フルート
（日）フルート （英）Flute （伊）Frauto （仏）Flûte （独）Flöte
オーケストラの中でも最高音域を担当している楽器です。
日本でも、お祭りの際によく登場する、いわゆる「横笛」がオーケストラの楽器になったもので、
その歴史は古く、中世以前がら世界各国で使用されていました。
「フルートって金属でできているのに、どうして木管楽器なの？」という疑問を持ったあなたはスルドイ！
これは、フルートという楽器を語る上で、避けては通れない部分かもしれません。では、どうして金属製なのに、木管楽器なのでしょうか？
実は、この疑問の答えはここまでの段階で既に記載されています。お祭りの際に登場する「横笛」は何で作られていますか？
そうです、もちろん木から作られています。西洋の楽器であるフルートも、昔は木製のものが使用されていたのです。
この歴史から、フルートは現在でも「木管楽器」として扱われています。現在でもオーケストラの団員の中には「木のフルート」を使用している方もいらっしゃるようです。
金属製ではありますが、その音色は他の金属製の楽器（金管楽器）とは明らかに違っていて、とっても柔らかな音を奏でます。 例えば、ビゼー作曲「アルルの女組曲」中の１曲「メヌエット」では、美しいハープのアルペジオにのって、繊細で流麗な唄を奏でていますので、 音色を知るのに参考になるかと思います。しかし、どうやら「天才作曲家」モーツァルトの好みではなかったようで、 彼が作曲した交響曲の中には、フルートを必要としないものもあります。
ちなみに、現在では「女性の演奏する楽器」という印象が強いですが、それは20世紀に入ってからの話でして、19世紀以前は、
風刺画などで「女性がフルートを演奏している」というのは、
皮肉の意味で使われていたほど、とても女性が演奏するなど考えられなかったという側面も持っています。
これは、その演奏方法が原因だと考えられ、吐く息を半分無駄にしてしまうフルートを演奏するのは、意外と肉体労働であるからだと思われます。
この楽器の仲間には１オクターブ高い音が出る「ピッコロ」と、少し低い音が出る「アルト(バス)フルート」の２種類があります。
