磐越西線内に入っても・・・・・・
上野を出発した急行「まつしま」・「ばんだい」は、赤羽・大宮・古河・小山・宇都宮・矢板・西那須野・黒磯・白河・
須賀川・郡山の順に停車し、そこから2列車分割されてそれぞれの目的地に向かう。
進行方向先頭が12号車で最後方が1号車。
1号車から私の乗車している6号車までが急行「ばんだい」喜多方行き、7号車から12号車が急行「まつしま」
仙台行きである。(グリーン車も各列車1両ずつ連結されていたが、私が乗った6号車は自由席であった。・・・残念!)
車内は、冷房が完備され比較的清潔で速度もそこそこ出ている為か、急行「いいで」のようにボロクソに苦情を
言っている人はいなかった。
このままの状態であれば、喜多方までの約5時間は快適に過ごせる・・・・・・はずだった。
急行「いいで」 より快適な車内のはずが・・・・・・
列車が宇都宮を過ぎたあたりから急に人が乗り始め、須賀川を出発した時点ではデッキはもちろん車内の通路にまで
人・人・・・・人で超満員となっていた。
そういう時に限って自分自身の最悪ともいえるコンディションになってしまうもの。
「まずいな・・・小さいけど・・・・もよおしてきたぞ!」
トイレにかけ込みたいのだが、人混みに詰まってなかなか席を立てない。 途中駅の停車で人混みが一時的に緩和されるも、
トイレ使用中のランプがついたまま。
「郡山に着けば混雑は無くなるだろう。」 そう思いながらガマンしていたので、もう景色を眺めている余裕など無く、
ただ、デッキの様子をうかがうのが精一杯であった。
混みすぎてトイレに行けないぞ!
列車は郡山にすべり込んだ。
「よし!これで」
と思ったのもつかの間、そこで下車する大量の乗客やらそれと同じぐらい乗車する人やら 「まつしま」 の車輌から
乗り移って来る乗客やらで動けない。
仮にトイレに行けたとしても座席まで戻るのに一苦労し、その間に自分の席は取られてしまうのが目に見えて明らかな為、
完全に空くまでガマンすることにした。
郡山を出発して磐梯熱海・猪苗代・磐梯町と停車していくが、いっこうに空く気配がない。
完全に車内が空いたのは、会津若松に到着してからのことであった。
ガマンし始めてから約3時間、中山宿のスイッチバックも会津磐梯山も満足に眺められずに終わってしまった。