HTH 09/27




公演名:Kyosuke Himuro Tour 2003 "HIGHER THAN HEAVEN"
 ・日程 :9月27日(土)18:30開演(ツアー開始14本目の公演)
 ・会場 :石川厚生年金会館(収容数:1,707)


◆石川公演(9/27)セットリスト
 1.VIRGIN BEAT
 2.ROXY
 3.TO THE HIGHWAY
 4.DRIVE
 5.LOVE & GAME
 6.COOL
 7.MEMORIES OF BLUE
 8.炎の化石
 9.FOLLOW THE WIND
 10.VIRUS
 11.Weekend Shuffle
 12.DAITA ソロ(Singular Point)
 13.Silent Blue
 14.Claudia
 15.GONNA BE ROGUE?
 16.LOVE SHAKER
 17.Girls Be Glamorous
 18.NATIVE STRANGER
 19.NO MORE FICTION
 20.SHAKE THE FAKE
 21.ANGEL

 アンコール1
 22.魂を抱いてくれ
 23.JULIET
 24.ジェラシーを眠らせて

 アンコール2
 25.TASTE OF MONEY
 26.WILD AT NIGHT
 27.SUMMER GAME


◆ツアーメンバー
 Guitar  :本田毅
 Guitar  :DAITA
 Bass   :西山史晃
 Drums  :永井利光
 Keyboard:斎藤有太


◆石川公演(9/27)ライブレポート

やってきました石川公演。一見、地方巡回のドサ回りの感がありますが全然そうではありません。この石川公演は今回のツアーで要になるところなのです!というのも、石川厚生年金会館という場所は、全ツアーの中で三番目に収容数が少ない場所だから濃密な夜を過ごせるのです>マジ?(ちなみに一位は高知県民文化ホール:1504人、二位は市原市市民会館:1527人)。


さらに言えば、ツアー慣れしてくる頃合であり、しかも前公演の三日後に行われるので休憩もバッチリなことから、氷室さんやスタッフの体調は万全な状態にあるわけです。以上より、他の会場とは違う盛りあがりを期待できるわけです。東京や大阪といった大都市ではありえないマニアックな雰囲気(?)があるわけですよ。これだけの条件がそろって盛りあがらないのはありえません。どうだ都会者、羨ましいでしょう?>偉そう


***


さて、私の席は完全に氷室さんが見れる所でした。どれぐらい見れるのかといいますと、氷室さんのお腹の割れ目がはっきりと見れる位です。氷室さんの汗も、白い歯も、シースルーの服の下の乳首すらも見れるのです。まさかこんな近くで見えるとは夢にも思ってはいませんでした。前回のCOHのツアーで大活躍しなかった百円の双眼鏡がいらない程です。思わず私は「俺の氷室さん(?)がそこに居るよ!!」と感激してしまいました。というか、男が男の乳首まで見るのは何なのでしょうか>遠い目


氷室さんを目で追う分には問題はありませんでしたが、アンプ(右側)の目の前だったのが玉に傷でした。思いっきり大音量なので、頭がくわんくわんしまくりです。家に帰って寝るまで耳鳴りがおさまりませんでした。ゆえに音のバランス問題に関しては不明です。やたらドラムとベースの音が心臓に直撃していたような印象をもっております。余談ですが、ライブ後、人の声が聞きにくくなるという弊害が生まれました。


懸案だった氷室さんの体調は全くもって問題ありませんでした。この公演に6日先立って行われる筈だった新潟公演を延期するほどの急病にみまわれた彼ですが、そんな不調を感じさせない位に動き回っていました。声も問題なく、素晴らしい音色を聴かせてくれました。むしろ、ベッドに縛られていたストレスを解消するかのように叫びまくりでした。


問題は・・・いや、問題になるかどうかわからないのですが、本田さんの姿が全く見れなかったのが少し残念でした。私の席の場所からいって、あのでかいアンプに邪魔されて本田さんが見れなかったのですよ。彼が前に出てこないと見れない角度にお互い居たものですから。ギター少年の私としましては、間近で彼のプレイを見てみたかったのですが・・・ううむ残念。あとはステージの状態をあまり見れなかったので、それを楽しめなかったのもありました。まあ、氷室さんの姿が見るならば多少の犠牲はやむを得ないのでしょう。


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曲紹介に行きましょう。まずは「VIRGIN BEAT」。開演前には、普段楽しむ場所がない欲求不満の北陸勢によって、氷室さんコール手拍子を約七分間行われていたのです。そしてこの曲が始まると、その熱意をそのまま氷室さんにぶつけるかのように

ぶあじいん、びいいいいいいいい〜!!
はあいやはあいやああああああああ〜!!!

と大音量で叫んだのです。さすが北陸勢です。氷室さんも笑顔です。今回のライブは終始こんな感じで(アンコールは怒涛の勢いでした)、なかなかノリが良かったです。


序盤で気になったのは「DRIVE」ですね。氷室さんのパートが終了したらすぐに彼は舞台裏に引っ込んだのです。一瞬「もうバテたのか?」と心配したのですが、何でもない、ただの衣装替えでした。最初の衣装は、お腹・乳首丸見えを初めとする上半身裸の上に何かの服とレザージャケットを着ていたのですが、この曲でシースルーの服に着替えておりました。私も40歳になってもそういう服が着れるものなのでしょうか>無理


「MEMORIES OF BLUE」に行く前に軽くMCをやってくれたのですが、ちょっと気になることがありました。氷室さんは「俺は金沢出身」だと言ったのです。はて、私はてっきり群馬出身だとばかり思っていたのですが、ルーツはここ金沢だったらしいです。今回のライブは非常に盛り上がり、氷室さんはご満悦だったので「同じDNAがあるからノリが良い」(←うろおぼえです)といったような科白まで言ってくれました。


後のMCで教えてくれたのですが、氷室さんのお父さんは金沢出身で、仕事の関係か何かで群馬へと引越しをしたそうです。だから金沢出身だと言ってくれたのでしょうか。なお、何故そんなことを教えてくれる羽目になったかと言いますと、氷室さんのいつもの癖である「若くて可愛い娘がいっぱいいる」と何度も言っていたからです。軽く話の流れをまとめると、


  1. 金沢は可愛い娘が多いネと発言
  2. 父は金沢出身だが仕事で群馬に引越し
  3. そんな事で引越しするなよ、俺は金沢に居たかったのに!

といったものです。要は、何で親父は可愛い娘がいる金沢から引越したんだよチクショウ!という苦情を皆に愚痴ったわけです。そんなに金沢女性と付き合いたかったのでしょうか。ちなみに男も格好良いとは言ってくれましたが、これはリップサービスなのではと思ってます。


それにしても、こんなプライベートな話を聞けるとは思いませんでしたね。これが地方の利って奴でしょうか。ちなみにその後、氷室さんは「若いのに、どこから来るの?」と女性陣にしきりに質問していましたね。彼のナンパ方法(死語)はこんな感じなのでしょうか。


話をもどします。そんなノリがいい北陸勢だったのですが、ノリがよすぎる面もありました。「MEMORIES OF BLUE」で思いっきり手拍子していましたから。静かに聴こうよ(泣)。ちなみに、この曲が進むにつれてだんだん手拍子がなくなっていきました。それに対して私は「最後までやらないなら、最初からするなよ」と心の中でツッコミを入れときました。また「FOLLOW THE WIND」もしかり。氷室さんの声だけの部分も手拍子しまくりでしたから、五月蝿くてかないませんでした。


それはともかく、これら三曲は他とは違いますね。「MEMORIES OF BLUE」のギターの音がオシャレに仕上がっており、うっとりしてしまいました。巨大アンプの前にいたので細かい音も拾えて良かったです。「炎の化石」に至ってはドラムの音が秀逸です。シャアア・・・・っという連続した金属音(金ぴかの円盤を叩くところネ)を出すのがたまりません。完全に一音一音を大切にしておりますね。「FOLLOW THE WIND」も同様にまったりモードです。


「VIRUS」「Weekend Shuffle」はそれら三曲とは対照に激しいサウンドでいきます。噂に聴いていたDAITAさんのソロなんですが、なかなかです。テクニック的にはライトハンドがうまいですな。後は一緒に演奏していた永井さんのドラムが非常にハードだったのが印象的です。お疲れって感じで。


どうでもいい事なのですが、その時会場の皆さんは中休みって感じで終始リラックスモードでした。前方にいたおばちゃんに至っては、「疲れたワ」と言わんばかりに座っていました。ちなみに席は一列目です。多分彼女は氷室さんの熱狂的なファンで、同じ真似(=休憩)をしたかったのでしょう。


「Silent Blue」は歌詞が変更になっておりました。「ジーザスでも〜」が「皆自分で決めるしかないぜ〜」になっておりました(多分)。BHOのツアーでも変えてましたが、ツアーごとに変えていくものなんでしょうかね。


次は問題の「GONNA BE ROGUE?」です。前回のライブでは全く知らない人がいましたので、どうなるかなあと思っていたのですが、私の予想を越えて皆掛け合いをしておりました。正直言いまして、この曲は人気ないのかなあと思っていたのですが、そうでもなかったようです。曲はとびますが、「Girls Be Glamorous」もなかなかでした。間違いの有無はともかく、気合の入った声が半端じゃなかったです。アンプの前にいた私でもはっきりと声が聴こえてましたから。


さて「LOVE SHAKER」。楽器なしのボーカル声だけで、いきなり「脳はメタルのアンモナイト」と情熱を持って聴く事ができるのは氷室ファンだけでしょう。道端でこれを歌っていたら、どんな目で見られるかわかったものではありませんからね。それはともかく、個人的には西山・本田組のコーラス「イェイ♪イェイ♪イェイ♪」と妖しく歌ってるところがとても好きです。誰もそこを歌わないので私がきちんと歌っておきました。我ながら感心。


ここら辺は王道パターンで、否応なく盛りあがる場面ですね。さらに北陸勢は掛け合いのところ以外でも、拳を振り上げて「YA!」と叫びますので会場の温度は上昇しまくりです。だって警備員の人たちは上着脱いでいましたからね。氷室さんの笑顔が多く見れていましたし。


***


アンコールは、例の青いラメ服を着た氷室さんが「最近のバラードの中で、気に入ってる曲をやります」と言って始まったあの「魂を抱いてくれ」です。前回失敗したあの悪夢がありましたが、今回はきちんとやれました。私はいつものように、「雨粒〜」と歌った一秒目から自分の世界に入ります。誰も私を止められません。「シーツの〜」から入る他パートの演奏の部分、サビの「魂を〜」の氷室さんの声だけの部分、「我儘な俺の〜」と歌い左手で前髪をかきあげた後「背中を抱いて」と締めくくる部分で私は昇天します。まさに「HIGHER THAN HEAVEN」ですな。


さらに「気分が良い時しかやらない」と言った「JULIET」に続きました。連続して好きな曲にいかれてはもうたまりません。思わず私は涙ぐんでしまいました。アコースティックに仕上げてあるこの曲は、それはとても綺麗で、五月蝿い手拍子もなく、静かな雰囲気の中でじっくりまったりと聴けました。Bメロの本田さんのギター、綺麗な音でアコギを弾くDAITAさんのプレイが非常にまとまっていて良かったです。


それに続くアンコールも、氷室さんはスウェット(クロムハーツ製?)とニット帽といったラフな姿で、ところ狭しと暴れまわってくれました。上のスウェットがずれて、左肩(タトゥー入り)が色っぽくはだけてしまう位にです。他のメンバーの人も、ドラム・キーボードを除いて前に出てプレイしてくれました。その姿は圧巻でしたね。なお、「KANAZAWA BABY」と「SUMMER GAME」のお約束の場所で叫んでくれたのは言うまでもありません。


謎だったのは、北陸勢はどうしてサビの掛け合いのところよりも、「ガッツガッツさせておくれ!」のところを異様な気合で叫ぶのでしょうか。地方独特の性質って奴でしょうか。とはいえ、氷室さんもメンバーもファンも全員が笑顔で楽しんでいたから別にいいですか(笑)。


***


そろそろまとめにいきましょうか。今回のツアーは前回行われてた記念ライブの中心とした楽曲で編成されていました。「HIGHER THAN HEAVEN」ツアーというよりも、「CASE OF HIMURO」jツアーとよんでもいい位です。勿論ニューアルバムからは五曲ピックアップされていますので、「HTH」ツアーとよんでもいいのですが、それにしてはあまりにも前回のライブとは変わり映えしていません。とはいっても、さいたまアリーナでの楽曲をこんな狭い会場で演奏してくれること自体は非常に良かったです。「Silent Blue」も加わって、全アルバムからの楽曲が実現しましたしね。


氷室さんが急病になって調子が良くないかなっと予想はしていましたが、全然そんなことはありませんでしたね。思いっきりはしゃいでいたし。また、北陸勢の盛りあがりがよかったのは意外でした。気合の入れ方が半端じゃありませんでした。石川厚生年金会館は小さいけれど、比較的どの席からも大きな氷室さん(?)をみれたからでしょうか。収容数は少なくても、会場的には良いところですしね。


「盛り上がった」と私は何度も言っていますが、これは本当です。懸案だった「GONNA BE ROGUE?」や「Girls Be Glamorous」は観客は歌うというよりも、叫んでいるといった状態でした。また、「SHAKE THE FAKE」「TASTE OF MONEY」では、掛け合い部分以外でも叫びまくりでしたしね。「ANGEL」に至ってはアンプの前にいる私でさえ、氷室さんの声が小さく聴こえる事があり、観客の声が大きく響いてる程でした。


そういうこともありまして、前に参加した記念ライブとの盛りあがりと比べたらどんなもん?と聞かれれば、私は迷わず「比べ物にならない位に良い」と答えます。「地元だから」「シンドが行った公演だから」と贔屓してると思われるかもしれませんが、誰が見ても、あの異常な(?)盛りあがりは否定できるものではないと思っています。


でも今回の曲構成を見ると、嫌でも盛りあがるようになってはいるんですけどね。27曲もやった割には、バラード系はわずか五曲しかありません。他はノリの良い曲ばかりです。おかげで私が着てたシャツはぐっちょり、喉はガラガラになりました。ライブ後、これで風邪をひく人が続出するのかなあと思う次第です。


とはいえ、後半の相変わらずの曲構成なのはそろそろ問題なのではないでしょうか。中盤までは新曲を演奏してるのに、後半は一曲も演奏していません。歴史があって、さらに確実に盛りあがる曲構成なので、変えられないといった気持ちもわかるのですが、それをいい加減どこかで変えないと次のステップにはいけません。氷室さんはライブを盛り上げたいという気持ちがあって、お馴染みの曲をしてるのでしょうけど、正直マンネリの印象が拭いきれません。「それを変えるのは恐い」という気持ちがあると思いますが、是非ともその壁を乗り越えて欲しいところです。


私ごときが偉そうに言ってますが、いくら優れた曲をアルバムで出していっても、ライブでそれをやらないのは本末転倒だと思っています。氷室さんの本領発揮はやはりライブでしょう。アルバムでは進歩していっても、肝心のライブがマンネリ化してはがっかりです。いつまでも同じ曲だけでやっていって欲しくはありません。後半でも今までやってない曲を取り入れたりして、新しいライブに挑戦していって欲しいものですな。


それは私の希望であり願望でもある話なだけなのですが、基本的に今回の感想を言えば、ステージや本田さんはチラッとしか見れませんでしたが、身近で氷室さんを見れましたし、かなり盛りあがれましたし、好きな曲が聴けましたので申し分ありませんでした。「魂」や「JULIET」が聴けたのでもうお腹一杯です。今でも「魂」を歌ってる氷室さんの格好良いあの横顔を思い浮かべることができます。皆さんに私の心の映像(別名:脳内妄想)を見せられないのがとても残念です>別にいい


最後は、私の率直な感想を言って終わりにしましょう。ここまで長ったらしく書いてきた今回のライブに対する私の感想は、皆さん何となく予想できているのではないかと思いますけどね。今回はこんな感じで終わりました。


―ライブは本当に「最高」でした―


***


〈こぼれ話1〉
隣にいた30代の女性の化粧がすごい臭くてうざかったです。いや、マジで。汗で多少は崩れるでしょうに、ライブでどうして濃い化粧をしてくるのでしょうか。思わず細菌兵器(VIRUS?)と勘ぐってしまいました。女性の方にお願いします。今後は薄化粧かつ香水無しでライブに行って下さい。


〈こぼれ話2〉
当日はベースの西山さんがやけに前に出ていました。いかつい表情してても、そんな姿を見て私はノリノリですなと思ってたのですが、氷室さんは彼に対して「怒ってるのか?笑えよ」とバッサリ。西山さんは顔に気持ちを出さない熱い漢(おとこ)なのですよとフォローしたかったです。


〈こぼれ話3〉
一列目に二人の女性がいまして、彼女らは交代して2・3歳になる子供をライブ中抱きかかえていました。気合入ってますね。これが噂に聞くダブルマザーなのかなと思いました>違う。ちなみに「JULIET」が終わった時に、氷室さんは子供に向かってニカッと白い歯を見せた笑顔を送っていました。


〈こぼれ話4〉
「炎の化石」の時気付いたのですが、氷室さんは歌っているときは何故か右足のかかとを浮かせています。いつかかとを地面に着陸させるのかなあと思ってみていたら、次の曲に入るまでずっとそのままの姿勢で歌っていました。彼の足には針金が入ってるのでしょうか?


〈こぼれ話5〉
メンバー紹介でキーボードの斎藤さんを紹介する時、氷室さんは「魂を抱いてくれっていう曲皆知ってると思うけど・・・」という科白を言ったのを、私は何故か「魂を抱いてくれっていうサイトをしている・・・」という科白と勘違いしてしまい、「え、何で自分の紹介?」と思いドキッとしてしまいました。我ながら妄想にも程があるなと思った瞬間でした。


〈こぼれ話6〉
最後の曲が終わって、ギター・ベース陣がこれでもかと言う位ピックを投げてくれました。端っこにいた私には投げてくれませんでした。ああくそっ、我先にとピックに飛びついてる奴らが憎いと思ったひと時でした。


こぼれ話は以上です。長い駄文の読破、本当にご苦労様でした。これでライブレポートを終了します。