朝8:30発の飛行機に乗るためタクシーで中央駅へ。中央駅から空港へは電車で10分で行けるが到着するのは国際線のターミナル(2、3)である。我々には珍しくすぐにそのことに気づき、では国内線のターミナルはどこだと空港職員に聞くといったん外へ出て38番のバスに乗れと言う。言われた通りに外へ出るとバス乗り場は遥か先だった(空港内を巡回するバス(無料)は5〜10分間隔で走っていて国内線はターミナル1で下車)。
さてチェックインしようと辺りを見回すがカウンターらしきものがなく、みんな自動チェックインで済ませている様子。さっそく3人続けてチェックインしようとぐいぐいと飛行機のチケットを押し込んでいると、係りの人が飛んできて「ひとりずつお願いします!」と言われてしまった(笑)。国内線のロビーは人も少なく静か(もともとコペンハーゲン空港は案内の放送がないそうなのでゲートの確認を忘れないように)。窓から見るとどの飛行機もプロペラ機であった。搭乗の時間になり各自ゲート横に置いてある機内食(ジュースとサンドイッチ)を手に取り、歩いて飛行機へ。座席は2列ずつで本当に小さいが、40分しか乗らないしこんなもんかなと思う。それでもコーヒーのサービスはあり。
あっという間にビルン空港に到着。空港からはタクシー(10分)でレゴランドへ。しかしまだ開園していなかったので先にホテルへ向かう。さて問題はここから。
この日宿泊予定のレゴランド・ホテル☆☆☆☆はH・I・Sでの取り扱いがなかったため、ホテルのHPから予約したのだが、基本的に部屋は大人2人子供2人までの設定しかないんである。そこで最初は大人2人と1人で2つの部屋を予約したのだ。するとメールで返信があり、「HPに載せている以外の部屋の設定もあって、大人3人でもひとつの部屋に泊まれるがどうか」と聞いてきてくれたのである。なんと気が利くことか!と感心し、「ぜひそれでお願いします」となった。
ところが当日、予約票を見せると相手は怪訝な顔で「大人2人と子供1人」で予約が入っているが子供はどこだと聞いてくる。一瞬、3人の内のひとりが子供に成りすまそうかと思ったがさすがに12歳以下には見えない。そこで正直に「大人3人で予約したんですが〜」と言うと、「ではもうひとつ部屋がいりますか?」と言われる。
わからないのはこっちである。なぜ大人3人で予約を入れたのに、そんなややこしい話になっているのかとふとyuka・Bさんの持ってきた予約票を見ると、確かに相手の言うように大人2人子供1人の料金設定になっている。どうやらメールで何度かやりとりしているうちに話が行き違ってしまったらしい。が、それを説明する英語力がこちらにはない。困ったなぁと思っていると、係りの女性がちょっと待っててと言い残し奥へ行ってしまった。しばらくして戻ってくると、「今相談してきたけど3人一部屋でOK。料金もこのままでいいです」と言ってくれた。やった!英語が話せなくて得することがあろうとは!なんだかわからんけど(向こうはもっとわからんかったろうが、先に3人でもいいよと言ってくれたのはホテル側なのだ。これだけは確か)とにかくありがとうと言い、荷物を預けて早速レゴランドへ向かった(ホテルに1泊するともれなく2日間のチケットが付いてきます)。
開園してすぐだったため、パーク内はひともまばらである。混んでくる前にまず写真を撮ろうとあちこちパチリとやるが、どこもかしこもレゴだらけ。それもいちいちよく出来ているのでフィルムやメモリがいくらあっても足りないくらい。
アトラクションはほとんどが子供向けなので絶叫マシーンタイプのものはほとんどないが、乗り物にもいくつか乗ってみた時のこと。お城の中をコースターで走りぬけるThe
Dragonに1人でぼーーっと乗っている私に、突然「ヤーーーー!!!」と叫びながら斬りつけてきた人間がいるのである。それは山賊に扮した係りの女性だったのだが、真剣に驚きすぎたため意味不明の叫び声を上げ、コースターの中で腰を抜かす私がよほどおかしかったのか前の客が一斉に振り返り大笑いしていた。その後コースターはぐるぐる回り元の場所に戻ると先の女性が「ごめんなさいね〜」と笑いながら出迎えてくれた。まったくいい年して恥ずかしいじゃないか。
しかし驚いたのはそれだけではなかった。次に某テーマパークの某アトラクション、ジャングル○ルーズとカリブの☆賊をまんまパクったようなPirate
Boatsに乗ろうとした私を今度は海賊が襲ってきたのである。山賊の次は海賊。ちなみにこの時も本気で驚いた。それにしても何故、他にもひとがたくさんいたのに私だけが狙い打ちされるのか。そんなに隙があったのか(悔)。他に絶対に係りのおじさんの気まぐれで回る回数が決まっているとしか思えない超短距離コースターに乗ったりもした。ホントに1周10秒あるかないかであるが変に味があって面白い。
昼ごはんを食べて(レゴランドはとにかく蜂が多くて外で食べているとあちこちからぶんぶん飛んでくるのには閉口した。刺すわけではないんだけど気になるのよ)、次に砂金探しに行く。
ここは別に20Kr必要なのだが、係りのひとにお金を払いざるを受け取り、あとは各自好きなように砂金を探す仕組み。最後に集めた砂金の代わりにメダルをくれるのだ。ようは子供の遊びで砂金探しの雰囲気だけを楽しむようにできているのだが、メダル欲しさに真剣になり過ぎていた我々はなぜか本気で砂金を見つけなければいけない!と思いこんでいた。そこで必死になって砂金を探すのだが、金と石がどう違うのかがわからない(つうか、その石がすでに砂金なのだがそこんとこがよくわかっていない)。しまいにはyuka・Bさんが「これ砂金とちゃう?光ってるもん!ちょっと聞いてくる!」と係りの女性にその石を掴んで見せに行ってしまった(あとから思えばこの時ろくに石を見もしないで満面の笑みで「イエーーース!」と言われたのでおかしいとは思ったらしい)。
意気揚々と「これが砂金やねんて!」と我々に報告するyuka・Bさんの持つ石とそこら中に転がっている石がどう違うのかまるでわからない。思わず見本を見に行くが(必死か)それもどうみても石っころである。と、この時ようやく我々は気付くのである。「ここにあるのは全部砂金ではないのか」と。そう思ってカウンターの方を見ると、みな無造作に石ころを持って並び次々とそれをメダルに代えてもらっている。思えばチケットの他にお金が必要なのはここだけである。つまりその20Krがイコールメダルの代金であとはほんの遊びなのだ。
そのことに気付いた途端、自分たちのあまりの欲の深さにおかしくて笑いが止まらなくなってしまった。急いで小石をかき集めカウンターへ行くと、我々より遥かに年下の男の子が極上の微笑みを浮かべながら、「よく頑張りました」とメダルを首にかけ両肩をぽんぽんと叩いてくれた。恥ずかしさ倍増である。転がるようにその場を離れたが、そのあともずっと笑いが止まらなかった(いまだに「砂金」と聞いただけで爆笑である)。
自分たちの強欲さを痛感したあとは、せめて少しは純粋な子供心を取り戻そうとレゴがてんこ盛りになっているプレイルームへ行く。ここではたくさんのレゴを自由に組み立てて作品を作れるようになっているのだが、我々3人以外誰もいなかった。しばし夢中になって組み立てること1時間。
自分たちでやってみてつくづく感じたが、レゴビルダーは本当にスゴイ。平面的なことでも難しいのに、レゴを立体的に組み立てるなんて相当頭が柔らかくないとできない芸当である。柔軟な想像力と完璧な計算力の成せる技。デンマークの優秀な学生達がレゴに就職するのも頷ける。
チェックインの時間になり再びホテルへ戻る。部屋はパークビューのファミリールームであった(笑)。部屋の中はファミリー向けというだけあって広くて快適。また部屋の内装もことごとくレゴ!レゴ!レゴ!である。レゴファンにはたまらない〜。
夕食の予約を19:30に入れ(レゴランドの周りにはなにもなく、レストランはホテル内にあるだけ)、再びのんびりとパーク内を散歩する。話によるとレゴランドはいつも人が多く賑わっているらしいのだが、この日はそうでもなかったよう。
夕食はコースメニュー、アラカルトの他にビュッフェもあり。我々はアラカルトで注文。グラスワインも頼んで合計680Kr。昨夜の悪夢のようなイタリアンと違いここのレストランは美味しい。
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