SA 08/05





公演名:Kyosuke Himuro + GLAY 2006 "SWING ADDICTION"
・日程 : 8月5日(土)18:00開演(GLAYとのジョイントライブ)
・会場 : 味の素スタジアム(収容数:49,970)


◆SWING ADDICTION セットリスト
-GLAY PART-
 1.ROCK'N'ROLL SWINDLE
 2.誘惑
 3.SOUL LOVE
 4.誰かの為に生きる
 5.HOWEVER
 6.LAYLA
 7.BEAUTIFUL DREAMER
 8.彼女の"Modern・・・"
 9.SHUTTER SPEEDSのテーマ
 10.ACID HEAD

-HIMURO PART-
 11.KISS ME
 12.LOVE & GAME
 13.DRIVE
 14.Weekend Shuffle
 15.BITCH AS WITCH
 16.EASY LOVE
 17.Claudia
 18.GONNA BE ROGUE?
 19.LOVE SHAKER
 20.Girls Be Glamorous
 21.NATIVE STRANGER
 22.SWEET REVOLUTION
 23.WILD ROMANCE

 アンコール
 24.Answer
 25.SUMMER GAME


◆氷室バンドメンバー
 Guitar  :DAITA
 Guitar  :本田毅
 Bass   :西山史晃
 Drums  :永井利光
 Keyboard:大島俊一

◆GLAYメンバー
 Vocal   :TERU
 Guitar  :TAKURO
 Guitar  :HISASHI
 Bass   :JIRO
 Drums  :永井利光
 Keyboard:佐久間正英


◆ジョイントライブ(8/5)レポート

氷室さんがGLAYと行ったジョイントライブなるものに参戦してきました。まさかGLAYと共演する事があろうとは思いませんでしたね。氷室さんもそうですが、氷室ファンもこういうの初めてなので未知な部分が多く、ライブ前の評価は賛否両論カオス状態。まあ氷室さんが何かしら変わった事やろうとしたら殺伐的になるので、いつもの事かなぁと思わないでもありません。


私自身も期待できるようなできないような微妙な気持ちでした。予想としては、氷室さん・GLAYがそれぞれの曲をして最後に共演するのかなぁと考えてはおりましたが、実際その通りになってしまい自分でもびっくり。そこらへんの感想は後ほどにして、ライブレポ開始。


***


まずは恒例の場所と音響説明。アリーナE17ブロックというところで、中央部右端でありました。前から思ってたのですが、自分って右端っこが多いです。ちなみに図で表すとこんな感じ。


ステージ







アリーナ席というとセレブな言葉に聞こえがちですが、実際座って見るとあんまりよくありませんでした。ステージ上の人の大きさは米粒大な感じです。というか、この会場は陸上競技でよく使われてるのかわかりませんが、非常に大きいです。


スタジアム


5万人入るという会場なだけあって、上層スタンドとか下層スタンドとかありまして、やたら広々としておりました。空間が広々と感じるせいかステージも小さく見えました。開演前に近くに見に行ってもそう感じましたが、ある理由があったのでこの仕様になったんだとライブ中に気づきました。その理由については後ほど。


そんな大きな会場ですから当然の事ながら氷室さんのお姿はほとんど見えません。一部アレな方々が期待してる恒例の乳首・鎖骨レポートは報告できませんので、ご了承のほどを。ステージ見てても氷室さんを見失う事が多々あったので、私はほぼビッグパネルばかりを見ておりました。やっぱりこういうイベントライブは無理ですのう。


音響のほうなんですが、意外とバランスがとれておりました。右端だったから偏るかなあと思っていたのですがネ。GLAYの曲は気にはなりませんでしたが、氷室さんのときはバックバンドの音が大きく彼の声が聴きとりにくい箇所は幾つかありました。そこだけが気になりましたネ。


***


夕方蜩が鳴く頃に始まりました。先攻はGLAY。「ROCK'N'ROLL SWINDLE」「誘惑」といった勢いあるナンバーで始まりました。ROCK'〜のほうはライブ前からずっと会場内でCD流れまくっていたので、観客は妙に慣れていたような感覚がありました。本当、ライブ前にこの曲が流れてたんですよ。氷室さんの曲も流れてはいましたが、すぐにライブヴァージョンがくるのは新手のサービスなのでしょうか。


まあ氷室ファンはGLAYの曲を聴いてないでしょうから、ライブ前の下準備として会場に流しておいたのかもしれませんねえ。一応私もライブ前には、彼らのニューシングル「G4」を購入してはおりましたが、あんまり必要なかったかも。折角なので、とりあえず「うぇい!」の箇所はあわせておきました。


でも流石にGLAY名物の「両腕あげて前後に動かす」というエールというかアクションというか・・・それはしませんでした。実を言いますと、7・8年前にGLAYのライブに行った事があるのですが、その時から変わってませんネ。GLAYファンの方々は元気よくされておりました。私の近くに小学生の姉妹がいたのですが、頑張ってやってたのが印象的でした。こんな娘まで浸透してるとは・・・恐るべしGLAY。


ちなみにそのアクションをしてる人々を見ると、私の周囲においては、列毎によってしてるしてないがありました。誤差はありますけれど、私の前後の列はしてましたし、私の列はしてなかったのです。後で話しかけたら、私の列はほぼ氷室ファンでした。列毎にファンが異なってるのかなぁと思ったのですけど、そうじゃない列もありましたので、一慨には言えないのかもしれません(どっちなんだ)。GLAYファンの割合が多いのでしょうか。


曲が終わりMCで、「ついにこの日が来た!」と叫ぶTERUさん。本当に楽しみにしてたようで、やる気満々です。夏に相応しい曲にいくと述べれば「SOUL LOVE」。ギターの教本では「ビートルズの『ちけっと とぅ らいど』を思わせるようなイントロ」と紹介されているメロディーが流れます。この軽快でPOPなメロディーが私も結構好きです。曲知らない氷室ファンに教えるならば、「FOLLOW THE WIND」あたりでしょうか。


それに続く新曲「誰かの為に生きる」、そして名曲「HOWEVER」。かつてGLAYは「REVIEW」というアルバムを500万枚販売したそうですが、その原動力となったのはおそらくこの曲でしょう。氷室ファンならずとも知名度があるバラードナンバー。私もこの曲は好きなので、生で聴けるのはなかなかよかったです。


ここで一旦GLAYの演奏について。彼らの演奏はとても元気ハツラツオロナミンCでパワフルな印象がありました。TERUさんの力強いボーカル、一体感のあるサウンド、ギターのHISASHIさんのメロディアスなプレイ等が人気あるのかなぁと思いました。TAKUROさんが作詞作曲を大半しているようですし、うまくまとまってるいいバンドです。


そういう風にこの日も演奏してくれてたとは思うのですが、ここらへんの曲ぐらいから私の周囲にて案の定な行動が見られるようになりました。そう・・・GLAYの曲に全く興味がない氷室ファンの言動です。まあつまり、GLAYの演奏中におしゃべりしたり、席に座ったりする行為ですがな。


例えば「HOWEVER」において、お隣さん(女性二人)がおしゃべりしてました。それが結構耳障りでして。私はバラード好きなのでこういう曲はきちんと聴きたい性質です。それが氷室さんでなくても変わりません。なので、あまりにもひどかったので注意しようと思ったら他のGLAYファンが注意してました。これは氷室ファンである私からみても正当なものだったと思います。


私ですらこの曲は良いと思ってますし、GLAYファンからみればもっと思い入れがあるのかもしれません。それを考えますとねえ。もしも氷室さんが「LOVER'S DAY」(氷室ファンに定評のあるバラード)を歌ってるときに誰かが五月蝿くおしゃべりしてたらどう思うのでしょうか。この点についてはなんだか悲しいモノを感じました。


そういやこの曲は、GLAYファンの皆様は両腕挙げてエールを送りませんでした。バラード曲に関してはそれをしない掟なのでしょうか。やってもおかしくないような曲だと個人的に思うのですが、どうなんでしょうねえ。そのあたりの微妙なところは、もしかすると聞いてはいけないのかもしれません。聞いて見たところで、「言葉では伝える事がどうしてもできない・・・」と答えるだけかもしれません。HOWEVERなだけに。


お次は「LAYLA」。年配な方が多い氷室ファンなら「レイラって、エリック☆クラプトンの?」と反応するでしょう。GLAYファンは「クラプトンってなぁに?」と反応するかもしれません。タイトルでどちらのファンであるかがわかるというのも、世代を感じさせるなぁと個人的にもやもやと考えながら聴いておりました。なお、「ライラライラライラ・・・♪」(アリス)と別の曲を思いつかれた方は、別の意味でズレておりますのでご注意をば。


「BEAUTIFUL DREAMER」の前には、TERUさんが「頑張れば夢は叶うんだ!」と情熱をこめてMCしました。家族とかファンとかいろんな方々をあげて感謝感涙モードに入っておりました。彼らは本当に氷室さんとやりたかったようで、その情熱はなんとなく伝わりました。少々くどいなぁとも思ったのですけど、ライブ後にニュースがありましたので理解できました。タイトルは『GLAYが元所属事務所から訴訟を起こされる』というものであります。


「8月27日にサザンオールスターズが開催する浜名湖ライブにゲスト出演するGLAYが元所属事務所に提訴されることがわかった。元事務所がGLAYの157曲の著作権の所有を主張して提訴するもので、GLAYがあらゆるコンサートに出演しないことも求めている。一部報道によれば、現在のGLAYの事務所の顧問弁護士は「当方に非はなく、粛々と対応させていただきます」と答え、サザンの事務所は「現時点では、何もお答えできません」としている(日刊ゲンダイ)。


GLAYの事務所問題については知らない身なので、あまり述べる事はできませんが、こんなニュースみてたら本当辛い状況なんだなぁと思いました。本人達もファン達も関係者各位も。契約の内容は不明なので判断の良し悪しはとれませんが、この時のMCは本当に色んな気持ちがあったものなのだなと。事情知ってたGLAYファンは涙モノだったのでしょうか。


さてここからやけに盛り上がります。「彼女の"Modern・・・"」「SHUTTER SPEEDSのテーマ」「ACID HEAD」の三曲はおそらくライブ定番曲でしょう。ファンのノリを見ててそんな感じがしました。ファンも「待ってました」とばかり皆さんぴょんぴょん飛び跳ねておりましす。氷室さんの曲でいうならば「TASTE OF MONEY」「WILD AT NIGHT」あたりでしょうか。


「彼女の"Modern・・・"」のイントロでGLAYファンが「ホッホー!」(フッフー!だったかもしれません)といきなり叫んだ事は驚きでした。思わず「君達はハトか?」と口走るところでした。原曲にはこんなのないのですよ。これが私の聴き違いであるならば良いのですが、聴き違いじゃなかったと思う(多分)。


「SHUTTER SPEEDSのテーマ」ではJIROさんが最初だけ歌います。ベンべべベンべべとチョッパーしまくりベースから始まります。いきなりTERUさんじゃなく彼が歌い始めたので、何も知らない氷室ファンは驚いたでしょう。この手のプレイは・・・そうですね、暴威時代に氷室さんでなく布袋さんが歌い始めた感じで捉えて頂ければわかると思います。


そんなJIROさんが出てきたらやけにGLAYファンが元気になりました。私の後ろの席の方は彼のファンらしく、「JIRO−!JIRO-!」と黄色い声援を送っておりました。どうやらGLAYの中で一番人気がありそうです。彼がイケ面なのでしょうか。男である私にはよくわかりません。まあ彼はGLAYの中で唯一のA型だからモテるんでしょうきっと(他の皆さんはO型)。


ラストを飾るは「ACID HEAD」のわからず屋です(わからず屋というのは歌詞に書いてあり)。ライブではよくラストに使われてる曲だと聞いてます。この曲もそこそこ盛り上がっているようですが、何も知らない氷室ファンはただ呆然状態。この三曲に関してはしゃーないですね。


「彼女の"Modern・・・"」は初期のシングルですし、「SHUTTER SPEEDSのテーマ」はアルバム曲ですし、「ACID HEAD」にいたっては初期シングルのカップリング曲なので(一応ベストアルバムにもありますが)GLAYを知らない人にとってはこの曲をライブでやっても当然ポカーン状態に陥ります。案の定、ついていけない氷室ファンは席にすわって「氷室、まだ〜?」と待ちくたびれております。


「ACID HEAD」は、氷室さんの曲に例えるならば「GONNA BE ROGUE?」レベルでしょうか。アルバムに収録されておらず、シングルのカップリングですし、さらに言えば一応ファンと声をかけあう曲であること。まあ「ROUGE?」の場合ライブではなかなか盛り上げにくく、少々異なる点もありますが。とにかく、ライブに慣れたファンじゃないとわからない曲なんですよ、コレ。


先ほども紹介しましたが、GLAYファンの小学生の姉妹が楽しそうに聴き、元気に手を振ってぴょんぴょん跳ねてました。一方で、その後ろにいたオジサマ達がくたびれたように座ってボーっとしていました。その姿、妙に笑えました。まあ完全に氷室ファンを置いて行ってるので仕方ないといえば仕方ないのですけどネ(ついてける人は少数だったと思われ)。


とりあえずこの曲をもってGLAYパートは終了となりました(PM19:10頃)。GLAYファンは盛り上がり、氷室ファンは待ちぼうけ状態というステキな雰囲気です。ライブレポ読んでくださってる方も、「このライブレポってGLAYの?」と勘ぐる頃合かなぁと思います。自分でも作っていて、「何故自分はGLAYのライブレポをここまで書いてるんだろう?」と思いました。まあ、それくらいの合間があったって事で。


***


GLAYがステージから去ると、照明・サウンドは氷室さんがでるっぽい感じになってきました。フフフ・・・氷室さん、本当にファンを待たせるのが得意な人だ。思えばCDを遅く出すのも、ライブツアーをあまりしないのも、ライブが始まってもしばらく緞帳で姿を隠してるのも、すべてにおいて焦らすのが上手です。今回も、まさか10曲も他のアーティストに歌わせて待たせるとは思いませんでしたよ。


いかにも氷室さんの登場するかという場面になると、氷室ファンは期待に震えております。座り込んでいた方々も立ち上がり「氷室ー!」と叫びます。かくいう私も、「GLAYファンのお嬢ちゃん達、ここからは大人の時間だよ」とニヤリ笑います(ベッドメイキングしながら)。待つのはもう終わりです。さあ、いでよ氷室京介!(召喚魔術みたい)


ライブ中、氷室さんパートになる時機材はどうチェンジするのかなあと不思議に思ってました。GLAYの機材をそのまま使うことはないでしょうし、かといってセッティングしなおす時間はあるのかと。疑問に思ってると、ステージ(機材が置いてある部分のみ)が動き出したのです。そうですね、中華料理を乗せる回転テーブルを想像して下さい。機材をのせたままくるんと180度回転したのです。


先ほどステージが小さいといいましたが、後ろの方に別ステージを隠してあったので、表面上はそう見えるのであっただけでした。そう考えれば、確かに奥行きは妙にありました。こういう仕掛けがあったとは、びっくりでした。そして現れるは美味しそうな料理・・・もとい氷室バックメンバーです。


そして白い服を着て颯爽と登場する我らが氷室さん。この時間帯は日が暮れ、月が出て来ておりました。黒に対してすこぶる映える彼の姿に視線は釘づけです。「このままいくぜ!」とGLAYのノリを壊さないように選んだトップナンバーは「KISS ME」!普段はアンコール用なのですが、さすがにスペッシャルな夜の為なのかいきなりお披露目です。


その次来るはお馴染み「LOVE&GAME」。初っ端のキーボードプレイがイカしております。ギターソロでは、髪を伸ばしたDAITAさんが鬣をなびかせながらビックパネルにアップで登場。何だかライオンっぽかったです。いや・・・むしろ内閣総理大臣小泉純一郎さんのようにも見えました。近くで見れば違うのでしょうけど。


この後はどんな風にくるのかなあと思ってたら、「DRIVE」「Weekend Shuffle」「BITCH AS WITCH」と続きました。最近のライブでは定番曲なのですが、何も知らないGLAYファンは呆然。私個人は問題ありませんが、イベントライブにこれらを持ってくるのは少々マイナーすぎです。曲聴いていて「うわぁ・・・こんなマニアなの持ってくるか」と唸りました。


氷室さん的には「これが今の自分だ!」と思い選曲したと思うのですが、初心者にとってこれは馴染みにくいナンバーです。氷室ファンでもノリにくい奴ですし。一応知らない方に説明をしますと、これらは全てアルバム曲であり、シングルのカップリング曲でもあります。ライブでは序盤のほうによく演奏される傾向が高いものです。今回のようなイベントにあえてこのセットリストでいくとは・・・実にイイ(マイナー路線大好き)。


ここからは、予想通りGLAYファンが座りだします。GLAYとは異なるジャンルですし、知らない曲だしねえ。もう少しPOPな曲を持ってくれば別だったんでしょうけど。まあ、先ほど氷室ファンがやってたことが逆になっただけでなのですが。他の席はどうだかわかりませんけど、私の周囲においてはそんな感じでした。


お次は予想通り唯一のバラード曲であった「EASY LOVE」。蒼い照明が星空のように輝き始め、空には月があり、その中での歌はよかったです。野外ならではのシチュエーションですね。「なぜ光は闇を生むのだろう・・・♪」の声ののびというかはりというか、そこが個人的にお気に入りです。あの流れがたまりまへん。最後はCDにないピアノで締めてくれて、このアレンジはすごい良かったです。


残念なことは、この曲での氷室さんの声が聴きとりにくかった点です。ギターサウンドが少々大きかったので、声の振幅が大きいこの曲では厳しかった。氷室さんが低音部を歌うときは、聴きなれてない人じゃないと聴きとり難かったでしょう。公式HPの掲示板でもありましたが、場所によっては声が聞こえないところがあったようです。私の所はまだマシだったようで。


まあ音響問題はライブにつきものですし、氷室さんも初日は本調子になれない傾向がありますからいつものことなのですが。それにしてもGLAYの曲ははっきり聴こえてたのですけどねえ。


バラードから一転、お家芸である8ビート「Claudia」が登場。疾走感と力強いサウンドでここから盛り上げていくのかと思いきやあの「GONNA BE ROGUE?」。この曲を知ってる人がいるかいないかで、その日のファンの質が判断される魔の曲です。通な人ならわかりますが、俄仕込みのファンじゃついていけないでしょう。ちなみに、この曲に反応できた人は本当少なかったです。ちなみにGLAYでいうところの「ACID HAED」にあたります。


「LOVE SHAKER」では、曲にあわせようと腕をふる奇特なGLAYファンがちょこちょことおりましたが、とどめに「Girls Be Glamorous」がきたのでそこで終了。この曲は氷室さんと観客が声のかけあいをして盛り上がって行くタイプですが、曲を知らないと楽しみが半減します。知ってても歌詞が複雑なので、難易度が高く初心者レベルではついていけません。


ガナビーからガルズビーへの流れにいったセットリストを、ライブ慣れしてる氷室ファンの方々見たら「氷室さん知らない人ばかりのライブじゃ厳しいだろうな」と多分思うでしょう。実際その通りでした。これらは定番曲ですけど、本当の定番曲(ANGEL等)もしてないのでこれがまた厳しかったです。


このかけあいに反応できたのはやはり少数でした。反応できた人は訓練された氷室ファン、できなかった人はそうでない氷室ファンとGLAYファンです。GLAYの曲でいうと、先ほど紹介した「彼女の"Modern・・・"」に近いですかね。グラマラスの「I'm not satisfied!」とファンに叫ばしてるところが、モダンでも「MISTAKE」をファンに叫ばしてるところとか(曲調でなくあくまでイメージ)。


ちなみに私はこれらの曲がでてきてノリノリでした(笑)。誰もやらないし、自分だけ浮いてルナーと思っても逆に燃えてきましたので。一方この時点において、GLAYファンもあきてきたのか席を離れてトイレないし帰宅(?)しておりました。まあここまで放置されれば当然ですか。やっぱりこの選曲は初心者にとってマニアックだよなあ。


その後カウントダウンライブでしかやってない「SWEET REVOLUTION」は、個人的に聴きたかったのでやってくれて嬉しかったです。以前はサビの部分が「アイヤイヤイヤイ〜♪」と聴こえてたのですが、全然違いましたネ(当然です)。今回は比較的聴こえたのでちゃあんとした歌詞があることが確認とれました(笑)。


氷室パート最後を飾った「WILD ROMANCE」は、最近の8ビートでは一番のお気に入り。イントロギターやクサイ歌詞がとても好きなのです。氷室さんが最後に「ざっつざりずん わいやいやいやいやいやいやいやいや〜い♪」の箇所が癖になりそうです。まるでドラゴンボールの孫悟空。


あと、最後演奏が「ジャーン」と一瞬終わりそうになって拍手がなっても、またドラムがタタラッタタラッと続いてくれて、観客の拍手がまた行われるこのシステムがステキです。一曲ならば普通一回なのに二回もするようにしてあるので、これは氷室さんの陰謀であると確信しております。最近、氷室さんて策士のような感じがします。


こんな感じで氷室パートは終了しました。何回も行ってる私からすると1曲以外は、いつも通りでしたね。とはいえ、何も知らないGLAYファンにとっては少々きつめなセットリストでした。マイナーすぎます。結果としては、私の周囲に限りますが、GLAYファンは呆然と座っていただけになったと。


***


最後は時間の関係からかアンコールする暇もなくすぐ氷室さん(黒服に着替え済)とGLAYが登場。こういうイベントじゃ交通機関の事情等で時間が迫ってますからねえ。先日でたばかりの「Answer」です。この曲を聴いたときは、それぞれのパートはともかく、氷室さんとTERUさんとが同時に歌うサビの部分に違和感を感じておりました。氷室さんは低音、TERUさんは高音なのですが、あってるようなあってないような感じだったのです。


ですが、ライブみたらその考え方が間違ってるのではないかと思いました。というのも、ライブでこの曲をしたときは、「共演」というより「競演」という言葉が相応しいと感じたのです。曲にあわせようとはしてるでしょうけれども、基本的にそれぞれが「俺が一番なんだ。お前には負けネェぜ」といった印象を受けました。各自のプライドにかけて精一杯歌ってる姿を見たらそう感じたのです。


そもそも、渋く深みがある声色の氷室さんと力強い声量があるTERUさんとの一緒にプレイするにあたって、あわせるだけで言えばどこかに無理はでます。声質が根本的に異なってますから。曲とあってるかなーという視点からみるとあまりよろしくないのかもしれません。なのでこの曲は対バン形式のものであると考えたほうがしっくりくる気がします。


このライブの前日に、この曲がTVで放送されてました。PVではなく、TVに出演するという氷室さんにとっては珍しい出来事です。そのときも、二人向かい合って競うように歌ってたのが印象的でした。素直に格好いいなと思ったのです。曲うんぬんでなく、その姿勢がとてもよかったのです。TVでもそう思いましたし、ライブでもそう思いました。


そのせいか、この曲になって氷室・GLAYファンがようやく一つになって盛り上がりました。まあこれしか繋がりないですしねえ(笑)。私も一体感を感じられたのは、このときだけですネ。なんて長い道程だったのでしょう。


んでこれで終わりかなと思いきや氷室さんが「もう一曲いっても良いですか?」と久々に言ってくれました。この5年振りのお決まり科白はもう言ってくれないと思ってたので、「あと一曲か、残念」という気持ちより、久々に言ってくれて嬉しいという妙な気持ちになりました。こんな一言が聞きたかったんだなと我ながらびっくり。


ラストは「SUMMER GAME」。バックバンドはGLAYで、ツインボーカルでした。氷室さんが珍しく「幸せだ〜」(一緒にやれてよかったので)とMCしてから演奏に入りました。ちなみにきちんと「ガッツガッツさせておくれ!」とライブバージョンで皆さんやってくれました(GLAYファン放置で)。TERUさんが歌ってたところは主に氷室さんとはもってたので、聴こえにくかったデス。DVDで確認しないとわかりませんな。


最後は氷室BAND以外の方々を紹介して締めに入りました。いいのか悪いのか。それはともかく、氷室さんがTERUさんを抱き締めたシーンが盛り上がったような気がします。その後TERUさんが嬉しそうにガッツポーズしたのが印象的です。「勝った!」みたいな感じで(笑)。


よくわかりませんが、HISASHIさんを紹介しようとしたら彼を「のっぽ」と呼びました。TAKUROさんならわかるのですが、彼の背丈は普通だと思うのですが何故でしょうね。時折意味不明な笑いをとる事は変わってませんネ。GLAYファンでもわからなかったと思う。


〈追記〉
GLAYファンよりご指摘がありました。「のっぽ」ではなく「ぬんぽ」と言ったそうです。FCの会報にて彼はそう呼ばれてるようです。ということは、わからなかったのは氷室ファンのほうだったわけですか。おいてきぼりは氷室ファンだったのですね。・・・裏切ったね、氷室さん。


それにしても何故「ぬんぽ」という名称がでてきたのでしょうかねえ。何か意味があるのでしょうか。私が考えても「ぬんぽを○んぽと表記したら卑猥だね!」とGLAYファンを敵に回しかねない事しか思いつきません。


***


そろそろまとめに入りましょう。今回の氷室・GLAYのジョイントライブは、三部構成となっております。最初にGLAY、次に氷室さん、最後は一緒に演奏すると言ったスタイルでした。GLAYの演奏は、実にパワフルでよかったと感じております。全曲知ってるというのもありましたけど、基本的にとっつきやすい曲や名曲をしたので聴きやすかったです。


一方で氷室さんのところは、定番曲と言えどもマイナー路線でした。今までのライブでほぼ100%やっていた盛り上がる「ANGEL」「WILD AT NIGHT」がありませんでしたし、いくらシングル曲のカップリングだといっても癖のある曲ばかりしていたので、GLAYファンにとってはわかりづらいかったでしょう。氷室ファンと言えども、新曲が多かったですし対応しにくいものがありました。


個人的にはマイナー路線は大歓迎なのですけど、こういうイベントにおいては場違いな感じがします。事実、GLAYファンはついていけずずっと座っていたり席を離れると言った事がちょこちょこと見受けられました。私はこの方達を非難する気はありません。GLAYが演奏されてる時でも同様な事してる氷室ファンもいましたし。むしろ、このような結果になってしまったライブ構成に問題があったからだと思います。


ではその問題とは何か。今回のイベントはあくまでジョイントライブだと思っていました。それなのに、各自がそれぞれの持ち歌を演奏して、最後だけちょこっと一緒にやるという構成でした。こんな構成は面白くないですよ。好きなアーティストのワンマンライブにいくのと変わりありません。


氷室さんがGLAYの曲を、GLAYが氷室さんの曲を演奏するといった事があればもっと面白いものになれたと思うのです。今回それが全く無かった。なのでファンは自分の好きなアーティストしかしっかり聴かず、他のは適当にやりすごすといった形になったのです。両者のファンが一体となれたのはラストだけでしたしね。


勿論、自分が慕うアーティスト以外の演奏を聴いて楽しめた方もいらっしゃるかと思います。氷室ファンがGLAYファンになったり、その逆もあるのかもしれません。ですが、それだとジョイントライブとしての特色がありません。せっかく一緒にやってるのだから、色んな事ができる筈だと思うのですが。


この事から、今回のライブでは好きなアーティストを見に行って、他のは「ついでに見る」というレベルで終わってしまった感が強いと思いました。なので私は「楽しめれたけど特色の無い、いたって普通のライブだった」という感想を抱きました。ファンの方には失礼ですが、私の中では「GLAYの演奏は悪くなかった、ただそれだけ」です。氷室さんに対しても、それに近い感じです。さすがにファンなので多少贔屓してますけど。


逆に言えば、見る人によって評価が分かれたライブであったとも言えます。私のようにそれぞれがワンマンライブすればいいと思う人もいるでしょうし、二組のアーティストが見れてよかったと思う人もいるでしょう。そう考えると今回のライブは、一つの出会いの場であったのかなあと。そこに価値があったと思う人によって良し悪しが決定されたのかもしれません。


ただ少し気になったのが、最後の「SUMMER GAME」です。この曲を選んでくれて氷室ファンとしては「ガッツ×2させておくれ!」をTERUさんが歌ってくれて、わかってくれてるなと素直に嬉しかったです。ですが、GLAYファンにとってはどうだったのでしょう。曲を知らなければ楽しみにくいでしょうし、氷室ファンにしかわからないかけあいもあったので、不親切ではなかったのかなぁと思わなくもありません。せめてもう一曲GLAYの曲でアンコールをすれば違ってたとは思うのですが。


MCでは氷室さんもGLAYもお互いに好き会ってる事を言ってるのに、この点においては欠けてるのですよね。もう少し絡みがあればよかったのになぁと個人的には思ってます。まあ、あのライブで氷室さんに興味がある人が増えればいいですのう。GLAYもそうでしょうけど、まだまだ名曲が沢山あるので今回は一部にすぎませんから。


***


〈こぼれ話1〉
会場に行くとカラフルな髪色、服を着た娘達が仰山いました。しましまのニーソックス、黒のゴシックロリータ、ピンクのナース服といったものを見かけました。今まで氷室ライブではその系統の人々を見た事ないので、派手な衣装=GLAYファンでOK?


〈こぼれ話2〉
グッズ販売の所に行き、トランポ(ミニカー)を買おうとしたら品切れ。はるばる富山から来て長蛇の列にならんだのにしょんぼり。悔しいので近くに会った本物のトランポの写真を撮りました。

写真撮る人が大勢いました

これを背に記念写真を撮られる方が沢山いました。何故か半径10m以内に入らないように皆気をつけておりました。きまりでもあるでしょうか。


〈こぼれ話3〉
グッズ販売にて「Answer」もありました。PV映像も流しており、販売員のおじさんが「ハイ!会場限定のプレミアムノートついてるよ!ここだけだよ!」とどこかの電気店のようにまくし立てて売っておりました。いつからここは秋葉原になったんでしょうか。


〈こぼれ話4〉
その特典のプレミアムノートについて。見本があったので見させてもらったら、本当にただのノートでした。表紙だけが氷室・GLAYの写真あるだけで、特に面白くないです。どうせならサインとかかいてあれば売れただろうに。


〈こぼれ話5〉
ライブ前、席のすぐそばで生物IBを勉強してる女子高生を見ました。受験生なのか、こんな時でもやるなんて世知辛い世の中です。大学の定員割れが始まったとニュースで聞きましたが、受験戦争はフォーエバーなのでしょう。


〈こぼれ話6〉
珍しい事に、私の周囲は若い娘ばかりでした(下は小学生から)。やはりGLAYファンは若い娘が多いのでしょうか。薄着だったので、「これで雨が降れば貴方の胸をロックオンさ♪」と期待してましたが、結局雨降りませんでした。畜生。


〈こぼれ話7〉
「SUMMER GAME」であった『ガッツガッツさせておくれ!」というフレーズを理解できないGLAY女性ファンがいるのかなぁとふと思う。もしもいれば、私は流し目で「SEXの事さ・・・」と爽やかに攻めるべきか、もしくはルパン三世のように空中で服を脱ぎながら攻めるべきかライブ後暫く悩む。ちなみに女性読者の皆さんはどちらがお好みですか?


〈こぼれ話8〉
会場から駅まで移動する時、一瞬どこのホストかと思いましたが、金髪ロン毛のいかにもヴィジュアル系な方がライブ告知チラシを配ってました。まだ東京にはヴィジュアル系があるのだろうか。


〈こぼれ話9〉
帰りの電車に乗って隣りの吊り革をみると、トゲトゲしたリストバンドをしてる女性の腕がありました。ああロックな人なんだなと思い見ると、何と六・七十代のおばあちゃまでびっくり。えらい気合の入った老後だなと感心しました。多分GLAYファン(お孫さんと一緒でした)。


こぼれ話は以上です。長い駄文の読破、本当にご苦労様でした。これでライブレポートを終了します。