当の家族のように暖かく育てた。
ベンが強盗に殺されてからはピーターとメイはより親密になり、
ピーターは心臓の弱い伯母メイをいっそう気遣うようになる。
しかし彼にはスパイダーマンとしての任務もあり、
なかなかメイのそばにいてあげることが出来ない。
これも彼にとって大きな悩み事の一つである。
当初スパイダーマンの正体をピーターだと知らないメイは、
ずっとスパイダーマンのことを悪者だと思っていた。




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