1951年福島市に生まれた私は、工業高校を卒業し渋谷区恵比寿にある建築会社で建築の設計をし20代をすごしました。30代にはいり福島市に戻りTAF設計を開いて生きています。開いたとは言っても時々模型を制作してくれるSさんや多くの設計協力者や施工関係者の力をかりて建築をささやかにつくっています。
 「建築家は渡り職人である」と言ったのは渡辺豊和さんです。大学で教えたり農業をしたりと様々な生活の糧を持たねば建築家の生活は成り立たないのだと冷酷・明瞭に教えてくれます。また鎌倉初期に活躍した建築家重源の浄土堂等の建築にふれ、重源の生活を想えば建築の困難・いかがわしさ・豊かさ・社会性・を同時に知ることができるとも思います。

 世界・私・生活などの言葉は暗黒の宇宙空間を飛び交う飛行石(地球)に生きる人が発明した道具であり、抽象の最たるものですから、より身体的な生活の基盤である建築を語る困難は察しいただけることと思います。日々の自分の設計や生活を見つめそれらの困難を多く知り、それらの困難と共存できたら楽しいだろうと思うのです。
  建築が出来上がる過程は発注者・場の景観・施工者が集い奏でる音楽の様なもので二度と再現ができません。私が設計した建築や福島でのささやかな生活を知っていただき、不確かな生の豊かさと楽しさや可笑しみを想っていただければ幸いです。

           
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2001年  佐藤敏宏
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