少年サッカークラブ
つらかった早朝練習
私がサッカーと言うものを語るにあたり、避けて通れないものがある。
毎週日曜日に実施された早朝練習だ。
これは試合がある週を除いて行われたが、その内容とは・・・・・近くの山道をただひたすら
頂上まで走るものである。
このページを見ている人の中には、これを聞くだけで嫌気がさしてくるであろう。
実のところ私もそうであった。
前にも記述した通り、サッカーは数あるスポーツのなかでも運動量が過酷なほど多い。
健康な人でさえ泣きベソをかいてしまうぐらいであるので、喘息を患っている私にとっては
もう気の遠くなるような思いであった。 もちろん途中で歩くなんて許されない。
山の入り口までは軽くジョギング・・・・これだけならチームメイトについて行けるが、
山道に入ると同時にコーチの合図・・・・そこから頂上までダッシュ! ダッシュ! ダッシュ!
次から次へとチームメイトに追い抜かれていく・・・・・数分のうちに息があがっていくのが
感じられる・・・・・ゼイ、ゼイ、ゼイ、ゼイ、ゼイ、ゼイ、ゼイ、ゼイ、ゼイ、ヒュー、ヒュー、ヒュー
「はっ・・早く家に・・早く家に帰りたいー! みっ・・みず・・みず・・みずーーーーーーー!!」
あの苦しさは、20年以上たった今でも感触が抜けていない。
しかし、体を丈夫にしたい・自分を馬鹿にした人達を見返したい・・・・そんな気持ちが強く、
その気持ちが緩んでいたスピードを再び上げさせていた。 そして頂上へ!(その距離約5km)
普通ならばここで ”なんて空気がうまいんだろう。” などと歓喜あふれる言葉を言いたい
ところだが、もうそんな余裕など無かった。
「このつらさ苦しさはいつまで続くのだろう。 いつになれば丈夫な体が出来るのだろう・・・・。」
それが当時の私の正直な気持ちであった。
そのころからである。 練習そのものに嫌気がさしてきたのは・・・・・・。