プレ・建築あそびin仙台 (ダメハウス) 2009年4月14日   home  

    八重樫直人さんの 話 「この10年の作品について」

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 その02 

八重樫:同じく泉に出来たクリニック。これ整形外科です。スポーツクリニックと言いまして。普通の整形外科と違っていて。単純に歩行訓練とかではなくって全体の健康管理とか。それからスポーツっていうものを一つ捉え直して。スポーツしながら健康管理をする。ドクターは僕と同じ年ぐらいで若いんですけれども。楽天球団のチームドクターで岩隈とか肩の専門家で。岩隈とか田中とかを診ているドクターが独立して。実はこの矢印のちょっと手前側に第二球場が、楽天の第二球場があります。

ここにクリニックを作ってるのが去年の10月ぐらいですか。ここに住宅地があって、その際。住宅地と、この手前側が大きな商業系の区画で、向こうが小さな住宅系の区画に別れている団地なんですけれども。

そこに1000uちょっとぐらいのスポーツクリニックを作るってことを始めたのがこれですね。だいたい僕の癖で最初は。これ最終形プランですけれども。非常に大きい長方形で最初は構成しながら考えて、正方形の2階建てとか。平面図式しながらやっていた。さっきも言った。最後だということで。もうそれぐらいやろうということでやっていたんですけれども。やはりこちらには こういうふうに中庭の、幾つかありますけど。

どうしても住宅地側に対して、長さがだいたい40m弱ぐらいあるんですかね〜。大きな壁もってくると。う〜ん。ちょっと威圧的だし。本当に素朴な疑問であんまり良くないんじゃないかということで。だんだん分節されてきていると。

最終プラン観るとなんとなく廊下がずーっと在って、それに正方形の7m8mが串刺しに刺さっているようなプランに成ったんですけれども。実はそうじゃなくって、もうちょっと大きいアウトラインから、こういう抜けが出来ていて構成が出来てきたというのが経緯ですね。プラン的にはこういったプランで。

特徴はリハビリが大きく採られていて。歩行訓練とかそういったマッサージの空間が。

ちょっと戻ると来年再来年にここに点線のように増築。この下に増築こっちの増築も3年4年内に作りたいという想定で。なんとなくこの形の分節が延長されて行くような。そういったイメージで今作っている。これ今ある形ですけれども。それでここがエントランスですね。ここにカフェ待合い。ここが診療ゾーンですか。ここが手術室レントゲン室、回復機能のエリアがあって。その上にスタッフゾーンがあると。
  

あとはここに5床ぐらいで手術した後にどうしても麻酔の切れない患者さん。全麻しますから、麻酔切れないのでここで一泊して帰ると。普通整形だと、切開が多いんですけれども。この先生内視鏡で底侵襲で、傷口があんまり大きくなく内視鏡でやるので。デイサージャリーという概念で。その日の内に帰る。というのが基本で、入院しても一泊程度。全麻が切れるまで居るぐらいの感じで診療します。
  
 
これがその道路際から見てるボリュームで。こういった10m弱四方のこういった家型。僕は家型を作らないのでちょっと家に近いようなボリューム感をもった個室群。それから待合い。
  
向こうのリハビリは大きいですけども部分的にこっちから見ると。ちょっと僕も色々気になっていて。これをどう見れるか、って思っていたんですけれども。内覧会の時に来た何人かの知り合いが。この建物が分からなくって上がってくると。3棟見たときに、これは見えないですから。下から坂で上がってくるので。見えないんで。住宅展示場の3棟が並んでいるふうに見えたっていうのが。ある意味分節しかたとか、スケール感合っていたのかな〜と思って。そう言ってくれた人達もいます。

逆に表側から見ると分節というよりも、もうちょっと大きな。当初考えていた。横の流れて見るような建築してます。

ここに2階建ての手術室とそれからスタッフ棟があって。こちら側にちょっと大きめの3,4階建てぐらいのMRIとかそう言った特殊設備がクリーンルームの様な建物を向こうのエリア内に想定しているのでちょっと様相も また変わって来る。

これが角から見た感じで当初色々模型作っていて、こう言った庇とか幾つかのボリュームの関係が何かリズムを持ちながらこのエントランス部分を構成していると。向こう側の、裏側とは逆のう〜ん、イメージっていうの、そういったもので構成してます。これがエントランス。
       

実はこれを設計していながら基準法が改正になってどうもこの一体の建築を作ると、どうしてもこの建築はルート2になってしまって、面倒になるので。それは一寸 工期的にまずいということで、実はここから左側がリハビリで、ここから右側が・・ですけれども。ここがエキスパンジョイントになって。左と右を別建物で構造計算してます。

それがこの部分でエキスパンガラス。このガラスと押さえているここに実はファスナーが埋まっていて。ここに超高層のカーテンウォールに使う様なファスナーを入れてこのガラスでだいたい50ミリぐらい。左右に動けるようにしている。このガラスは割れても仕方がない。ということになっています。ただ去年の北部地震、鳴子の地震の時には揺れたんですけれどもガラスは割れませんでした。

これでエキスパンションになっている。エントランスですね。これ向こうに行くと左側が待合いで右側が診療所。ここは 待合い。

ここもさっきのクリニックもそうでうすけれどもどうなっているかと。これは排煙兼ねていますけどこういったキュウポラ状のトップライトのこういう処に照明を入れて。とうぜんほぼ閉まっているんですけれども。ここは乳白、網入りガラスで反射させて全般照明で、このディテールです。

中庭とかこれは病棟の前のエントランス。入り口前の。これがリハビリ、なにも入ってない状態。

左側にだいたい2.5mの開口があって隣に同じ棟を作ってここをまたガラスの箱でつなげてエキスパンションにしようということでここは将来の第二リハビリの入り口が三つついて。壁柱で建っているような。

そんな感じの空間に将来なると思います。これ逆から見たところですね。

   26分09

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