あきこの俳句
NO:3
2003年 1月〜
初空を来て蝦夷富士のまぎれなし
雪の降る夜は幸せ降るように
待春の湯の溢れけり魔法瓶
振り仰ぐために凍星一つあり
叶ふ夢叶はぬ夢や寒昴
設計図机上にありて春隣
「見返りの仏」いたまふ京や春
気まぐれに鳴り出す春のオルゴール
春雪の睫毛に触るる傘寿かな
どの道も海へ続けり春の風
春愁やいのち一つを抱きしむる
波の音加へて今朝の蜆汁
春の雲振りかへらねばゆくばかり
もう過ぎし不惑の齢鳥雲に
雪解水あまさず大地よみがへる

花にさへ惜しむいのちのありにけり
しばらくは夕日へ走り春の汽車
流れゆく刻を惜しめり春夕焼
ソプラノの音符並べて鳥の恋
空知野の畦より春ははじまりぬ
「氷点」の林忘れず春の鳥
今日生れし風をとらへて鳥の恋
風響樹ひとりの詩を口ずさむ
初夏の水のきらめき風の歌
大輪の薔薇の日月貰ひけり
歓びは花束にして紅薔薇
哀しみのほどけてゆきし薔薇の雨
羊蹄山の吐息万緑育てけり
緑陰をつつむ緑陰洩れもなし
浜豌豆風の結びし濃紫
石狩の河口一気に北の夏
風唱の石狩涼し鳶の笛