第五章 第二話  アベック幽霊の恐怖 (投稿者:静岡県 H.S.さん)

 私が10歳の時の話ですが、一緒に学校に行っていた明美(仮名)ちゃんと仲が良くて、
 いつも、一緒に遊んでいたのです。
 学校の下校途中、明美ちゃんは、「今日は、こっちから、帰ろっ!」と言い出したのです。
 少し、歩くと小さな公園が見えてきました。 人一人いなくて草の手入れもなく、
 寂しくて気味の悪い公園でしたが私も明美ちゃんも鉄棒が大好きなので、少し、
 遊んで帰る事にしました。
 暫く夢中で遊んでいたのですが公園の隅の木の下に赤い服を着た、おばさんが
 立っているのに、気付きました。 木の下は暗く、表情までは、見えなかったのですが、
 あきらかに、こちらをずっと、見ている様でした。
 私は気味が悪くて、怖くなり、明美ちゃんに、「もう遅いよ、帰ろうよ!」と
 言いましたが明美ちゃんは、「うん。 後、一回だけね!」と鉄棒をはじめました。
 私は、なんとなく、赤い服のおばさんの方を見たら、おばさんの両隣に、男の子も一緒に
 立っているのです。 私がいつの間にと思った瞬間、「きゃー」と明美ちゃんの悲鳴が聞こえて、
 振り返ると、明美ちゃんは鉄棒から、落ちて頭から血を流して倒れています。
 私は慌てて、明美ちゃんの側に行き、「明美ちゃん!」と叫ぶのですが、ぴくりとも動きません。
 助けを呼ぼうとさっきの赤い服のおばさんの方を見たら、おばさんはいなくて、私と同年くらいの
 子供達が5〜6人、立っています。 皆、頭から血を流し、こっちをじっと、見ているのです。
 私は怖くて、どうしていいか分からず、大声で泣いていると近所の人達が駆け寄ってきて、
 明美ちゃんを見つけると、すぐに救急車を呼んでくれました。
 おばさんが何人か集まって、話をしているのを、私は泣きながらも、はっきりと聞いていました。
 「これで、8人目だね・・・」。
 結局、明美ちゃんは、帰らない人になりました・・・。