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Message From Tokuda


  年末状況 Date: 2006-12-28 (Thu) 
結構、年末ギリまで仕事仕事で、
この「ふろむとくだ」も書きたいことが多々スルーしてしまっている感、小生の中でアリ。

そこで冬休み中に、まとめて色々したためるべく、弾みをつけるべく、
まずは年末のハマリものについて述べたいと思う。


最初に野球だが、
日本シリーズはマジで面白かった。
ファイターズが出たせいで面白かった。
パの選手は、普段の露出がない分、見ていてまことに面白し。

ドラゴンズは「シリーズでは勝てない伝統」が定着したな。
このへん、もう少し突っ込んで書いていきたいと思っていた矢先、
ガッツのジャイアンツ入り決定。

気分はグルービー…じゃなくて、ブルーです。
意欲低下ですよ。
横浜からは多村も放出されるしさ。

そんなマイブロークンハートの逃げ先となったのが、今年始めのWBC。

保存していた録画を熟読ならぬ熟視!!

手元に準決勝があり、
当サイト管理人氏に決勝のVも送ってもらい、この2試合を細かく見直した。

スポーツの、国際戦の、ビリッビリの緊張感を堪能したわけだが、
なによりメンタルが大きく左右する「野球」という競技が、より深く理解できた。
時間をおいて接すると色々と発見があるものです。
こりゃ、本やレコードにも言えますけど。

…なんて、冷静な分析をよそおってますが、
実際は泣いた泣いた。

視聴終盤は「ベンチを温める福留がチームを鼓舞している」姿が映るだけで泣いていた。
涙の大盤振る舞い。



続いて、音楽。
ドラムの宮ちゃんがフィンズを抜けることとなった。
で、今あらたなドラマー探しをしているのだが、
「じゃぁ、景気付けにドラムの名盤を聴いてみよう」と思い至り、
現在繰り返し聴いているのが、
スライ&ザ・ファミリーストーンの『フレッシュ』。
ドラムはアンディ・ニューマーク!

70年代に「新しいファンク」を提示しきったスライだが、
71年のアルバム『暴動』の頃にドラッグ癖が悪化、
トチ狂ってバンドからリズム隊を追い出す。

で、次作である『フレッシュ』のドラマーとして登場したのがアンディ。

当時のスライの音楽は、リスナーよりも、ミュージシャン達が(特にイギリスの)、
大注目していたことが、様々な証言により今は分かっている。

そんななか全員黒人、ドラムだけ白人、
という当時考えられない(今もか?)変則起用で登場したアンディのプレイは、
たちまち業界で絶大な人気を誇った。

その理由もなにも、この盤を聴けば瞭然。

1曲目、リズムボックスに合わせて(!)叩き始めるそのパターンは、
喰ったような突っかかったような…いわゆるポリリズムなのだが、
始まるや否や「ノリ」を感じるすぐれもの。
難しいことをやってるのに、
リスナーの脳でなく体にお届けするという、ね。

以後アルバム全編にわたって、
鋭いハイハット、切り裂くように打ち込められるスネア、とどめにすんごい音圧のキック、と、
ドラムの、そしてリズムのマジックに酔えます。
ぜひヘッドホンで。

残念ながら、その後さらにスライのドラッグは尋常でない量となり、
アンディはこの『フレッシュ』のみでバンドを去る。

去った後は、イギリスに渡り、たちまち囲まれ引っ張りだこに。

そんななかの一人が、クリス・トーマス。
最近再結成で話題を呼んでいるミカバンドはこの当時、
クリスのプロデュースで『黒船』を録音中。

クリスは『フレッシュ』を参考にすることをメンバーにすすめたそうだが、
その分かりやすい成果が、「塀までひとっとび」。
先日の高円寺のライブで、宇宙レコードがカバーしていた曲だ。

この曲でのリズム隊(幸宏&小原)はクリスをさぞ唸らせただろうと思うが、
俺的にもっとすごいと思うのが、高中のリードギター。

…って、この手の話は俺、わらしべ長者みたいに延々と話がつながるので、ここでストッピ!


いやでも最後にひとつだけ!

『フレッシュ』のCDは2種類のミックスが堂々と正規盤として非公式に出回っているので、要注意です!!

経緯は、
初めてCD化した15年ほど前、

→レコード会社(ソニー)は間違えて「ボツ」のミックスをプレス、発売。
→気づいてすぐ回収
→正規ミックスを使用したCDリリース
→追って日本盤が出る際、“なぜか”またも上記ボツ・ミックスでプレス、発売
→回収せず放置

ということなんです。
最初このボツミックスが出回った時は、
「これが現在のスライの意図か?!」とマニア誌で騒がれたが、
真相はただ間違えただけ。

とは言っても、
よくもまぁ20年も、完パケ前の状態のミックスが、
消却されずに残っていたなぁ…と思います。
しかも、「マスター」と間違える程、大事に保管されていた、ということだもんな。

レコード会社からは上記の経緯は正式にアナウンスされていません。
ソニーほどのメジャーレーベルでもこんなことがあるんすね。

しかし、ファンはこの名盤がふたつのミックスで(ボツだって、スライのミックスだもの!)、聴ける嬉しさ!

普通の値段で入手できるし。

しかも、ふたつのミックス違い度は、めちゃくちゃ大きいので、
「定期的なリマスタリング、または紙ジャケ再発でファンに二重買いさせてるCD」なんかに比べると、
なんつーか、「正しい」サプライズですね。これは。

ちなみに、さすがに事件から15年経った今現在の国内盤は、
本来のオッケーミックスに差し替えられてるかもしれません。
あしからず。



あと、『24シーズン5』を一気に観てました。
24史上最高傑作、と評判どおり、しょっぱなからファンが想像してない展開の目白押し。
…いや、このシリーズは何も書けないすね。
すぐネタバレになってまうわ。

しかし、俺の中ではやはり、最高傑作は「シーズン1」だと思います。

続けて勢いがついたので、なにか同じくドラマシリーズをと思い、
『LOSTシーズン1』も観た。
これも面白かったです。

けど、展開のスピード感がかなり悪く、そこが難点。
冬休み中に「シーズン2」、観るつもりだけどね。

アメリカ本国ではすでに「シーズン3」までいってるが、
ここでテンポがさらに落ち、視聴者の脱落が続いてると聞く。
心配だ。

ちなみに、この「シーズン1」は、レンタルで観たのだが、
途中の巻でオマケとして、
同じくドラマシリーズの『デスパレートな妻たち』の第1話が入っていた。

これが、、、面白いのよ!
歯磨きしながら、プッと再生し、歯磨き終わるまで…と思って観てたら、止まらず。

舞台設定が、テロと闘う『24』や、飛行機無人島に不時着『LOST』と違い、
普通の住宅街(主役は主婦4人)なので、まさに!脚本がひたすらイイだけ。
恐るべし。



本!
これが読めてない。
PC仕事が続き、本は最近キツいのだ。
今年読むはずだった『ダークタワー』シリーズは来年のお楽しみだな。



それとアニメ。
最近流行の、と、もはや言い切れない「フラッシュ・アニメ」だが、
俺が大笑いさせてもらったのは、
『ゴールデン・エッグス』。

これは現在、ケーブルテレビやスカパーで放送されている、
キッズステーションもしくはMTVで観ることができる、1話3〜6分くらいの作品。

YOUTUBE使って観てみてくれ。
で、検索に、
「金卵」
と入れればズラリ出てくる。

アメコミ調の絵柄でポップなイメージを持たせるが、
内容はベッタベタのジャパンサブカルワールド。

マンガをすごく読む人、もしくはお笑い、小劇団が好きな人は絶対笑える。

残念ながらどのエピソードもすべて面白い!
とは言えないので、俺からガイドを。

タイトルが、下記のもの。
これが俺的傑作選。
見る順番もこの順がおすすめだ。
話もキャラクターも基本1話完結してるので、安心してくれ。

【レンジャーのゲリラ撮影】
【ベティーとレディースバンド】
【コーチの秘密特訓】
【金卵 ep25_01】


…見た?
掛け合いのテンションも、ほとんどショートコント。
と、いうか、宇宙レコードとかがやりそうな世界だよね。

フラッシュの技術が進んでるというのもあるけど、
しっかしホント、センスだよな。
こういうの見ると、

「CGでアニメつくる必要なんてない」じゃん、

て体の芯から思うね。



バンドの話!
今年は素晴らしいバンドに出会ってしまった。

8月に出たモナのコンピ盤、あれのフィンズの前に収録されたインスト曲。

あの曲が実に俺のど真ん中!
“Flexables”というバンド。

俺の80s好きは皆様ご承知でしょうが、俺的にはアソコまでバリバリストライク。
歌謡曲やニューウェーヴあたりをして「80s好き!」って声よくありますけどね。
フュージョンも俺、好きなんだよねぇ。

しかも彼らの曲は、

フュージョン的なものを己のフィルターを通し、ナウとして再生する…

という、フィンズと同じ魂が感じられ、ネタとして終始してないあたり激しく共感できる。

この1曲をループ再生する日々が続き…
で、その後ライブを観る機会がやってきたんですが。

俺は生まれて初めてでしょうね。

ライブの前に「楽しみで」どきどきするのって。

てわけで、このままライブでの“Flexables”の紹介、していきましょうか。
このバンドはギターインストで、つまりギターの柏原君のバンド。

リズム隊はちょいちょい入れ替わっているそうです。

ですが、やってるジャンルがジャンル、曲が曲だけに、
入れ替わったといっても、やってくるのはプロのプレイヤー。
柏原君の素晴らしい曲、確かな演奏をより見応えのあるモノに昇華してました。

俺が観た日は「リズム隊が入れ替わった後、初ステージ」とのことでしたが、
ドラム&ベースは素晴らしいオーラを出してましたね。

ふたりとも、坊主&メガネ、で僧侶かどっかの信者かみたいな、
静寂の知性とでもいうべき…
ってのがまず、見た目的に最高。

ベースは6弦(!)で、椅子に座る。
柏原君も「最初は座ってあとで立ちます」なんてベーシストとボソボソ相談。

わずか4曲の演奏だったが、まぁたまげたね。
リズム隊の見せ場もあり、浸りましたよ。全身で。
ベースの超ハイポジション使いのソロ。
ドラムは“キット全体”でのグルーヴ感。

柏原君のコントロールされたギターはもちろん、
ベースとのユニゾン、
MCもすごく好感が持て引き込まれました。

残念ながら、このバンドは誰にでもおすすめできないのが難点。
ギター3ピースのインストバンド、っトコで8割の人がスルーだろうし、
ましてやジョンスペやギターウルフのような、
カリスマ、オルタナ、ローファイ、とかいった単語とは遠く無縁。
フュージョンだからね。

つっても、80年代前半を席巻したフュージョンとはやはり違う。
あの頃の音源じゃ、Flexablesみたいなの見つからないから。
パラシュートとか、伝説化してるバンブーとかも今の耳で聞くと、けっこうヌルかったりするしね…。

ってフュージョン談義にいきそうなので、まぁこのへんで。
ちなみに柏原君は帝王・高中は全然聞いた事なく、
むしろこの1ヶ月で初めて聴きだして勉強中だ、なんて言ってました。



最後にお笑い芸人!!

お笑いブーム直前、NHKの「お笑いオンエアバトル」にお邪魔する機会に多々恵まれ、
色んな芸人を拝見。
当時、無名のペナルティにハマり、
オンバトのスタッフの皆さんにその旨伝えたところ、

「ははぁ。。。徳田さんキモ系お好きですか。
分かりますけど、人気ないんですよ。あの手は」

と言われたものです。

当時すでに局には「出待ち」のファンのコらが多数居ましたが、
ほとんど女子中高生。
ネタにも、それなりどこかしら端整なモノが求められていましたね。
あの頃は。

さて、そんななか、
12月に入り、最高に気になる芸人を見ました。

小島義雄

です。
俺は、上記のような機会を持てたとはいえ、
お笑い通…とは言えなく、小島義雄が何者か(経歴とか、仲間の芸人とか)知りませんが、
売れてないのは確かです。

彼の芸は完ッ全に汚れ一発系です。

以下。
まず、筋骨隆々のボデーに、ビキニいっちょで登場。
椅子に座り、百科辞典風なうんちくを語ります。
んで、うんちくのシメを“言いそこなって”、
あぁぁぁぁ!と悶絶。
そこでテクノの4つ打ちビートが流れる。
こっから(が本番)、
口調が変わり、MC風になって、踊りだす。
で、中途半端な「あるある」を言ってから、

『でもそんなの関係ねぇ、そんなの関係ねぇ〜」

とキメポーズとともに語り踊る。。。

というものです。
この、「そんなの関係ねぇ」というフレーズと動きは、
見たら100%忘れませんし、
強烈に印象に残ります。

で、途中から「あるある」は必ず自虐になって、

「裸でやってる、裸でやってる、裸でやってる、
でもそんなの関係ねぇ、そんなの関係ねぇ〜!
裸でやってる意味がねえ!」

みたいに展開します。

この「裸でやってる」が、
「目の前の女の子が顔上げない」
になったりするワケ。

で、、、
最後に、
『暗転下さいッ!』
と叫び決めポーズ→暗転。

これで売れても先がないだろう、
と思わざるをえない宴会芸でありますが、
もっと見たいどこで見れる、と、
毎日祈るような年末です。


(完)

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